楽園の眠り (徳間文庫 は 26-4)

著者 :
  • 徳間書店
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感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (541ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198929336

感想・レビュー・書評

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  • 2008.11.30
    最後まで心苦しくなるような話やった。
    自分の子供を虐待する刑事。子供の頃、虐待を受けて育った女がその子と出会い誘拐して、刑事と闇を抱えた女のかけ引き。
    最後は父親の元に帰れるけど、刑事の父親が再婚した相手も子供に暴力を振るったことのある女で最後まで暴力って感じやった。

  • 作品も著者の事も知らずに手に取った。
    この人達の感情なんて全く理解できないけど、何かのきっかけで自分でも理解できない感情や行動を取ってしまうことがあるのは知っているからおそろしい。
    例えば子供が出来たとき、自分がこうならない保証はないんだろう。
    今は絶対ないと断言できる。子供に暴力をふるうなんて考えただけでも気分が悪いしゆるせない。金を積まれてもやりたくない。そんなことをする人間をこそ痛めつけてやりたいとすら思う。

    自分の中にそういう感情の種はないと確信しているけど、いろんな確信が入り混じってねじ曲って交差して上下して揺れて絡み合って溶け合って変質して、何もないところから悪い芽が出ることもあるかもしれない。
    虐待に限らず、あらゆる事にその可能性があるのかもしれない。
    救いなんてなかった。

  • 著者の作品は結末に救いがないことが多い。ハッピーエンド好きにとっては、読むのに覚悟がいる。それでも読みたくなるのは、不夜城がとても面白かったからだと思う。

  • 誰も幸せにならない。。
    辛い小説です。
    ラストを迎えても繰り返される地獄。
    怖いです。

  • 虐待は繰り返される

  • 読んでるとその情景がジットリ絡みついてくるようなそんな本。

  • 幼児虐待を、虐待する者たちの視点で描いた作品。
    親であればレベルに差はあれど育児に悩んだことがあるはずで、彼らの心情を全く理解できないとは言えないと思う。
    だけど、共感はできません。

  •  幼児虐待をする刑事と過去に虐待を受け、それがトラウマになってしまった女子高生の知恵比べのお話。刑事は子供の虐待がばれることを恐れ、数日の休暇のうちに事件の決着をいそぐ。一方、女子高生は偶然に子供の面倒を見ることになる。その理由は母性本能からなのか、事件の数日前に子供を流産してしまった後悔からなのか本人もわらないうちに二人の逃避行は幼児誘拐事件へと発展してしまう。登場人物の心の動きがそれぞれに詳しく描写され、虐待という社会の病について考えさせられた。

  • 児童虐待もの。刑事と女子高生の追跡という設定を貫くにはややご都合主義的な展開はいたしかたないか。読後感は相変わらず悪い。

  • 幼児虐待という深刻な題材を扱いつつも、展開はスピーディー。逃亡、追跡小説仕立てのストーリーで一気に読ませる。

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著者プロフィール

1965年北海道生まれ。横浜市立大学卒業。出版社勤務を経てフリーライターになる。96年『不夜城』で小説家としてデビュー。翌年に同作品で第18回吉川英治文学新人賞、98年に『鎮魂歌(レクイエム)不夜城2』で第51回日本推理作家協会賞、99年に『漂流街』で第1回大藪春彦賞を受賞。2020年、『少年と犬』で第163回直木賞受賞した。著者多数。

「2022年 『煉獄の使徒 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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