夏の日のぶたぶた (徳間デュアル文庫)

著者 :
  • 徳間書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (185ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784199051630

作品紹介・あらすじ

中学二年の夏休み。菅野一郎は、父親の経営するコンビニの手伝いをしながら、毎日を過ごしていた。そんなある日、配達を頼まれたのは、近所の"幽霊屋敷"と呼ばれている家。勇気をふりしぼって行くと玄関から出て来たのは、"ぶたのぬいぐるみ"だった。実家に帰ってしまった母親。どことなく元気のない幼なじみの少女。いつもとちょっと違う夏休み。子供以上大人未満な少年時代をやさしい筆致で描く書き下ろしハート・ウォーミング・ノベル。

感想・レビュー・書評

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  • ぶたぶたシリーズをほぼ読み終えて、初期の作品を読んでみました。ふりがなから見ると、子どもが読める感じなのかな。字も大きくてあっという間に読みました。他の作品同様、あったかい内容です。へこんだり、自分がわからなくなったときに、ぶたぶたが押し付けがましくなく登場する場面がいつも秀逸です。

  • 母親が弟を連れて実家に帰ってしまった夏休み、僕は配達に行った先で動いて喋り、料理を作るブタのぬいぐるみに出会った・・・ぶたぶたシリーズ、やっぱり良かったー。
    最初の短編集を読んでかなり満足したので、他のは別にいいかと思ったのだけど、やっぱり全作読みたくなりました。
    またこれは少年の成長を描くジュブナイル小説としても良質でした。

  • ぶたぶたシリーズ第八弾。
    ぶたぶたさん作家になって子どもたちを癒やすの巻。
    他人を思いやることを教える一冊。
    挿絵のテーブルに乗ってお茶を注ぐぶたぶたさんに和みます(笑)

  • ある夏休み、幽霊屋敷と呼ばれるその家にやってきたぶたぶたさんと、お母さんが出て行ってしまった少年との交流。彼には本当はもっと大変な事があったのに、ぶたぶたさんと出会った事が最大の出来事になってしまう物語。出て行ったお母さんは勘違いだった、何とも思っていなかった同級生を意識するようになった、そしてぶたぶたさんは消えてしまった・・・。丁寧に入れられたジャスミンティー、手作りマンゴープリン。ぶたぶたさんの料理の腕は凄すぎます。今回のぶたぶたさんの職業は作家。消えたぶたぶたさんにはちゃんと後日談があったのです。

  • 夏休みにはドラマが起こる

    近藤史恵さんのかいせつがよかった

  • 安かったからとマンゴを買って、マンゴプリンを
    作ってしまう山崎ぶたぶたさん、素敵です。
    でも、豚の生姜焼きは、共食いに近いと思う・・・。

  • シリーズ物とは知らずに読んだので、ぶたのヌイグルミが動いてる訳も釈明されずに始まって終わるけど、そんなの別にどうでもいいか、と思えるwww 他の本はCGらしいけどこの本はイラスト。イラストのぶたぶたがまた可愛い…!これで中身がおっさんなんて…っ!(笑)またま手にとったんだけど、他のも見てみたいな。

  • お母さんがお父さんと喧嘩して里帰りしてしまった夏休みに家の手伝いで訪れた「幽霊屋敷」と地元で言われている別荘でぶたぶたと出会った少年の話。
    ぶたぶたと過ごすことで少しずつ少年が変わっていく様子がほほえましいです。

  • 今回のぶたぶたさんは少年の視点のせいかややジュブナイル風。
    ”忘れられないひと夏”という感じでちょっと切ない感じ。
    ただこれまでの作品に比べるとインパクトは少ないかな?
    相変わらず料理の描写が美味しそうでたまらない。

  • 桜色のぶたのぬいぐるみ・山崎ぶたぶたさんのシリーズ、刊行順でいくと8冊目になるそうです(巻末著作リストより)。でも出版社が(大人の事情で)別々なうえ、実は書いていた時も刊行順ではないそうで…本当なら5作目になるそうな。や、ややこしい…。でもまぁ、全然順番関係ないんですけどね!最初に「ぶたぶた」だけ読めば順不同でOK!作者ご本人がOK出してるんだから無問題です!

    中学2年の夏休み。管野一郎は、父親の経営するコンビニの手伝いをしながら、毎日を過ごしていた。そんなある日、配達を頼まれたのは、近所の”幽霊屋敷”と呼ばれている家。勇気をふりしぼって行くと玄関から出てきたのは、”ぶたのぬいぐるみ”だった。
    実家に帰ってしまった母親。どことなく元気のない幼なじみの少女。いつもとちょっと違う夏休み。
    子供異常大人未満な少年時代をやさしい筆致で描く書下ろしハート・ウォーミング・ノベル。   《裏表紙あらすじより転記》

    中学2年生の男の子、というとやっぱりまだ子供なんだよなぁ…。なんとなく達観しつつも自分がどうしたらいいのか分かりきれない感じ。分からなくて立ち止まって足踏みして、でもそんな自分が歯がゆくて仕方がない。でも同時に、そこから動き出せる時でもあります。そんな微妙な年頃に、ぶたぶたさんと会えたこと、友達になれたことはとてもとても奇跡のように素敵なことだったと思うよ一郎くん…。
    今回の作品は、ずっと主人公・一郎くんの視点からのお話になります。このシリーズは短編が多かったから、丸々1本分ってのは珍しい。「刑事ぶたぶた」も新米刑事クンの一人称だったけど、あちらは大人だからなぁ。中学生の一人称って視点が新鮮です。”大人の男”と”男の子”って常識とか見栄とか微妙に違うよね。……あれ。ぶたぶたさんは大人だけどぬいぐるみだから…もっと観点違いそうだなぁ文字通り視野が異なってるから当たり前かしらん。

    ぶたぶたさんお手製のマンゴープリンが食べたいです(本編と関係ない)。料理上手よねぇぶたぶたさんって…いいなぁ。
    あ、そうそう。解説は近藤史恵さんです。雰囲気ぴったりでとても素敵。

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著者プロフィール

一九六四年、埼玉県生まれ。八五年、矢崎麗夜名義で星新一ショートショートコンテスト優秀賞を受賞し、八九年『ありのままなら純情ボーイ』で作家デビュー。主な著書に「ぶたぶた」シリーズ、「食堂つばめ」シリーズ、「NNNからの使者」シリーズ、『あなたのための時空のはざま』など。

「2022年 『おいしい旅 想い出編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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