- Amazon.co.jp ・本 (447ページ)
- / ISBN・EAN: 9784270001271
作品紹介・あらすじ
ロッカールームの茶封筒、ホテルの盗聴、突然の裏切り、変わらぬ友情、厚い信頼…、スポーツイベントが現在のように華やかになった舞台裏で、黙々と繰り広げられる、男たちの熱く過激な勢力争い。世界各国、5年間に及ぶ取材で描く、スポーツイベントの裏側…ワールドカップ、オリンピックを見る目が変わる、迫真の問題作。
感想・レビュー・書評
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・参考図書指定科目:「スポーツビジネスのしくみ」
<OPAC>
https://opac.jp.net/Opac/NZ07RHV2FVFkRq0-73eaBwfieml/my2JPWElz6DG6ar0Yc9f2oeiJId/description.html詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「黒い輪」関連本。
アディダスとプーマ、ナイキとアシックス。スポーツシューズの歴史は本当におもしろい。
ホルスト・ダスラー(アディダス創業者の息子)は、よくも悪くもスポーツの世界を変えた人であることを実感する本。IOCサマランチ関連の本もあわせて読むことをおすすめ。 -
本書は、アディダスとプーマという巨大スポーツ用品ブランドの歴史と同時にスポーツビジネスの歴史を著した本である。
ドイツで製靴事業を営んでいたダスラー兄弟商会を支えていたアディとルディの兄弟が仲違いし、アディダスとプーマが生まれた。両社の競争は、ビジネスと縁のなかったスポーツ界を巨大なビジネス市場へと変えたいった。
アディダスとプーマの創業者が兄弟で、一緒に会社を経営していたが、仲違いして両社が生まれたことは知っていた。しかし、彼らの争いが、金と権力争いにまみれた感のあるオリンピックやサッカー界にこれほどまでに関わっていたことは思いもよらなかった。
長く馴染みのない名前が数多く登場するため、ストーリーが掴みにくい部分もあるが、なかなか興味深い話だった。 -
長いストーリーだが、圧巻‼️
ホルスト兄弟の話から中村俊輔、中田英迄。 -
兄弟喧嘩から始まるアディダスとプーマのスポーツ産業史。
靴の製造からスポーツマーケティング、一時はナイキの前に倒産しかけ、そしてサッカーのマネーゲーム化に伴う大復活。
プーマにいては原宿店の開店に伴うブランドイメージの転換と復活はリアルによく覚えている。 -
2014年6月~7月 企画コーナーにて展示
越谷OPAC : http://kopac.lib.bunkyo.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=1000604428 -
もともとが日本の出版社の依頼であるというこの本の成立過程のせいもあると思うけど、アディダスやナイキという巨大ブランドの歴史の中で日本人の果たした役割というのは結構あるのだなあと思った。
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スポーツ界はお金とコネで動いているというのが、よく伝わってきます。そんなに広い世界ではないようです。スポーツ用品メーカーの競争の舞台として、日本も重要視されており、その人脈もよく分かります。
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世界のスポーツ市場で競い合う「アディダス」と「プーマ」。この両ブランドは、ドイツの小さな村で反目し合う2人の兄弟、アドルフ・ダスラーとルドルフ・ダスラーによってそれぞれ設立された。両社は長年にわたって火花を散らし、スポーツビジネスを様変わりさせた。綿密な調査・取材で、その内幕を描く。
1920年代、ダスラー兄弟は製靴事業で成功を収めた。だが、2人は正反対の性格で、しばしば衝突を起こすようになる。48年、アドルフは自分の名前と姓を縮めたアディダスを、ルドルフは名前をもじった「ルーダ」をより軽快にしたプーマを立ち上げる。
アディダスはメルボルンオリンピックで選手に靴を無料配布し、ブランドを浸透させた。次のローマオリンピックではプーマも一流選手と接触し、靴を無料提供する。次第に舞台は、サッカーのワールドカップなどにも広がり、有名選手の囲い込みが激化する。やがて、衣料分野にも進出し、様々なチームとスポンサー契約を結ぶようになる。「ナイキ」など他メーカーも絡み競争はさらに激しくなっていった。
ワールドカップは国と国との代理戦争と呼ばれる。舞台裏では巨大利権と有名選手を巡り、また別の熾烈な争いが繰り広げられていることが分かる。 -
スポーツの見方がちょっと変わる
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*アディダスとプーマという2大スポーツブランドの興亡史。それはビジネスの側面から眺めた現代スポーツ史でもあった。
*メモ
・アディダスとプーマの創業者は兄弟で元々はダスラー兄弟商会として一緒にビジネスをしていた
・アディダスは創業者アディ(アドルフ)・ダスラーの名を縮めたもの (p45)
・アリーナは「もともとは、フランスの貿易会社の商標で(ニーム市にあるローマ時代の闘技場(アリーナ)の近くで商売をしていた)、それをホルストが買い取ったものである。」(p117)。ホルストはアディの息子。
・リーボックの「〈フリースタイル〉は、実は、リーボックを生産しているアジアの工場の手違いから生まれた。グローブに使う予定だった柔らかい革を、間違えて靴に使ってしまったのだ。」(p244)
・日本サッカー協会の岡野俊一郎氏の実家は和菓子屋 岡埜栄泉 (p423) -
卒論でもお世話になった。オリンピックやサッカーのワールドカップ等、世界的な大会の裏側はこんなにもドロドロした世界が広がっているとは・・・。
サッカー選手が例として沢山出てくるのでサッカー好きのおれとしても読みやすかった。 -
アディダスとプーマの軌跡を描いた一冊。
adidasとpumaはもともと一緒だった。
この一冊でスポーツビジネスの裏側が見えます。 -
この副題の意味がいまひとつ判らない。「もうひとつ」とは何に対してもうひとつなんだろうか。それはさておき。
このふたつの会社がそもそもは兄弟が経営していた会社が分裂したものだ、というところまでは知られている。その経緯からその後のスポーツビジネスとメーカーの関わりがどろどろとしっかり描かれている。これを読んだ後にワールドカップを見たらちょっと嫌な気分になるだろう。そのくらいきちんと書かれている。
その上、日本版のために日本のサッカー界とスポーツブランドとの関わりについても加筆されたようだ。しっかりしている。
現在の話は闇の中らしい。そこはさすがに誰も語れないし、語ったら追放される世界なんだろうなとそこは想像するしかないようだ。
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プーマのジャージにアディダスの靴とシャツ。あたしの中だけでも戦ってるもんなァ・・・。ブランドイメージって、確かにすぐ変わるものやと思った。今おしゃれと思ってアディダスのウェア着てるけど、昔のアディダスイメージって、小学生が塾に通うカバンとかダサイ男子の筆箱ってかんじやったもんなァ笑
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8割方はアディダスに絡んだ話。
個人的におもしろかったポイントは、
・スポーツがビジネスとして成立し拡大していく過程
・アディダス、プーマを含め、著名なスポーツメーカがどのように誕生したか
・日本サッカーとアディダスの関係
あたり。
多少暴露本的な要素もあり、トリビア的な要素もあり、
スポーツ好きな人はおもしろいと思う。 -
全く知らなかった事実。あの「アディダスとプーマ」の創始者が兄弟なんて。そこからぐぐっと興味が広がる1冊です。