UXリサーチの道具箱 ―イノベーションのための質的調査・分析―

著者 :
  • オーム社
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感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (156ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784274222184

作品紹介・あらすじ

製品開発に役立つユーザ調査のプロセスと手法が満載!
 人間中心設計、デザイン思考、リーンスタートアップ、デザインスプリント、etc...。イノベーション創出のための様々な方法論が提唱されていますが、いずれの手法でも「ユーザニーズ」を把握することから始まります。表面的なユーザの「声」に惑わされず、「真」のユーザニーズを探る──それが『ユーザ調査』です。
 ただし、ユーザ調査とは、アンケートやグループインタビューを実施して、ユーザの「購入意向」を推定することではありません。人類学や社会学に由来する質的調査・分析のアプローチを通じて、私たちの「物事の見方」を変えることです。
 本書は、まだ一般には馴染みの薄い、このユーザ調査のプロセスと手法を解説する入門書です。弟子入り、KJ法、ペルソナ、シナリオ、ジャーニーマップといったユーザ調査の「7つ道具」を著者の豊富な実務経験に基づいて紹介します。

感想・レビュー・書評

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  • バリュープロポジションキャンバス(VCP)について学びたく本書を取った。

    本書はユーザ中心設計のために使われる7つの主な調査分析手法(VCPの説明も含む)を紹介したものだ。私はこの辺りの知識がなかったが、わかりやすい説明であった。
    VCPのほか、ペルソナ、ジョブ理論、ビジネスモデルキャンバスなどの手法の概要、分析の意図、特徴、注意点などを理解できた。初学者におすすめである。

    全体を通して本書の主張である「製品開発はユーザ調査から始めよう」を感じる内容であった。

  • ・ユーザの声ではなく体験を入手せよ。
    コンテクチュアル・インクワイアリー
    所要時間1-2h。①インタビュアーがユーザに弟子入り。②ユーザは仕事を見せながら説明する③インタビュアーは不明な点があればその場でどんどん質問。④一通り話を聞いたら、インタビュアーは理解した内容をユーザに話して間違っていないかどうかチェックしてもらう。

    ・調査と評価は異なる
    ①ユーザを「調査」して
    ②解決すべき課題を定義して
    ③解決案を創出して
    ④プロトタイプを作って「評価」(テスト)する
    すなわち調査は「前」、評価は「後」
    ※調査は必ず製品を「企画する前」に実施しましょう。

    ・ペルソナ
    正しく調査すればペルソナは複数発見される。
    必ず優先順位をつける。1位を「プライマリーペルソナ」、2位以下を「セカンダリーペルソナ」と呼ぶ。プライマリーペルソナに要求を完全に満たすことを目的に開発を行うこと。

    ・ジャーニーマップの要素
    ①ステージ(必須)
    ②行動(必須)
    ------以下任意------
    ③思考、感情、ペインポイント、タッチポイント、写真、発言の引用、グラフ、感情アイコン、感情曲線、ビジネス機会
    (摩擦と促進要因の具体例)

  • 樽本さんの本は必読です.簡単に読めます.

  • ユーザー調査概論とユーザーインタビューの箇所を読んだ。UXリサーチの各手法の紹介をコラムでつないだ印象があり、網羅的とは言えなかった。

  • UX界隈で著名な樽本氏によるUXリサーチ実践マニュアル。ユーザーテスト設計運営に携わる人は必読。

  • UXリサーチ全般の流れと各ステップの要点が学べる教科書的な本。
    UXリサーチ全般が学べる本が少ないことの希少性もあるが、150ページと薄い中にも重要なことが詰め込まれていて、初学者〜経験者の復習まで幅広く対応できるだろう。
    「まずはこの本」という一冊。

  • これからも仕事で必要になる知識なので、読み直し復習。ユーザーインタビューに関するさまざまな本の中では、教科書といっていい存在。
    勉強会に参加させていただいたことから、著者の樽本さんのキャラクターを知っているというのもあるんですが、読んでて楽しいです。
    そして単なるインタビューテクニック集ではありません。定性データの価値を引き出すための、考え方のほんとの基礎を教えてくれてると思っています。

    一つの章を使って、ジョブ理論に言及しているのも良い。(ジョブ理論はちょっとトレンド化して廃れちゃったけど、ビジネス側のひとにユーザー調査の大切さを知ってもらえる機会になったと思う)
    たぶんこの理論が盛んに話されてたとき、リサーチに関わる人たちは「なにを当たり前のことを…」と思ってたと思う。そのやり場のない気持ちがようやくすっとここに収まりました。

    リサーチの進め方に悩んだり、自信がなくなったときには、この本に帰ってこようと思います。

  • 【電子ブックへのリンク先】
    https://kinoden.kinokuniya.co.jp/hokudai/bookdetail/p/KP00012078
    ※学外から利用する場合は、以下のアドレスからご覧ください。(要ログイン)
    https://www.lib.hokudai.ac.jp/remote-access/?url=https://kinoden.kinokuniya.co.jp/hokudai/bookdetail/p/KP00012078

  • 会社の備品で上司に手渡された本。
    UXの手法やフレームワークについて、①ユーザ調査概論、②ユーザインタビュー、③データ分析、④ペルソナ、⑤シナリオ、⑥ジャーニーマップ、⑦ジョブ理論、⑧キャンバスの8つのチャプターで説明してくれていて、初心者が読んでも大変分かりやすい。
    チャプターごとに、内容を深く学びたい人にお薦めの書籍を紹介してくれている。
    以上

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著者プロフィール

樽本徹也(利用品質ラボ代表.UXリサーチャー/ユーザビリティエンジニア)

「2019年 『人間中心設計における評価』 で使われていた紹介文から引用しています。」

樽本徹也の作品

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