- Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
- / ISBN・EAN: 9784296103614
作品紹介・あらすじ
建築が最も輝きを増した時代
社会に「建築」が求められた復興期。
そして、1964年東京五輪でついに頂点へ-
名建築の現状を、ほっこりイラストとうんちくルポで伝える「建築巡礼」シリーズの戦後編。1964年東京五輪に向けての飛躍を検証します。
■主な内容
【特別対談】「戦後建築を世界レベルに押し上げた建築家10人」 藤森照信氏×磯達雄氏
■復興期1945-1955
岩国徴古館(佐藤武夫)/藤村記念堂(谷口吉郎)/八勝館御幸の間(堀口捨己)/神奈川県立近代美術館(坂倉準三建築研究所)/東京日仏学院(坂倉準三建築研究所)/志摩観光ホテル旧館(村野・森建築事務所)/広島平和記念資料館本館(丹下健三研究室)/世界平和記念聖堂(村野・森建築事務所)/神奈川県立図書館・音楽堂(前川國男)/図書印刷原町工場[現・沼津工場](丹下健三研究室)/国際文化会館(前川國男、坂倉準三、吉村順三)
■葛藤期1956-1960
松井田町役場(白井晟一研究所)/秩父セメント第2工場(谷口吉郎+日建設計工務)/福島県教育会館(ミド同人)/聖アンセルモ教会(アントニン・レーモンド)/東京都水道局長沢浄水場(山田守+東京都水道局)/登別温泉科学館(太田実)/岡山県庁舎(前川國男)/岡山県総合文化センター(前川國男)/海星学園中央館(吉阪隆正/綾井吉阪協力事務所)/善照寺本堂(白井晟一)/香川県庁舎(丹下健三研究室)/東京工業大学創立70周年記念講堂(谷口吉郎)/聖クララ教会(片岡献)/羽島市庁舎(坂倉準三建築研究所)/都ホテル佳水園(村野・森建築事務所)/国立西洋美術館(ル・コルビュジエ)/五島美術館(吉田五十八)/倉敷市立美術館(丹下健三研究室)/輸出繊維会館(村野・森建築事務所) ほか
■飛躍期1961-1964
群馬音楽センター(アントニン・レーモンド)/大原美術館分館(倉敷レイヨン営繕部(浦辺鎮太郎)/常滑市立陶芸研究所(堀口捨己)/日南市文化センター(丹下健三+都市・建築設計研究所)/日本26聖人殉教記念施設(今井兼次)/大隈記念館[現・大隈重信記念館](今井兼次)/小原流家元会館・豊雲記念館(清家清)/江津市庁舎(吉阪隆正)/アテネ・フランセ(吉阪隆正)/内之浦宇宙空間観測所(池辺陽)/新制作座文化センター(RIA建築綜合研究所)/日本生命日比谷ビル[日生劇場](村野・森建築事務所)/出雲大社庁の舎(菊竹清訓建築設計事務所)/市村記念体育館(坂倉準三建築研究所)/東光園(菊竹清訓建築設計事務所)/甲南女子大学(村野・森建築事務所)/弘前市民会館(前川國男建築設計事務所)/京都タワービル(山田守建築事務所)/武蔵野美術大学アトリエ棟(芦原義信建築設計研究所)/駒沢体育館(芦原義信建築設計研究所)/駒沢陸上競技場(村田政真建築設計事務所) ほか
[丹下健三1964トリロジー]
感想・レビュー・書評
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日経アーキテクチュアの連載『建築巡礼』を竣工された時代順に並べ直して完全版として新たに出版された一冊だ。
冒頭にも書かれているが、既刊の書籍に収録された記事が再録されているところもあり、あ、これ読んだな、というものも混じっているが、改めて通して読んでみる、さらに時代順に追ってみる、というのはなかなか面白い。
冒頭と末尾には建築史家で建築家である藤森照信氏とライター磯氏の対談も長尺で掲載されていて、そちらも興味深い内容だった。
本作では、戦後からオリンピックまでの20年に満たない時代に建てられた建物を紹介している。
著名な建築物も多いが、改めて読んでいて、そんな時代に建てられたのか、と感慨深いものも多かった。
未だ現役の超高級料亭八勝館、新たな形で活用されている旧神奈川県立近代美術館、あこがれの都ホテル佳水園に一度体験してみたい日生劇場。
宮沢氏の可愛らしくて楽しいイラストと、ライター磯氏のやや妄想交じりの文章が面白く(あとがきで、磯氏はモダニズム建築に必要なのは物語ではないか、と言っていて、意識的に物語を本文のなかに織り込もうとしていたことがわかる)読んでいて楽しい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
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https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/735966