- Amazon.co.jp ・本 (362ページ)
- / ISBN・EAN: 9784199010705
作品紹介・あらすじ
大魔法使いとして生まれ、政治の道具として隣国に嫁ぐ重い定め──強大な魔力のため塔に幽閉されていた王子ロシェレディア。そこにある夜、現れたのは帝国アイデースの第五皇子イスハン。野心もないのに兄皇帝から命を狙われる身だ。「俺が皇太子ならそなたを攫えるのに」互いに運命に抗えず、あり得ない夢を語り逢瀬を重ねていたが!? 選んだ未来は茨の道──比類なき苦難と愛の奇跡!!
感想・レビュー・書評
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スピンオフ作品
大魔法使いのロシェの話。
yocoさんの挿絵が見れて眼福です(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
BLということを忘れて物語に入り込める。だからそういうシーンになると、あっそうだった。と焦る。
王族は大変だし王様は特別大変。国のために無理にでも子供をつくらなくてはならないし、王妃様は後宮を黙認しなくちゃならないし。戦も立て続け、国民の生活も守る、前帝の尻拭い。やること満載。私には無理。はぁ王族じゃなくて、わけても王妃じゃなくて良かった。と謎の安堵がもらえる。イスハンとロシェの愛の深さは羨ましい。2人が巡り合えて良かった。そうじゃなければこの国でやっていけないよ。
このシリーズの世界観も好きだし、文章、言葉のチョイスも好きです。 -
わー…今回もめっちゃ良かった~。:+((*´艸`))+:。
ロシェ姉様とイスハンのお話。
お互いの王家の血筋としてのままならない運命、それを力業で覆す事への罪悪感・負うものの大きさへのおののき。
それでも、国を思いロシェを思い、敢えて抱え込んで、抱えたからには自分の責任だと途中で投げ出さずこぼさず根気強く応対していくイスハンかっこいい。
ロシェを迎えるのに、ボロボロの国で必要なものを揃えるのも大変な状況で(食べるものさえ!)国総出でなんとか体裁を整えるのどんなに大変だったか。
イスハンが、どれだけ周りに期待されてたか信頼されてたか分かってジーンとする。
イスハンも、結婚してから丸1年、あれこれの事情があってロシェに手を出さないどころかほぼほぼ会えないのに耐えるのもすごい。1年、国を整えるのにがむしゃらに働いたんだろうなとか。
「大魔法使いの王女を横取りした」と何年たってもいちゃもんつけてくる周辺の国とのやり取りとか、リアルではらはらした。
王になるにあたって呪いを受けた身体、ロシェの魔力が強すぎて何本あっても砕けてしまう剣、そして北にあるという「神の心臓」。
近づくだけでも危険だけど古い書物を漁っても大した情報もなく、でもいちかばちかにかけてそれを取りに行かなければならない状況になる展開がすごく引き込まれて、何て言うか……超良かった。ファンタジーだけどすごい説得力、映画をみてるみたい(某エ◯サが頭の隅をよぎってく)。
お互いを深く愛し合ってて、お互い相手のことだけは絶対に幸せにしたいと強く願い持てる全力を尽くす姿にもうもう。胸が苦しくなる‼️
逆境の中でも根底がポジティブで明るいイスハン王と、王女らしい無邪気な率直さの(ガルイエト軍との戦闘に満身創痍の状態で向かいながら「もういやだ……。私は、北西の丘に草滑りに行くのだ……」ってぼやくのがめっちゃカワイイ)ロシェレディア、どっちもすごくいい。
リディルのお話もすごく好きだけど、こちらもすごく良かった。読み終わって寂しい。また1作目から読み直したい!