眠れる森の罪びと (キャラ文庫 か 8-1)

  • 徳間書店
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (267ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784199008283

作品紹介・あらすじ

身体は20歳なのに、心は14歳のまま――事故に遭って以来、6年間眠り続けた希生。奇跡的に目覚めた時、側にいたのは幼なじみの遥史だ。希生の怪我は俺のせいだから――贖罪のためにそばから離れず看護する遥史に、希生は深く執着していく。「なんで俺を恋愛対象に見てくれないの!?」退院後も無垢な恋情をぶつけてくる希生に、「それは単なる刷り込みだ」と言い聞かせ、拒絶する遥史だが!?

感想・レビュー・書評

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  • 同い年で憧れていた何でも出来る幼馴染み。そんな相手が弟のような、年下の存在になったらどう思うか。とそんなことを考えてしまった。6年も眠っていた希生が心配で仕方がない遥史。一緒にいたいし、一緒にいると楽しいけど、対等ではない。お互いのことを何よりも大切にしているのは間違いないのに、そんなもどかしさを感じる2人だった。これからの関係について悩みぬいた2人。その分も、幸せな生活が送れるといいな。と思った。

  • 同級生共依存モノ
    幼なじみだけど、なんでも出来て、カッコいい希生。遥史はずっと憧れていたその希生が14歳のとき、崖から転落して目を覚さないまま数年。毎日のように見舞いにいく遥史。それは自分が猫を助けて欲しいと希生に頼んだせいで彼が怪我をしてしまった贖罪の気持ちもあった。
    そして目覚めた希生。だんだんと回復し、その手助けをする遥史。そうやって希生の側にいたけれど、いつか希生が自分の手を離れてしまうこと覚悟しながらも、怯えていた。幸い希生は遥史を必要としてくれているけど、遥史には誰にも明かしていない事故の真相があり…

    共依存の2人が自立し、お互いの気持ちを確かめ合う話

  • ★3.5

  • 六年後に目覚めた後の様子がリアルな感じに描かれていて良かった。同じ年だけど年下攻めのような味も楽しめます。

  • 毎回、癖があったり個性が強いキャラが印象的なんですよね。
    今回は攻様が「見た目は大人、頭脳は子供」の逆コナン状態で、その設定だけでとても興味津々になりました。みずかねりょうセンセのイラストも美麗で、ストーリーをさらに引き立てていました。

    事故に遭って6年間こん睡状態だった希生が目覚めたところから始まるラブストーリーです。
    眠り続ける希生をずっと見守り続けてきた遥史が、責任とか友情だけで側にいたのではないことが、しみじみと切なく伝わってきます。
    でも、身体は20歳でも心は中坊のまんまの希生に、自分の性愛を押しつけてはいけない、更には希生が噂の種になって誹謗中傷の対象になっては絶対にダメと思っている遥史なのです。
    希生は以前と変わらずまっすぐな気持ちで遥史だけを見つめてくれてるんだけど、好きだからこそそれがまた辛いんでしょうね…

    でも、希生は遥史のために大人になろうと前向きに努力していて、どんどん頼もしく成長してくれて、安堵してしまいました。
    希生より遥史の方の気持ちの問題が大きかった気がします。年下を相手にしているような罪悪感とか、男を好きになる罪悪感とか、自分の生い立ちで受けてきた傷とか、様々な理由で臆病になっている遥史です。
    そこのところに気づいて、自分が子供で頼りなくて不安にさせてるんだと思う希生の深い想いがステキでした。

    再会シーンがとてもよかったです。遥生と一緒にドキドキしてしまいましたw

    希生が目覚めてから遥生がぐるぐる悩んでしまう期間は、ちょっと中だるみして冗長かなとも感じました。こん睡状態からそんなにすぐ大人になれるわけがないので、これは作家さんにとってすごく難度の高い展開の作品だったのではと思ったりしました。

    エロ的には、DT同士の初Hが初々しくも濃厚に描かれていてサービス満点。

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著者プロフィール

(かわことゆいか)・作家・白泉社にてデビュー後、B‐Prince文庫新人大賞受賞。現在、BL各社で執筆中。

「2022年 『異世界で獣人のつがいになりました』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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