パブリックスクール: -檻の中の王- (キャラ文庫 ひ 3-6)

著者 :
  • 徳間書店
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感想 : 23
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  • Amazon.co.jp ・本 (333ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784199008160

感想・レビュー・書評

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  • 日本人が主人公なので、差別モノかな~と思っていたら、やはりそうでした。
    上巻は礼(受)が家庭や学校で理不尽な差別やいじめに遭う話です。イギリスの差別ものに慣れていない人は読んでてしんどいのかもしれませんが、私は特に気にならず、するすると読めました。
    下巻は受けが愛されモードでずっと進むので、上巻を乗り切れば大丈夫だと思います。
    ジョナスとの過去で悩むエドが切なく、苦しかった。
    お話は面白かった、のですが、礼のキャラクターがあまり好きになれず、あまりに鈍感すぎて他人の気持ちを考えない(本人は考えてるつもりですが思い込みが激しく、理解できていない)描写が最後の最後まで続き、読んでてイライラしてしまった…。
    大人しく鈍感で天然だけど、周りに愛されチヤホヤされ、至るところから狙われているので、BLというより乙女ゲーの鈍感な主人公という感じ?
    気にならない方にはお勧め。お話は面白いです。

  • 積本崩し、シリーズ第1巻。英国全寮制パブリックスクールが舞台、貴族でスクールの頂点に君臨する・エド×母を亡くしエドの家に引き取られた義弟・礼。エドだけが世界だった礼… 最初の頃、礼が苦手な感じがしたけど、オーランドと出会い少しずつ自分にも色んな世界を見る事が出来るんだと気づき始めてからは、もう、頑張んなさいよ!って応援してた。読者やオーランド、ギルには分かりやすいエドだけど、ジリっとするスレ違い感、そして爆発する攻が堪りません。続きが楽しみw

  • 悪くはないけど執着攻めが執着しきってないというか、執着してた頃の部分が少なかったなぁという印象。

  • 久しぶりに良BLに会えた!!
    元々パブリックスクール系は好きですが、
    今まで読んだ中でも結構ドロドロ感が強いです。
    続きが非常に気になるのですぐにでも買いに行きたい。

  • この巻だけだと話が完結してないので
    後編の巻も同時に買いましょう!

    パブリックスクールの知識がほぼない私でも
    するすると読めました。
    かといって助長する説明文が長いわけでも不足しているわけでもなく物語にするっとはいっていけるので良かったです。

  • ここまで礼に辛く突き放すエドの真意が分からない
    辛く突き放されてもエドを愛する事を止める事が出来ず自分よりエドを心配する
    礼が健気で可哀想で読んでてツラかった…o(T^T)o

    そして後半にやっとBLらしくなった!
    エドが豹変!
    えっ?どうした?どうなる?
    続く…えええええ!

  • 表紙と帯が非常に印象的。
    最近、小説界ではひとり表紙流行してるんでしょうか?
    絡み合ってカメラ目線されてるより、断然買いやすくて有難いです。
    そしてパブリックスクールというタイトルホイホイ。

    内容はどこかで読んだような話だなというのが第一印象。
    不憫健気の受が英国貴族に引き取られ、パブリックスクールに入り、陰湿ないじめに遭う……。
    読んでて正直辛すぎて、何とも言えないくらい苦しかったです。
    苦しかったんですが、正直なところこの受、結構可愛げがないんですよ。
    不憫健気の皮かぶってますが、割と融通が利かなくて自己中です。
    私は受の不幸は蜜の味。不憫健気は痛い目見れば見るほど滾る性分なんですが、どうにもこの受にはあまり萌えなかったです。

    というのも、発言や思考の端々から垣間見える押しつけがましさが鼻についてしまい、この子可愛げないな……となってしまったのです。
    亡くなったママの言葉を大事にしているんですが、どうにもこのママの考え方自体があまり共感できず、そして受の【愛】の捉え方が利己的です。
    愛してくれなくて良い、愛を返してもらえなくても愛してるから。
    口ではそう言いながら、その実もの凄く相手に自分と同じかそれ以上の愛情を求めてるんです。
    そんなに愛情押しつけたら、相手はいっぱいいっぱいになって押しつぶされちゃうよ、というくらい、自分の愛を押し売りしているのにどうにもイライラし、攻が気の毒に思える。
    端から見たら攻が酷いことしてるようには見えるんですが、私にはこの受こそが攻に対して無神経かなという印象を抱きました。

    そんなわけで、割と終盤まで受からにじみ出る「ぼくか弱いの……」みたいな性格にイライラしっぱなしだったんですが、攻の命令を無視して自分の世界を広げ始めたあたりから見方が変わってきました。
    BLらしくなってきたというか、エンジン掛かってきましたね! という感じで。
    攻の真意や事情はわからないのでヤキモキしますが、取りあえず攻が受に並々ならぬ執着を持ち、受の視野が広がることを極端に嫌うほど嫉妬深いというのはよく分かりました。
    そのあたりは読んでて激しく萌える。

    まだ前半で評価がどっちに転ぶか分からないのでアレですが、もの凄く盛り上がってきたところで次回へ!! となっているので、今から読まれる方は是非とも2冊揃えて挑んで下さい。
    ここで終わると悶えます。

  • あまりにも礼が不幸で可哀想過ぎて痛々しい。わざと突き放すエドの気持ちもわからないではないが、あんまりな仕打ち。それでも嫌いになれない礼は真正のMか?仲間だと思い友情を育みつつある彼らと、今後も何事もなければよいが…

  • ムシシリーズでも、閉塞的な男子学園の雰囲気を鮮やかに描ききっているセンセ。今回は擬人ものではなく、本格的にイギリスのパブリックスクールを舞台にした話で、読む前からとても期待していました。
    「アナザー・カントリー」とか、もーさま(独)とか、竹宮恵子師匠(仏)とか、BLゲー「神学校」とか、いろんな寄宿舎で妄想してきた身には正統派パブリックスクールものというだけでたまらんものがww
    嬉しくて何度も読み返してしまいました。

    yocoセンセの神イラストは映画のワンシーンのようで、素晴らしいです。エド、ギル、レイという古典的な名付けもいいですね~
    母親を亡くし、イギリスの名門貴族だという父方に引き取られパブリックスクールに入寮することになった日本人ハーフの礼と、そんな礼に冷酷な態度しか見せない義兄のエドワードの愛と葛藤の物語です。

    エドは礼に「リーストンには来るな」と厳しく当り、礼が入学しても冷たい態度を取り続け、礼は孤独の中で悩み苦しみます。とてもかわいそうでした。
    血統を重んじている周囲からは除け者で、エドに命令されてるから誰とも話もできない礼です。
    そんな酷い奴のどこがいいのか?と思いますが、エドの冷淡な態度にはなにか複雑な理由があるのがわかります。時々見せる優しさが証拠ですね。
    学園の頂点に君臨するエドはまさに傲岸不遜な王様なのだけど、彼には胸を痛める過去がありそうです。

    礼は異国で頼る人もなく孤独な中、エドのふと見せる優しさだけを信じて生きていこうとしています。
    世間知らずで貴族社会にも無知な礼は、ひたすらエドを愛して彼の言いつけを守ることで学園生活を乗り越えようとするけど、すべてが裏目に出て本当に不憫です。
    そんな礼が、得意の絵を通して自分の意志を持ち始め、仲間もできていろんなことに前向きになって、精神的に成長していくところが見どころでした。

    でも、言いなりになっていた礼が人間として自立していくのを見て、エドが独占欲丸出しになってしまっていました。
    相当キレてましたね。
    互いの気持ちがまだ執着や依存だけなのか、違うのか明確ではないけれど、そこに愛があるのはあちこちで感じられるんですけどね…
    エドの貴族的で傲慢なやり方では、礼に本当の気持ちが通じないですよね。

    エドだけが世界だった礼の成長ぶりに衝撃を受ける俺様攻w
    礼から最後通牒を言い渡されてからの、エドの執着丸出しHシーンは圧巻でした!切ないはずなのに、めちゃくちゃ萌えました。食堂でのHすごかった…
    酷いけど優しさもあり、嫌いと言いながら喜びもあり、という互いの複雑な心理状態がたまらないですね。

    続きが早く読みたくなります!今月下旬に発売予定です。喉から手が出るほど欲しい…

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