ChatGPTは神か悪魔か (宝島社新書)

  • 宝島社
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784299047366

作品紹介・あらすじ

真のAI革命が到来――識者たちが予測する未来予想図落合陽一「人類の知的産業が機械に取って代わられる日まで、あと2年くらいかもしれない」山口周「AIの価格破壊で『優秀さ』の定義は変わる。高収入の仕事からAIに代替される」まるで人と話しているかのような自然な対応をする対話型AI「ChatGPT」が話題だ。これまでの人工知能(AI)とは異なり、学習しながらコンテンツを作成する「生成AI」の衝撃。教育、ビジネスから医療、恋愛、芸術まで、私たちの生活を劇的に変え得る驚異のテクノロジーの「メリット」と「怖さ」を、論客たちが語り尽くす。生成AIは人類にとって神なのか、悪魔なのか――。

感想・レビュー・書評

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  • 落合陽一氏をはじめ、他の著名で学識の高い人たちがChatGPTについて論じている一冊だが、落合陽一氏が圧倒的に先を行っていて他を周回遅れに引き離しているというか、他の御仁達と次元が違い過ぎて面喰った。

    落合氏の研究・活用実績の充実度、現在進行形のアプローチの深度、そして大局的見地からの抽象度の高さが群を抜いていてインパクトが非常に強いだけに、2章以降が補足や前置きのような形になってしまっている。ただ僕は率直にそれぞれの意見に興味深い点や参考になる点があったので、総合的に見ても面白い本だった。

    微分可能オントロジーとしてのポテンシャルを活用したり、共感覚が如くマルチモーダリティを活用したアウトプットを生み出そうとすると、ChatGPT単体として使うのでは足りなくて、LangChainやLlamaIndexやプラグインを活用したり、組み合わせたり、エンベディングのチューニングなどが必要となるため専門家でないとまだ厳しい。

    とはいえ日々新しいサービスが生まれているため、自分なりの目的を持って新しいサービスを常に探し続ければ自分の生活を飛躍させるような出会いがきっと見つかるだろう。

    「論文を書いているうちに新しい論文が生まれる」ほどのスピードなのだから、もはや全体像を把握できなくなっている。個人的にこれはもう充分シンギュラリティと呼んでいいと思う。

    本書のタイトルに立ち戻ると、「ChatGPTは神か悪魔か」というものだが、本書で皆さんがいうようにChatGPTは使う人によって神にも悪魔にもなる、というのが結論だ。
    見る人、活用する意思、自分で考える力の有無。こういったものによってChatGPTが素晴らしい相棒や先生になることもあれば、それを使う者に振り回されて職を追われたり恐怖を抱いたり支配されてしまう人からは悪魔と見える。

    二極化が進むのはかなり確度が高く思われる。

    少なくとも「何が起きているか分からない」では遅いし、文句すらいえない。使ったことがない人、知らない人は、少なくともこれ一冊くらいは読んでおく方が、実用面でも心理面でも有益だろう。

  • ChatGPTなど生成系AIが人に絡むことで、世界はいったいどう変化していくのだろう? 落合さん含め7名の方々の違うであろう考え知って、自分なりに考えるために読みたい

    #ChatGPTは神か悪魔か
    #落合陽一、他
    23/9/27出版

    #読書好きな人と繋がりたい
    #読書
    #本好き
    #読みたい本

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  • 一冊を手にし、心がざわつく感覚。AIの未来に関する識者たちの深遠な議論に完全に引き込まれた。特に和田氏の“政治家よりAI”という斬新な提言には目からウロコ。生成AIの持つ可能性とリスク、私たちが直面する未来は神の恩寵なのか、それとも悪魔の誘惑なのか。読んで、自問自答を繰り返した。

  • 『感想』
    〇ChatGPTをテーマに7人が語る。

    〇これはもう好き嫌いで判断するものではなく、共に生活しなければならない。使いこなせない人の価値がどんどん下がっていくのは目に見えている。

    〇現在のAIにある弱点が、いつまでも弱点のままあるわけではない。これは人間の方が優れていると思っていたとしても、AIの発展スピードは人間の進化の比ではないわけで、大きく構えているようでは先がない。

    〇AIは末端者ではなくエリートを駆逐していく。でもこれはエリートが下に降りてくるわけで、今下層にいる者はもっと下がってしまうということ。

    〇山口周氏の語りは心に響くな。落合陽一氏は話題のレベルが高すぎて、何を言っているのかわからない。

    『フレーズ』
    ・経営における意思決定においては、多くのステークスホルダーからの共感が得られるものであるかどうかが重要な判断のポイントになりますが、ここで重要なのは「共感には正解がない」ということです。「正解がない」ということはAIが必ずしも得意ではない、ということです。(p.60山口周氏)

    ・これまでの産業革命では、常に機会に代替されるのは労働市場の末端に位置する人たち、報酬水準の低い人たちでした。しかし、今回のAI革命によって代替されるのは、労働市場の頂上に位置する人たち、つまりエリートなのです。(p.64山口周氏)

    ・人減らしができるからAIを導入するわけであって、人減らしのできないAIに価値はありません。そこを綺麗事で取り繕うべきではないと思います。(p.150井上智洋氏)

    ・ChatGPTはユーザーが入力した文章に対して、大量のデータをもとにした学習から、次に来るであろう文字を予測して生成します。入力された文章に対して考えたり、意思をもって回答したりするものではありません。(p.165深津貴之氏)

  • 総じるならば、この本と対話できる人は面白いと思う。
    7名の著者がおり、それぞれの見解を論じているわけだが、その見解に同意、非同意、一部同意がでてくると思う。
    その対話をすること、すなわち自分の頭で考えることが大事なのではないかと思う。

    ただ本のタイトルがChatGPTは、になっているのに幅広に捉えて論じてたりしていてそれはそれで趣深い。
    個人的にはAIと包括的に論じるのはいささか軽薄に感じる。その意味では大局的にも局所的にも論じる落合陽一さんは面白い。ただ、デジタルネイチャー読んでからのほうが良いだろう。

  • 2024/03/02 amazon p499

  • 流し読み。AIによって脅かされるのはブルーカラーではなくホワイトカラーなのは視点が欠けてた。
    GPTといい付き合いができたら生産性の良いこと、時間かけて考えたいことに回せられることは非常に大事。

  • バカとAIは使いよう

  • 生成AIのポイントを掴むのに良書

  • 落合さんの文章の内容は悪くなかったが、やや分かりにくい。その他の論者には、ChatGPTをあまり深く理解せずに、自分の主張を押し付けているように見えるものもあった。

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著者プロフィール

メディアアーティスト。1987年生まれ。JST CREST xDiversityプロジェクト研究代表。
東京大学大学院学際情報学府博士課程修了(学際情報学府初の早期修了)、博士(学際情報学)。
筑波大学デジタルネイチャー開発研究センターセンター長、准教授、京都市立芸術大学客員教授、大阪芸術大学客員教授、デジタルハリウッド大学特任教授、金沢美術工芸大学客員教授。
2020年度、2021年度文化庁文化交流使、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)テーマ事業プロデューサーなどを務める。
2017~2019年まで筑波大学学長補佐、2018年より内閣府知的財産戦略ビジョン専門調査会委員、内閣府「ムーンショット型研究開発制度」ビジョナリー会議委員,デジタル改革関連法案WG構成員などを歴任。

「2023年 『xDiversityという可能性の挑戦』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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