妖門記

著者 :
  • 朝日ソノラマ
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  • Amazon.co.jp ・本 (365ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784257790099

感想・レビュー・書評

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  • お、2段組。結構なボリューム。
    「羅城門の章」と「応天門の章」の二本立て。

    前者は「薬子の変」から「承和の変」まで。業平は色気づきつつもまだ無位のこわっぱ。長岡の母元で筒井筒してる。わーお、冥界往来人・小野篁はともかく、藤原良房まで鬼が見えるとか。
    後者は業平の叙爵から。クライマックスより独鈷杵を自分の頭に突き立てグリグリ、引きずり出した自分の脳髄に母乳をかけさせる坊主にウゲゲ。ノッポの小野篁と矮躯の伴善男のバディが何とも絶妙だった。
    唐風の朝服が京都の夏には暑過ぎるってのが、妙にリアル。
    何気に印象的だったのが、業平が初対面の叔父・入唐前の真如法親王(高岳親王)と過ごす月夜。

    ちなみに、基経はチラッとしか登場しないし、淑子や道真は全く出てこない。
    一方で、筒井筒に九十九髪、からころも、よしや草葉よ…『伊勢物語』エピソードは多い。

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