武術を語る: 身体を通しての学びの原点 (徳間文庫 こ 31-1)

著者 :
  • 徳間書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (381ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198918866

作品紹介・あらすじ

武術による新たな身体操法で注目を集めている著者が、十五年前はじめて本格的に武術への思いを語った本。

感想・レビュー・書評

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  • 裏表紙
     身心自在を極意とする武術-その本質は、生死を一体と見なす人間把握と開拓にあり、画一的な人間形成はもちろん、陳套な精神主義化や安直な競技化をも激しく拒絶する。
     著者の原点ともいえる武術技法と独自の思想がここ、本書にある。
    (解説・田中聡)

    この作品は1987年10月壮神社より刊行されました。

    文庫本刊行にあたって
    文庫版あとがき
    他補足あり

  • 読書録「武術を語る」5

    著者 甲野善紀
    出版 徳間書店

    p108より引用
    “ 真にすぐれたもの、たとえば本来の茶ノ
    湯は、さきほど言った"むなしさ"を常に身近
    に肌に感じつつ、人と人との出会いのうちの"順
    縁"の出会いのひとときを至高至醇な、最高形
    態の出会いとするためのものであったのだと
    思う。およそ人間にとって最高の幸福とは、
    最も心の通い合う、話の透る相手と心ゆくま
    で会い語らうことではなかろうか。”

    目次より抜粋引用
    “武の縁
     松聲館の武術ーその理合と技法
     武術の本質的上達のために”

     武術研究家である著者による、武術への考
    えと技法の一部について記した一冊。他社刊
    行作文庫版。
     武術に取り組むきっかけについてから人の
    存在そのものについてまで、多くの出会いと
    自ら磨いた技術をもとに書かれています。

     上記の引用は、茶の湯と武術の共通点につ
    いて書かれた項での一節。
    お互いに幸福を与え合えるような相手といつ
    か出会えるように、日々を大切に生きたいも
    のです。
     著者が目指した名人たちの鍛錬法や、自ら
    の技法と鍛錬法が具体的に書かれているので、
    体を使うことの多い人には大変参考になるの
    ではないでしょうか。特に体を酷使しない人
    でも、体を長い間傷めずに使うために読んで
    おくと、より健やかに過ごせるかもしれませ
    ん。

    ーーーーー

  • ピッチャーの桑田に古武道の体の使い方を教えたことでも
    高名な武道家、武道研究家の甲野氏の最初期の著作。前に
    一度読んだことのある本がとても印象深かったのでこの本も
    借りてみたのだが 、やはりこういうことは実際に見る、
    実際に体験しないとつまらないと思われ(笑)。

  • 古武術ブームを創り、古武術という言葉を流行らせた著者の2冊めの著書。ただし、処女作は体育がテーマで、武術をテーマにした本としてはこれが初めての本。出発点ということもあり、エッセンスが詰まっている。

  • 著者が武術を志すきっかけなどはわかったが、
    武術に関する何の経験も無い身には字面だけでは何とも分かりかねるところが多々ある。

  • 難しすぎてわからないところ、結構あり。心得のある人、習っている人でないと理解できない箇所あり。

  • 甲野氏の初期衝動を読みたい。(2007/2/4)農畜を勉強していた甲野氏が武術に目覚めたのは、理想と現実のギャップから人間の自然を頭でなく、体で受けとめていきたいと感じたからということでした。いいことも悪いことも出会いが人を動かすものだな、と思わされる本。

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著者プロフィール

1949年、東京生まれ。
20代はじめに「人間にとっての自然とは何か」を探究するために武の道へ。
1978年、松聲館道場を設立。
以来、日本古来の武術を伝書と技の両面から独自に研究し、2000年頃から、その成果がスポーツや音楽、介護、ロボット工学などの分野からも関心を持たれるようになり、海外からも指導を依頼されている。
2007年から3年間、神戸女学院大学で客員教授も務めた。
2009年、独立数学者の森田真生氏と「この日の学校」を開講。
現在、夜間飛行からメールマガジン『風の先・風の跡』を発行している。
おもな著書に、『剣の精神誌』(ちくま学芸文庫)、『できない理由は、その頑張りと努力にあった』(聞き手・平尾文氏/PHP研究所)、『ヒモトレ革命』(小関勲氏共著/日貿出版社)、『古の武術に学ぶ無意識のちから』(前野隆司氏共著/ワニブックス)などがある。

「2020年 『巧拙無二 近代職人の道徳と美意識』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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