BLACK JACK (5) (秋田文庫 1-5)

著者 :
  • 秋田書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (308ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784253169851

感想・レビュー・書評

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  • 【再読】
    本巻はキリコに琵琶丸と、豪華なキャラクターが出てきてテンションが上がった巻でした。(笑)ブラッククイーンとか、巻を増すにつれて深堀にされていくキャラクターとブラックジャックのかけあいはますますページをめくらせる力を持っている……。そして不覚にも日野日出志の名前が出てきた時には笑ってしまった。手塚治虫はギャグのセンスも一級品だ!

    (特に好きなお話3つ)
    『されどいつわりの日々』
    『弁があった!』
    『オオカミ少女』

  • 最初の話から歪んだ思想の正体がよくわかる話だった。
    派閥の存在そのものを嫌う人間というのは、その派閥から漏れた少数派だと暴露している。
    大名行列なんてことを言い出したのも結局そういう思想から始まっているんだろうな。
    現代でも大名行列を何度か見たが、こんな性質のものではなかったし、実際教授は偉いんだから、少しくらい偉いところ見せたって別に構うまいよというのが正直な体験談だった。
    別に偉ぶるためだけに総回診やっているわけでもないし。あれも大事な仕事の内。

    派閥同士の争いも醜いが、だからって多数派が少数派に遠慮しなければならないというのもおかしな話。
    今の世の中がおかしいのはこういう風にうるさいマイナリティがあまりに偉そうにしすぎるからだとよくわかる。
    一匹狼は群れないだけで、別に群れと戦うわけではない。
    BJもそうだったはずだが、この話では都合よく恩師を馬鹿にされたことで牙を剥いている。
    そして多数派を悪しざまに無能扱いし、BJをけしかけた少数派の本人は無責任な逃げ方をしていて、しかもそれを誇っている。
    これじゃあ何も良くはならないわ。ただ個人的に溜飲を下げたいだけで終わっている。
    この矛盾に気づけないようではまだまだ甘い。そう自分も長いことそれがわからなくてうまいこと騙されたわけだが…。

    他の話もお説教臭さが強すぎてもう一つ、なあ。
    キリコも本当にただ嫌な奴だし、BJも話のために理由もよくわからず失敗させられる話がある。
    医者の傲慢を指摘する作者の方が傲慢になってやしないかねえ?
    いやそう言っている自分も傲慢になっているかも。ループしそう。

    ピノコの話も楽屋オチでなければ話自体は面白かったのになあ……。

  • あまりにも有名な舌で算盤やる男の子のエピソードがここに収録。
    元ブラッククイーン先生とかドクターキリコおよびお父さんと妹のユリさんまで出演。懐かしい。
    あと儲けた札束を火にくべてメスを打ち直す刀鍛冶の話…手塚治虫すなあ…。

  • 手塚治虫作品の中で、かなり有名な作品。
    一読はしておかねばと思い、読了。

  • キリコやブラッククイーンなど、以前に登場したキャラクターがまた登場する話も大変面白かったのですが、私は「古和先生」がとても好きです。

  • タレント・桃田善江の頸髄外傷を治療する話が印象的。
    今で言ううつ病で、最初の事故も自殺未遂だったのでしょう。
    ブラック・ジャックが外科医とはいえ、何でも屋みたいなところもあるし、うつ病を治療しなかったのが残念です。
    身体を治せても、心は治せないという警鐘なのか。
    でも他の人の精神的な問題も荒っぽく解決したりしてるしなぁ…

    キリコの父親の話も少し違和感が。
    どうして気管の穴が分かって塞いだあとに、「ダメだと思って」毒を注射したんだ?
    父親を助けようとして自分で手術もしたのに。
    自分の手で治せなければダメってこと?
    ブラック・ジャックに助けられたくなかったとか?

    医者の行為に警鐘を鳴らす回も定期的にありますね。
    奢り昂るなと、誰かしらがいさめてくれる。
    ブラック・ジャックも万能じゃない。

    無医村で30年も診療してきた、無免許医師の話も良かったです。
    素人が独断で医療行為をするのは恐ろしいことだけど、曲がりなりにも治療成果をあげていたのだからすごい。
    最後に本当に大学に入って勉強してるところでじんわりと心が温かくなりました。

  • 面白い

  • キリコ特集。どの話も良かった。あと、キリコの妹美人すぎ。キリコの他にも今まで出たキャラがちょこちょこ出てきて、まだ5巻だけどちょっと懐かしい気分。狼少女の話は悲しかった。時限爆弾で死なないBJ先生の頑丈さにびびる。

  • 上石神井 下落合駅 …ギリギリ終電者に乗り遅れなかったって心境ね 貴方は古今随一の刀鍛冶だ 生き死にはものの常なり医の道はよそにあり…か 縦溝せま史原作ミステリー アメーバの一種だいや海月に近いものといったほうがいいかね もしかして地球の外からやってきたヤツじゃないかとね 病気ってやつはこの星空みたいなもんだねえなァ妹さん バセドー氏病 鉗子かんし ウルフスラッケン 来賓挨拶で 全体的に華奢である 「おくたんなのよさ!」と必死で抗議するピノに感情移入していた 花井愛子

  • 助かる命と助からない命がある。当たり前だけど、ブラック・ジャックの前では、助からない重さが違う。それは、彼の腕の確かさと、彼の悔しがり方で伝わってくる。明日があることはあたりまえじゃない。でも、明日を確かに迎えられるように、信じて彼は手術に当たる。信じる、って、かっこいいな。

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著者プロフィール

1928年、大阪府豊中市生まれ。「治虫」というペンネームはオサムシという昆虫の名前からとったもの。本名・治。大阪大学附属医学専門部を卒業後、医学博士号を取得。46年、『マアチャンの日記帳』でデビュー。幅広い分野にわたる人気漫画を量産し、『ブラックジャック』『鉄腕アトム』『リボンの騎士』『火の鳥』『ジャングル大帝』など、国民的人気漫画を生み出してきた。

「2020年 『手塚治虫のマンガの教科書』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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