ユダヤ・キリスト・イスラム集中講座 (徳間文庫 い 17-10)

著者 :
  • 徳間書店
3.62
  • (17)
  • (48)
  • (51)
  • (6)
  • (0)
本棚登録 : 385
感想 : 41
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (297ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198925079

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 宗教関連の本は初体験でした。
    私は日本史専門なので、世界史に非常に疎い・・・。
    だから、ユダヤ教・キリスト教・イスラム教が歴史的に複雑に絡み合っていることを詳しく知らないまま生きてきました。
    読んでいくうちに、歴史的事件・世界情勢と宗教の関係が浮き彫りにされていき、面白いな~と思いました。
    ただし、対談のパートは話者の話し言葉をそのまま書いたせいなのか、ちょっと読み辛かった・・・。

  •  日本に住んでいるとつい知る機会の少ないユダヤとキリストとイスラム教。世界を動かしている三大宗教を学ぶ。
     キリスト教の父(エホバ)と子(イエス)と聖霊の三位一体(トリニティ)の考え方、神父(カトリック)と牧師(プロテスタント)。これらは一神教の世界である。イスラム教もムハンマドが神の声を聞くという仕組み。イスラムは豚を食べないが、結局、神は一人しかないから、エホバ=キリスト=アッラーが降りてきて、「実はムハンマドに言った事が間違いだった」とか「新約聖書のときは言うのを忘れた」とか言ってくれない限り解決しないわけだ。ユダヤ教は多神教を認め、涅槃(ニルヴァーナ)に至る道はいろいろあるという立場。世界の争いは本当に宗教の問題なのか、それともプロパガンダ的に使われただけなのか。ある意味無信教、多神教の日本の平和な姿が解決のヒントになりそうな気がする。

  •  なぜにキリスト教、ユダヤ教、イスラム教などの宗教の対立で戦争が起こるのがわからなくて読んでみた。わかったようなわからんような。

  • ・1/2 読了.一気読み.どの宗教の代表者の主張も寛容なことを言ってるようで、実は目の付け所が全然違うように聞こえて、そのことひとつを取ってみてもこの3宗教の相互理解が限りなく不可能のような気がして戦慄を覚えた.この3宗教すべての要素を内包した第4の宗教が現れてもおかしくないかも.やっぱり今のこの状況が、神様の思し召しなんだろうな、きっと.

  • ★★★★= 80点~100点 = I like it!
    ユダヤ・キリスト・イスラムの3宗教の基本が学べる本です。

    こんな人に特にオススメ
    ・世界史を熱心に勉強しなかった人

    以下、本の内容に触れます(ネタバレあり注意!)。


    内容
     ・ユダヤ・キリスト・イスラムの3宗教の成り立ち
     ・それぞれの信者の考え方
     ・アメリカの政治と宗教


    感想
     読んでよかったです。

     恥ずかしながら、
     ユダヤ・キリスト・イスラムの3宗教の中身や歴史を
     私はほとんど知りませんでしたが、
     基礎の基礎はわかった気になりました。

     本の構成がよく考えれられていて、
     同じ宗教でも、解釈は決して一様ではないことが
     明らかになっています。

     また、それぞれの信者の話では、
     他の宗教に対して寛容のように感じられるものの、
     イスラエルの状況や、イスラム原理主義のテロなど、
     思想と現実との乖離が感じられます。

     よって、当たり前の話ですが、
     ユダヤ・キリスト・イスラムをきちんと理解しようとした場合、
     本書だけでは明らかに足りません。

     深く学びたい人は、別の書籍を当たることをお勧めしますが、
     本書は、入門書として、多くの人に読んで欲しい一冊です。

  • 再読。やや偏ってはいるけど非常にわかりやすい超初心者向け宗教比較論。

  • こりゃおもしれー。
    各宗教の代表的な言論人、文化人が対立する各宗教をディスる。1000年単位のbeefが浮かび上がる。

  • 何年か前に井沢さん著書"世界の宗教と戦争講座"で、
    日本人には中々理解しがたい宗教と戦争の緊密な関係について理解を深めることができたので更に理解を深めるべく読んでみましたっ!


    まず、第一部でユダヤ教、キリスト教、イスラム教
    この三つの宗教の特徴や関係性と歴史について書かれています。第二部では一神教の言い分と題して三つの宗教の代弁者に井沢さんがそれぞれインタビューをするという面白い形になっています。

    読み終えてみて、結局は目指すところ欲しいもの?は同じというか(笑)隣の芝は青いという風に、不安も欲もつきものだから…汚く言うと人間の性。綺麗に言うとみんな、ただ幸せにありたいだけなんだな。と、感じました。

    もちろん幸せの感じ方は人それぞれで押し付けあうものではないし、私は文化や環境の違いなどから客観的に見た気になっているけど。もし生まれた時から今と違う環境にいたり違う教育をうけていたり、身近に危険がせまったりしたら全く違う考え方なのかもしれない。

    戦争や虐殺を肯定したいわけではないけれど、本当に難しい問題だと思います。じゃあ平和になるためにはどうすればいいのだろう。そもそも平和って何なのだろう。。

    よく知りもしないのに国際問題や宗教で誤解していたかもしれないことがたくさんあり、恥ずかしくもなったしとても恐くもなりました。

    宗教は日本ではさほど重要視されてないかもしれないけれど、外国では政治にも戦争にも文化にもいろんなことに宗教が絡んでいて、かつ、それを利用する輩がいる…それを正義と信じている人もいる。何が正しいのか世の中わからないことばかりだなぁと改めて感じてしまいました。

    政治や国際問題以外にも身近にはたくさんの情報が溢れているけれど、1つのことに囚われすぎないことと物事を多面的に捉え自分の目で見極めること大切にしたいと思いました。

    井沢さん以外の本も色んな本読んでみないとな(>_<)

  • 非常に興味深かった。<br />印象に残ったのは、ユダヤの狡猾さ、キリスト教の傲慢さ。<br />イスラム教はやはりまだ情報が少ないか。<br />インタビュー相手がリベラルすぎた気がしないでもない。<br />宗教戦争なんて存在しないという発言は、荒巻と一致していて面白かった。<br />一理あるかもしれない。

  • 世界の大宗教を一般向けに概説するという趣旨の本.格別に新しい発見は無かったが,各宗教の伝道者たちに共通するのは,みな実に修辞は上手いが論理に乏しいところ.近代になって宗教がその影響力を減じて行ったのは,詭弁論理が高度に発達しすぎたからなのかも知れないと思ったりする.

全41件中 21 - 30件を表示

著者プロフィール

1954年、名古屋市生まれ。早稲田大学法学部卒業後、TBSに入社。報道局在職中の80年に、『猿丸幻視行』で第26回江戸川乱歩賞を受賞。退社後、執筆活動に専念。独自の歴史観からテーマに斬り込む作品で多くのファンをつかむ。著書は『逆説の日本史』シリーズ(小学館)、『英傑の日本史』『動乱の日本史』シリーズ、『天皇の日本史』、『お金の日本史 和同開珎から渋沢栄一まで』『お金の日本史 近現代編』(いずれもKADOKAWA)など多数。

「2023年 『絶対に民主化しない中国の歴史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

井沢元彦の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×