デザインの次に来るもの これからの商品は「意味」を考える

  • クロスメディア・パブリッシング(インプレス)
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  • Amazon.co.jp ・本 (207ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784295400806

作品紹介・あらすじ

ヨーロッパ注目の経営戦略「意味のイノベーション」とは何か?9割の会社は「技術」より「意味」を突き詰めろ!ロウソクは、なぜ今も売れ続けるのか?欧州が一歩先をゆく経営戦略「意味のイノベーション」の全貌。「デザイン思考」は万能ではない。「問題解決」だけでなく「意味」を変えることで、商品の価値を飛躍的に高める、イタリア発の「デザイン・ドリブン・イノベーション」。その考え方と実践を一冊に。

感想・レビュー・書評

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  • デザイナーとして働く中、このタイトルに目を奪われ手に取りました。内容は主にイタリアで行われている「デザインドリブンイノベーション」という思考方法を活用したデザイン政策に関してです。個人的に、デザイナーのスタイリングとしての役割に限界を感じており、にも関わらずソーシャルデザインといったスタイリング能力だけでは実現不可能な事柄を求められていることに違和感を感じていました。どうすればデザイナーとして社会に関われるのか。そういったことにヒントを得ることができる内容でした。イタリアデザインは人間を中心とした考え方が根底にあるにも関わらず小さなデザインの域を出ていけないのは経営をデザインが混ざっていけないことにあるとわかりました。現在日本でも「デザイン経営」といった政策が打ち出されて経営者がデザインを学んだ方が早いといった意見も出ていますが、私はそうは思いません。経営者がデザインを学び、デザイナーが経営を学ぶ。そうしてお互いに共通言語を見つけ出しながらイノベーションの可能性を探っていくことが理想かなと考えています。相反する印象を持つ二つの職業が混ざり合う時に他者が真似できないリソースが生まれるのではと感じました。デザイン思考によるマーケットプルだけではユーザーを超えるリソースが生まれにくい今、デザインディスコースにより生まれるテクノロジープッシュがイノベーションの後押しをしてくれるはずです、そしてそのためにデザイナーはデザインディスコースに関わる専門家たちを繋げる役割を果たすことができます。これからのデザイナーはより多くの事柄を繋げる役割として展開されていくだろうを思います。

  • ☆信州大学附属図書館の所蔵はこちらです☆
    http://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB23671957

  • 前半に興味が持てず、さらっとしか読めなかった。
    後半の方が面白いかな。
    商品のストーリーに価値を、という話かと思ったけど、ちょっと違ったみたいで期待外れかな?
    また気が向いたら後半から読んでみよう。

  • 何がしたいのか不明な内容 当たり前の内容を小難しいワードで解説

  • 借りたもの。
    ロベルト・ベルガンティ『デザイン・ドリブン・イノベーション』( https://booklog.jp/item/1/4802076711 )に衝撃を受けた著者。前述書籍を通してヨーロッパにおけるデザインとデザイン思考、イタリアにおいてデザイン思考がどのように解釈され、取り入れ垂れていったかを解説。そして日本の中小企業においてどのようにデザイン思考を取り入れ、実践してゆくかを提案。
    イノベーションの起こし方、そのための考え方。
    日本の先入観と世界から見た日本に齟齬があることを指摘。
    世界を市場とするために必要なのは、技術革新だけではなく、“意味や象徴”を求めている、という視点は衝撃的だった。私は何事もロジカルを重視する、白黒はっきりさせたがるのが欧米だと思っていた。しかし、それ故に、目に見えないものを再発見する風潮がある模様。

    欧州の文化を理解することで、相手が何を一番求めているかを理解しなくてはならない……日本の“我”が先ではなく、“彼”が先んじて在る必要性。

    デザイン思考にありがちな“誤解”を指摘。まったく新しい創造性を導き出す万能なものではない。

    flier紹介。( https://www.flierinc.com/summary/1315 )

  • デザイン思考に関する日本語書籍は多いが、デザイン・ドリブン・イノベーション(意味のイノベーション)が語られているものは少なく、これは貴重な一冊かもしれません。

  • 「デザイン」という単語も今やバズワードっぽくなっていて、本来の価値が過小評価されている気がするが、よく考えるとビジネスにおけるデザインというものをきちんと学んでいない訳で、再度お勉強のために購読。イタリアを中心とした欧州の産業復興・社会活性化のためのデザイン戦略を解説し、「デザイン思考」「問題解決」の弱点を補う考え方を示してくれる。技術ではなくデザインによるイノベーションとはつまり「意味のイノベーション」であるということ。これは納得。

  • デザイン論の基本

  • 意味のイノベーションの話。自分はずらし、やバイアス崩しのことを、いっているのだと理解。
    参考になるようなならないような。

  • #デザイン思考 はいいよ。でも万能じゃないよ。#デザイン・ドリブン・イノベーション と使い分けようね という感じ。 私は #KJ法 はどちらもいけると思うなぁ。

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著者プロフィール

モバイルクルーズ(株)代表取締役。De-Tales Ltd. ディレクター。東京とミラノを拠点とするビジネス+文化のデザイナー。欧州とアジアの企業間提携の提案、商品企画や販売戦略等に多数参画してきた。同時にデザイン分野や地域文化との関わりも深く、ユーザビリティやローカリゼーション、意味のイノベーションの啓蒙活動、ラグジュアリー領域のイノベーション等に関与。著書に『「メイド・イン・イタリー」はなぜ強いのか? 世界を魅了する〈意味〉の戦略的デザイン』など。共著に『新・ラグジュアリー 文化が生み出す経済10の講義』、『デザインの次に来るもの』。監修に、ベルガンティ『突破するデザイン』。訳書に、マンズィーニ『日々の政治 ソーシャルイノベーションをもたらすデザイン文化』。

「2023年 『ここちよい近さがまちを変える/ケアとデジタルによる近接のデザイン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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