スープ屋しずくの謎解き朝ごはん 巡る季節のミネストローネ (宝島社文庫)

著者 :
  • 宝島社
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784299048318

感想・レビュー・書評

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  • 今回も美味しそうなスープがたくさん登場。
    読んでいる間に感じていた小さな違和感、最後の最後に明かされた事実で「あ、だからか」と腑に落ちた。
    露の同級生の話に出てきた雄馬、性格悪すぎ。このまま成長したらろくな大人にならなさそう。

    ただ露の性格も私はちょっと苦手。身近にはいて欲しくないな。

  • 「春待つ芽吹き」
    遺産は姿を変えていた。
    どれだけ大切な人や心を許した友人だったとしても、大金を目の前にすると関係が壊れてしまうかもしれないから黙るべきなのだろ。

    「真夏の島の星空の下」
    不思議な出来事が続き。
    後ろめたいことが一切無かったとしても、意中の相手との会話の中で態々異性と二人きりだったなんて言うのは気が引けるだろうな。

    「秋に君の言葉を聞きたい」
    タイミングよく現れた。
    好意を持っている相手が凄く頑張っていたことを知っていたとしても、相手の努力を何一つ考えることすらせず陥れるのは違うだろ。

    「答えは冬に語られる」
    真実を知らなかった者。
    勝手に全てを打ち明けていいのかと考えた結果なのかもしれないが、一人だけ何も知らないままいたと思うと寂しく感じそうだよな。

  • ついに麻野に自分の気持ちを告白した理恵。少し時間がほしいと言われて……。

    やっとか、という感じ。そのせいなのか、今回はおおがかりな仕掛けも用意されている。全然気付けなかったけれど、よおく意識して読めばヒントはそこかしこにあって、ミステリとしてちゃんとフェアだ(気づけないのは自分のせい……)。過去の作品の登場人物などもちょいちょい絡ませてくるのもヒントになっている。
    告白を受けての、今後の展開がまた楽しみ。

  • すごく温かい話で,謎解きと言ってもとても複雑な話ではないし,色々な背景があっての出来事がそれを引き起こしたんだ。
    とこころがホッとなります。
    シリーズものとは知らずに読みましたが,素直に入り込めるのでここからでも楽しめると思います。

  • 約2年振りに読んだ8作目。やっと、やっとだね。私も嬉しい。それぞれも話も安定した面白さ。まだ終わらないようだけど、どうするの?

  • ついに理恵さんが麻野さんに告白。
    この告白と他のエピソードのとの間に仕掛けがあって、最後に仕掛けがわかった時に、それまで感じていた違和感の正体が判明。
    今回の話って、何気に理恵さんがモテているエピソードも盛り込まれているんだけど、何となくわかる気がする。
    優しくて、頭が良くて控えめだけど言わないといけないことは言うし、相手に寄り添うし。

  • ここまでが長かったなあと、読み終えて改めて表紙を見ながらしみじみと感じたり。
    まさかこの一冊内でもあんなに待たされるとは思いもしなかった。
    それでいて、実は……というミスリードがあるのは、ある意味お約束か。
    自分がその違和感に気付けたのは、オリーブの件でした。
    他にも違和感あったけど、スルーしちゃっていたので。
    答え合わせは終盤に本編にて用意されているので、今回はその答えを知ってからの二度読みは必至かも。

    冒頭で理恵さんの告白から入り、答えが出るまでの季節ひと巡り話。
    春・夏・秋・冬、答えは章のタイトル通り冬にて。
    いやもう本当に待った。
    もやもやしながら読む羽目になった。
    それもまた仕掛けなのだと気が付けないまま。

    各話それぞれ印象的だったけれども、やはり理恵さんの告白から入っているということで、夏の話で麻野さんが嫉妬らしきものを見せたこと、また理恵さんが麻野さんと二人きりの外出でもよかったところを露ちゃんも誘ったところが個人的には印象深い。
    麻野さん個人としてだけでなく、露ちゃんも含めて、そして静句さんもひっくるめて麻野さんのことを好きでいる理恵さんが素敵だなと思えて。

    そんな静句さんのまさかエピソードが入ってきた冬の話も衝撃的ではあった。
    麻野さんがそれにショックを受けていたことも。
    お珍しい……やはり亡き妻のことになると冷静ではいられないのだろう。
    そこをすくい上げたのも、露ちゃんや理恵さんだったのが尊い。

    冒頭の告白の答えは実際に本編を読んでいただくとして、今回は本当に仕掛けの多い話になっているので、過去の本も振り返りつつ読むと、より感慨も理解も深くなるのでは。
    復習のようで、でも未来に繋がる予習のような話でもあって……そんな特別なお話でした。

    最後はいつもの定型句で締めます。
    自分もスープ屋しずくに行きたい。
    何処に行けば飲めますかね、あの美味しそうなスープは。
    しかも次からは、いつもとは違う光景も……おっと、これ以上は黙っておきます。

  • 今回もとても美味しそうなスープと、謎解きが!
    関係にも変化が!?
    次の巻もとても楽しみです。

  • 大好きなシリーズ。新章が始まりそうで嬉しい。

  • 本当だ。サラッと読んでたけど、呼び方が変わってる。
    けっこう忘れてるから最初から読み直そう。

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著者プロフィール

2011年、『僕はお父さんを訴えます』で第10回『このミステリーがすごい!』大賞優秀賞を受賞してデビュー。14年、『ボランティアバスで行こう!』が名門ミステリファンクラブ「SRの会」13年ベストミステリー国内第1位に選ばれる。著書に“スープ屋しずくの謎解き朝ごはん”“さえこ照ラス”“レシピで謎解きを”の各シリーズ、『映画化決定』など。

「2023年 『無実の君が裁かれる理由』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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