- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784299006301
作品紹介・あらすじ
新型コロナウイルスの拡大で全国に「緊急事態宣言」が発令された。最も打撃を受けているのが、
風俗、水商売、アダルトビジネスに従事する女性たちだ。
もともと貧困層が多かった地下経済の主役たちは、コロナショックでいったいどんな状況にあるのか。
貧困層の動向をウォッチングし続けてきた中村淳彦氏が、緊急取材。
女子大生風俗嬢、ネカフェ女子、シングルマザーら、貧困女子たちの生の声をレポートする。
感想・レビュー・書評
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コロナ始まってすぐに 繁華街など飲食店などがお休みして 学生などがアルバイトがなくなって大変だというようなニュースを見た。
今回は女子学生が学費を稼ぐために 身体を売る事などが書かれていた。
学生のみならず 他の職種に就けなかった女性たちがコロナ禍で追い込まれている様子が取材されていました。
経済が大変になったら 一番最初に痛みを受けるのは 弱者です。
身体もそうだけど心が痛む仕事をして この金額とは 悲しいです。
コロナ禍は終わっていませんが 経済も動き始めているので 多くの女性が貧困から抜け出れることを祈ります。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2022.03 図書館借本
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社会勉強のためにと読んでみた本。
想像以上に知らない世界、わからない世界があったし、これが現実世界だということが恐ろしい。男尊女卑社会がつくった貧困女性の劣悪環境がよくわかった。 -
2022.23
一度入るとなかなか戻れない世界。
自己責任論は確かに過酷かもしれないけれど、それを全て社会の責任としてしまうと、支える側にとっては少し納得がいかないかなと私は思う。 -
国立女性教育会館 女性教育情報センターOPACへ→https://winet2.nwec.go.jp/bunken/opac_link/bibid/BB11470528
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東2法経図・6F指定:367.9A/N37s/Ishii
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今まで、この著者の本はちょっともやっとするというか、なんだか感じ悪いな、ということが多かったけど今回はそういう雑味が控えめになってたと思う。読む方の私の見方が変わった可能性もあるが。
お水お風の女性達のエピソードで、来歴を読んでいるとどの人も初めは普通の高校生、大学生なのに、さらに普通の生活を送り続ける、それだけのために女性性を売ってのリスクを抱えなくてはならなくなり、気づくと引き返せない生き方にまでなってしまった過程がよくわかった。そこに新型コロナ禍で、まだ昼職のほうが稼げるくらいに夜のお仕事が縮小されていき、苦境に職業ゆえの差別があらわに迫る。同じ人間で必要な費用は誰でも一緒なのに?
とつらい気持ちになったところで、ラスト2章以降はこの人たちも昔は普通の高校生とかで…とかが想像できないモンスター感ある女性たちが描かれてメリハリを感じた。実在するんだこんな極端な人、でも居るんだろうな、の説得力あるルポだった。かなり読みごたえがあった。 -
社会派(?)な内容を期待して手に取ったが、生活苦から主に風俗で働く女性達がコロナ禍でさらに苦しい生活を強いられることになっているのを、一人一人にじっくりと取材している本だった。
所謂「底辺生活者」が次々と登場する。そういう人達をわざわざ選んだのかと思えるほど家庭環境が厳しかった人達が、その流れで風俗業界に入り込んでいく。
著者による「肉体の価値のデフレスパイラル」「性を売ることによる富の再配分」といった言葉が妙に印象に残る。読んでいて気分のよい本ではなかったが、オブラートに包むことなく日本で実際に起こっている貧困の実態(やや偏りあり)を剥き出しにしている。 -
中年男性が次の貧困化のターゲットになっていたなんて思いもよらなかった。定年45歳社会が始まったら良かったのに。女性や若者を犠牲にして団塊世代高齢者達は経済的に豊かに暮らしていたんだね。
この本に出てくる貧困女子たちは私の金銭感覚と違い過ぎて驚いた。数百万稼いでも足りないなんて、本当に大変だね。でも使ってくれる人がいないと経済回らないし…特定の部分だけを見たら問題があるように感じるけれど、全体的に見てみれば実は全部最適に世界は動いているのかもしれない。金持ちを羨ましいと思えないのと同じくらい、貧困を可哀想だとは思えない。それぞれがそれぞれの立場で生きるべき生き方をしているだけなんだと思う。