アレッポのキャットマン

  • あかね書房
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感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (33ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784251099426

作品紹介・あらすじ

戦争が起きたシリアでは、多くの人々が街を逃れて難民になった。しかし、救急隊員のアラーは、破壊された街、アレッポに残り、取り残された猫の保護活動を始めた。そして、世界に援助を求めると、その声は広くとどき、アラーは「アレッポのキャットマン」と呼ばれるように……。この世界的に知られた実話が絵本化された。アメリカ本国でも高い評価を得て、権威ある児童書の賞、2021年のコールデコット・オナー賞を受賞。

感想・レビュー・書評

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  • 実話をもとにした絵本。

    シリア内戦以降、アレッポを舞台にした物語を他にも読んだが、とても美しい平和な街だったようだ。
    日本人にはあまりなじみがなく、私が知っているのもオリーブの石けんくらいだ。
    だが、その石けんに同封されていたアレッポの景色は、のどかでいかにもオリーブ栽培に向きそうな乾いた空気を感じさせるものだった。
    その街が、戦火により壊滅的な状況に陥り、更に大きな地震により追い打ちをかけられた状態でいる。

    この絵本を読めば分かるように、
    イスラムは本来平和を愛する心優しい人々だ。

    偏った情報によって偏見を持つことのないように。
    この実話から受け取られる、素直な心の響きを忘れないでいたい。
    2023

  • 保護猫1000匹を救う!内戦とコロナに立ち向かうキャットマンって? | 今気になる「本とマンガ」 手のひらライブラリー | mi-mollet(ミモレ) | 明日の私へ、小さな一歩!
    https://mi-mollet.com/articles/-/25959?layout=b

    アレッポのキャットマン (単行本) :アイリーン・レイサム、カリーム・シャムシ・バシャ/清水裕子/安田菜津紀 - あかね書房
    https://www.akaneshobo.co.jp/search/info.php?isbn=9784251099426

  • 戦場になったアレッポで、アラーが、人間に見捨てられたねこを集めてシェルターを作るというお話だった。
    アラーは優しい。自分だったら、こわくてにげちゃいそう。戦争は、いやなことだな。
    後書きは、ぜひちゃんと読んでほしい。ぼくは、後書きを読んで、ますます切なくなった。平和なアレッポに行ってみたい。
    ねこがかわいい。真っ黒だったり、しましまだったり、みんなちがう見た目で、ちがう動きをしている。(小5)

  • 戦火で荒れたアレッポの街に残された猫たちを救った救急隊員のアラーの物語り。
    ウクライナで戦争が起こった今、いっそう心揺さぶられる。

  • 「救急車の運転手であるアラーは、アレッポの町を愛していました。内戦が起き、建物は壊され、たくさんの人々が町を離れていきました。ある日、荒廃した町で飼い主と離れおびえているネコたちがいることにアラーは気付きます。」
    (『この本読んで!2022年夏号』平和を考える絵本 の紹介より)

  • 戦時下に動物何て、と思うけど、そうした優しさが傷ついた人にも広がっていくんだ。

  • シリアでは2011年3月から内戦が続き主人公アラーの住むアレッポの町も戦場になりました。人のいなくなった町でアラーは捨て猫に出会い、保護活動を始めます。困難な状況でも仲間と力を合わせるアラーの活動は人々の心を温めます。
    (一般担当/カリカリ)

  • シリアのアレッポに住むアラー。町が戦場になり、多くの人がなくなり、残った人たちも待ちを出ていきました。でも、町にはたくさんのネコたちが残されていました。アラーは、このネコたちの世話をしようと決めました……。

    この絵を日本人の方が描いたのだというのでちょっと驚いた。私もシリアに行ったことがあるわけではないけれど、外国の街並みや市場の様子、人々の顔つきなどがとてもうまく描かれているという印象を持ったからだ。動物を愛する優しい気持ちがアラーだけでなく子どもたちの表情も豊かにしている。

  • 原題 THE CATMAN of ALEPPO
    by IRENE LATHAM
    & karim shamsi basha
    2020
    清水裕子絵
    安田菜津紀訳

    実話絵本

    シリアのアレッポの救急隊員のアラー
    モハンマド・アラー・アルジャリール

    彼は戦争が始まっても、アレッポを去らずに、残った人を助け、残された猫を救済した
    寄付を募り

  • アラーはイラクのアレッポの街を愛していました。行き交う人々、香辛料やお菓子の匂い、生活雑貨のあふれる市場!

    しかし、街は戦場になりました。
    人々は土地を逃れていきました。
    アラーは街に残りました。救急車の運転手として、日々人々を安全な所まで運びました。

    瓦礫以外何も無い街に、温かい手を失ったネコたちが徘徊していました。

    アラーはやるべきことがあることに気付きました。

    ・アイリーンさんはアメリカの作家、カリームさんはシリアから移住してきた児童文学家、清水さんはシリアの本を読み倒してイラストを描き、安田さんはアレッポの街に想い出のある翻訳家です。
    ・ネコさんたちのかき分けがすごい。街並みも。愛情だ。
    ・後書きの挿絵のように、アレッポが少しずつかつての姿を取り戻していけますように。

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