国語辞書一〇〇年: 日本語をつかまえようと苦闘した人々の物語

著者 :
  • おうふう
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  • Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784273036058

作品紹介・あらすじ

『言海』に始まる近代国語辞典は、あまたの中小辞典を生み、大型辞典は、戦前『大日本国語辞典』『大言海』『大辞典』と続き、戦後の『日本国語大辞典』に至る。『広辞苑』の新村出を加えて、辞書と苦闘した人々の物語。

感想・レビュー・書評

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  • ことば

  • 国語辞書を編纂した人々の話。最初の五十音配列の国語辞書「言海」から始まり、戦後の「広辞苑」まで。使用されている漢字が読めないものがある。漢字に弱いな〜(汗)。

  • 最初は国揚目的の国語確立のため編纂が始まった国語辞典。明治24年に完成した「言海」出版祝賀会の政界メンバーは凄いです。「言海」の大槻文彦、そして「広辞苑」の新村出までの歴史が楽しいです。金田一京助と新村出の東西両巨頭による新かなづかいについての考えの違い、「愛」という言葉の説明の変遷、出版社の倒産により幻に終わり、徒労となった橋本進吉辞典、また意外と最近まで残っていた「し、に、は、こ」の変体仮名の扱いなど、興味深い歴史です。このようにして今、私たちが使っている日本語が完成していったのですね。「愛する」が明治時代には「めづ」という言葉で説明されていたのが、逆転してきているのは実に面白いです。

  • 高田宏『言葉の海へ』を読んで以来、国語辞典にはかなり興味を持っています。
    本書はその『言葉の海へ』の主人公・大槻文彦に始まり『広辞苑』『日国大』(私の大学は『日国』ではなく『日国大』と呼んでいました)に至る、明治~昭和の辞書史を俯瞰したものです。
    一冊一冊の辞書についてもっと詳しく読んでみたいとは思いますが、辞書に興味のある人なら面白く読めるのではないでしょうか。

  • 日清戦争に勝利して以来の日本は、欧化主義一辺倒から国家主義の高まりを見せていた。国家、国民の骨格が整い、そこに国語が加わり、三位一体となって国民国家への道を進んでいく。
    国語は一国の文化を象徴する。真の国語辞典の有無、あるいはその辞典の性格に、その国の文化の水準が反映する。
    文化と言葉との深いかかわりを考えるとき、一国の文化を継承し、これを将来に伝達するために果たす国語辞典の役割は大きい。

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