塀のなかの民主主義

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  • Amazon.co.jp ・本 (195ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784267012686

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  • 企業という組織の中での民主主義と、世間一般で考えられている民主主義は全然別物で、普通に考えたらおかしいと思うことであっても、塀の中に入ればその塀の中の民主主義に従うのが賢い生き方なんだと頭ではわかっていながら、そういう生き方に矛盾を感じている人たちにはぜひ読んで欲しい一冊。
    なんだか、大きい組織になればなるほど細胞の一部というか歯車の一部というか、1人ひとりが頭を持つんではなくてトップ(いやもはや人間ではなく大企業という名の恐竜かも)の頭を全員が体の一部となって実現するような企業体質をまざまざと見せつけられる一冊でした。こんな矛盾を抱えながら生きている人は僕も含め多いだろうなと思いましたね。
    そして、ソーシャルにシフトしだしてHERO = Highly Empowered and Resourceful Operatives「大きな力を与えられ、臨機応変に行動できる社員」が注目されてきている今、企業はそして僕たちはどう変わっていくべきなのかを考える一冊にもなり得る力を持った本だと思いました。

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著者プロフィール

1947年、東京都生まれ。北海道大学法学部卒業。新聞記者を経てフリー・ジャーナリスト。著書に『職業としてのフリー・ジャーナリスト』(晩聲社)『プロブレムQ&A アイヌ差別問題読本』『プロブレムQ&A ガン〝告知〟から復帰まで』『許されるのか? 安楽死』『医療現場は今』『アイヌ共有財産裁判』『どう考える? 生殖医療』『ペンの自由を貫いて』『「北方領土問題」読本』(共に緑風出版)『ガン告知最前線』(三一書房)『塀のなかの民主主義』(潮出版社)『しょっぱい河││東京に生きるアイヌたち』(記録社)『「がん」を生きる人々』(時事通信社)など。訳書に『がんサバイバル』(緑風出版)『操られる死』(時事通信社、共訳)などがある。
2012年、逝去。

「2019年 『アイヌ近現代史読本 増補改訂版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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