白鳥異伝 下 (徳間文庫)

著者 :
  • 徳間書店
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感想 : 102
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  • Amazon.co.jp ・本 (457ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198931858

感想・レビュー・書評

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  • 空色勾玉よりもこちらの方が好き。主人公の1人が男の子だからかな。脇役のキャラもよいし、ヤマトタケル伝説を元にしたストーリーも面白い。

  • 2011/2/5

  • とりあえずハッピーエンドでなにより。

    読み終えてみると、ラブストーリーだったんだな、と。

    いろんな要因に振り回され、引き裂かれた二人だけど、結ばれることができたのは、本当に良かった。
    大碓と明姫のようにも、なりかねないわけだし。あっちよりも、殺し合い演じた二人の方が、やるせなさはあるか。どちらが生き残るにしろ、生き残った方が後を追うのは確実と思うもの。

  • 菅流が魅力的。どんな状況でも自分を試すチャンスと思えるような考え方を自分も持ちたい。

  • 大人になった二人のやり取りや、周りの人間の心情。
    全てが潔くて、読んでいて爽快な気分になります。
    ラストはハラハラしつつ、遠子の辿り着いた答えにすごく納得できました。
    これもまた綺麗なお話☆

  • 勾玉三部作、二作目。今度はヤマトタケル伝説をベースとした、小俱那と遠子の物語。
    三野の橘に定められた巫女になる遠子、三野の者ではない小俱那。二人はともに育ち、兄弟のようにあるいは幼馴染のように時間を過ごした。けれど大王の皇子が訪れ、明姫が召抱えられることになったことから、変化し始める。
    女にならないと決め、決意を胸に剣の主を追う遠子、そして女たらしの菅流、影から皇子になり軍を従える小俱那。様々なキャラクターたちが盛り上げてくれた、ヤマトタケル伝説は、とても楽しませてくれる一方で、空色勾玉とは違ったメッセージが込められている。前作は狭也と稚羽矢によって生と死について描かれていたが、今回はどこか遠子と小俱那の関係が全面に出ていたように思える。遠子の葛藤と小俱那の悲しみによって深みを増して、物語は進んでいく。
    時代は狭也と稚羽矢のときから少し進んだため話の雰囲気も多少変化する。後書きにあった「ハイファンタジー」の言葉がとても納得できる内容だった。王道でいて、決して浅くはない濃厚な幻想小説。とても面白かった、やはり勾玉三部作は裏切らないなあと思いながら読了。

  • 勾玉シリーズ第二作。第一作は神代(三貴子とか)でしたが、今回はそれより後の、大和王朝のヤマトタケルのクマソ征伐あたりを元ネタにしています。
    ヤマトタケル伝説をこう料理するのか、、!とちょっとびっくりしました。
    ヤマトタケルの諱が「小碓尊(オウスノミコト)」であることを知っているとなお楽しめるかも。

  • ヤマトタケル。岩姫。

  • 4つの勾玉を集め、主となった遠子。
    海上の船上で小倶那と再会するが、
    小倶那を殺せないことを覚り、海に身を投じる。
    一方、小倶那は菅流に助けられ、行動を共にする。
    消えた遠子と日高見の地で再会し、
    小倶那は剣の力を断ち切ることを決める。

    すっっごく、面白かった!!
    読後、いやな気持ちが残らないのがいい。
    なんか、このシリーズは、
    全てがうまくいってこそ!という感じがするのです。
    そして、すごく応援したくなる二人。と菅流。
    最後、死んだと思われていた小倶那が帰ってくるところとか!
    あぁ、よかった!!

  • ヤマトタケル伝説を下敷きとした物語。
    ちょうど受講中の授業で『古事記』を扱っているので、とても面白く読めました。
    前作よりも登場人物の心理描写に力が入れられているように感じ、冒険ファンタジーとしても読み応えのある作品だと思います。
    特に物語終盤にかけての小倶那は愛しくて仕方がありませんでした。
    女性キャラクターの描き方は、探究心が強く行動的に描かれている上橋作品の方が好みですが、内なる者と戦う男性キャラクターとしては小倶那はとても緻密に描かれていると思います。

    個人的にはハッピーエンドが好みなので、ヤマトタケルである小倶那が遠子と結ばれて物語の終わりを迎えたのには、ほっとさせられました。

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著者プロフィール

荻原規子・東京生まれ。早稲田大学卒。『空色勾玉』でデビュー。以来、ファンタジー作家として活躍。2006年『風神秘抄』(徳間書店)で小学館児童出版文化賞、産経児童出版文化賞(JR賞)、日本児童文学者協会賞を受賞。著作に「西の良き魔女」シリーズ、「RDGレッドデータガール」シリーズ(KADOKAWA)『あまねく神竜住まう国』(徳間書店)「荻原規子の源氏物語」完訳シリーズ(理論社)、他多数。

「2021年 『エチュード春一番 第三曲 幻想組曲 [狼]』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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