- Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
- / ISBN・EAN: 9784265909384
感想・レビュー・書評
-
表紙画像の猫の顔が、まぁ怖いこと。
それだけじゃない、中盤の展開でもそれは怖い場面がある。
夜は真っ暗だし、真の闇というものを知らない今のお子たちはどう思うだろう。
なんていうと、ただの怖い話と思われそうだがとんでもない。
勇気ある少年が、仔猫たちとともに猫ばばをやっつける、それは爽快感のあるお話。
文章もリズム感があり、短めの落語を聞くような面白さだ。
毎度のことながら切り絵の技術が本当に素晴らしく、仔猫たちの表情まで実に細やか。
猫ばばの恐ろしさと仔猫たちのいじらしさ。もう一度言うが夜の闇の怖さ。
小さかったら、怖面白さにはまって毎晩「読んで」とせがんだかも。
山に岩魚釣りに出かけるのが最初の場面で、主役は釣り名人の「三平」。
(釣りキチの名前はやはり三平なのね・笑)
夜道に迷って猫ばばの屋敷にたどり着き、ここからが怒涛の展開、そして見どころ満載。さぁ、どうなる?
斎藤隆介さんの創作に滝平二郎さんの切り絵。
「モチモチの木」」や「花さき山」「半日村」などを送り出した名コンビだ。
この「猫山」が83年の作品で、列挙した3作はそれ以前の作品。
ちょっと面白いのは、出すたびに「自己犠牲を子どもに強いるなんて」などという批判がその都度渦巻いたらしい。私はどの作品もとても好きなんだけどな。
作者さんも思うところがあったのか、それまでの作品とは一線を画す内容だ。
後書きのウィットも効いているので、ぜひそこまでお読みあれ。
約12分。幼児から大人まで楽しめる。2(にゃん)2(にゃん)の日の記念に。 -
表紙から「猫の化物」のお話なことがよくわかる。
この化け物猫は、一体どんな風にこわ~い化け物なんだろう…??ドキドキ!
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
魚釣りのうまい三平は、この日も沢で魚を釣っていた。
帰りの遅くなった三平は、近道しようと杉山を越えることにしたが、慣れない道に迷ってしまった。
どんどん不安になる三平の目に、明るい窓が見えた。
三平はすぐさまその家の戸をたたいた。
すると…
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「一つのフチには、一ぴきずつ、大きなイワナが、水のおち口にむかって、およぎ澄んでいた。」(引用)
この一文、いったいどのページにあったと思いますか?
物語の中ほど…と思いきや、この一文は物語のいちばん始まりの一文です。
始まりらしからぬ一文ですよね。
特に、現代の絵本を主に読まれている方は、「えっ、主人公の紹介とか、昔々とか、わかりやすい場所の説明とかから入るんじゃないの??」と、違和感があるのではないでしょうか。
でもこの、一見わかりにくいようで頭に残るこの文章が、斎藤隆介さんの書かれる文章の「味」だとおもうのです。
そしてそのわかりにくい文章を、滝平二郎さんの絵が支えてくれることで、唯一無二の絵本に仕上がっています。
現代の絵本ではなかなか読めない、この「口伝」されているようなリズムのある文章。
読んでいると、絵本を読んでいるというよりも、おばあちゃんの声で口伝の昔話を聴いているような、そんな懐かしい気持ちになってきます。
そして滝平二郎さんの、黒を効かせた絵!
はっきりと太い輪郭線のある木版画絵なのに、猫や三平の表情が豊かで、びっくりします。
三平が迷いこんだ一軒家は、実は化け猫の家だったのですが、けして広いとはいえない家のなかに、たくさんの人間の姿子どもたちがひしめきあっている絵は、文章を読まなくてもそれを見ただけで「この家、なんかおかしい、怖い…」と思えてきます。
化け猫のしぶとさ、性格がよくあらわれているのは、化け猫さいごの姿を書いた文章ではないでしょうか。
この一文を読んだとき、あまりの化け猫のいじきたなさに、おもわず笑ってしまいました。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
斎藤隆介さん・滝平二郎さんの絵本としては「モチモチの木」「花さき山」「半日村」があまりにも有名ですが(絵本が少なかった実家の本棚にも、この3冊はありました!)、そのほかにもこんな絵本もあるので、よかったら開いてみてくださいね。 -
「三平は さかなつりの 名人だったからなァ」
さらわれたり、捨てられたり、そうした人たちが謀反を起こせないのは、なぜだろう。度重なる絶望は、心をやがて枯れさせる。戦う気力も、生きる気力さえ失ってしまうのだ。希望を与え、心を温め続けることがいかに尊いことなのか、わかる気がします。(9分)#絵本 #絵本が好きな人と繋がりたい #猫山 #斎藤隆介 #滝平二郎 #岩崎書店 -
小さい頃に見たアニメ「日本昔ばなし」。
いくつか今も心に残っている作品がありますが、
その中にこの「猫山」にとてもよく似たお話がありました。
深い山奥に迷い込んだ釣り名人の三平が、
一晩の宿にしたのが化け猫の屋敷だったという話。
昔飼っていた猫が助けてくれるというところも似ています。
ただ、最後が全然違って、アニメでは主人公が猫にさせられそうになるんだったっけ…。
アニメの方はスリルがあって怖いイメージでしたが、
こちらは少しだけユーモラスというか、怖いだけじゃないお話でした。
だって、最後は猫達が三平に加勢してくれるんだもの。
滝平二郎さんの切り絵もなんだか可愛らしい。
怖がりのお子さんでも楽しんでくれるかも?
それにしても、表紙の切り絵の迫力のあること。
悪党顔全開です!! -
2021.03 5-2
-
最後の展開にほっこりしました。
4年生に読んでみると、けっこう楽しんでいました。
ビクはごんぎつねで出てきたから知ってるー!と言っていて、感心しました。笑
季節…夏
対象…高(やや長&ことば難)
内容…こわい ドキドキ -
イワナとりに山へはいった三平が、夜になってまよいこんでしまったところは、おそろしいやしきでした。
-
これはおもしろかった。斎藤隆介さん滝平二郎さんコンビのなかでも、素直におもしろかった。
にゃんにゃんの日〜♪可愛いですね。
うさぎの日もあったような…
切り絵というのは独特ですよね。
美...
にゃんにゃんの日〜♪可愛いですね。
うさぎの日もあったような…
切り絵というのは独特ですよね。
美しくもあり、ちょっと怖く感じる時もあります。
ところで、前回呼び方のこと聞いてくれて、私最後に書こうと思ったのに忘れてしまっていて、おっちょこちょいですみません。
せっかく聞いてくれたのに。
私のことはけいちゃんと呼んでください。
nejidonさんは、nejidonさんのままがいいでしょうか?
それから、nejidonさんがうちのうさぎを見たいと言ってくれたので、アイコンをうさぎにしようと思ったら上手くできず(〃∀〃)ゞ
しばらくお待ちください。そのうち黒うさぎになる予定です!
コメントありがとうございます。
うわぁお、めっちゃめちゃフレンドリーになってしまいました・笑
この呼び方でも...
コメントありがとうございます。
うわぁお、めっちゃめちゃフレンドリーになってしまいました・笑
この呼び方でも、か、構わないんですか?
なんか一気に親近感アップです!ありがとうございます!
はい、ワタクシはnejidonのままで構いません。
ちょっと変ですが、自分では気に入っております。
そしてそして、実はたった今「黒うさぎさん」を見つけてしまいました!!!
なんて可愛いんでしょう!まるでぬいぐるみみたいです。
「しろいうさぎとくろいうさぎ」の、くろいうさぎですね。
ああ、なんて可愛いんでしょうね。
抱っこしたらどんな感じかな?なんて考えてひとりにやにや笑いをしています・笑
けいちゃん、ありがとうございます。
黒うさぎさんに、どうかよろしく言って下さいね。