- Amazon.co.jp ・本 (149ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309012452
作品紹介・あらすじ
より官能的で宿命的な恋の闇深まる「はたち妻」「舞姫」「春思」を、俵万智が思いを重ねて、大胆に甦らせる、チョコレート語訳完結篇。
感想・レビュー・書評
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俵万智 著「みだれ髪Ⅱ チョコレート語訳」、1998.10発行。与謝野鉄幹は、短歌の弟子、山川登美子は白百合、与謝野晶子は白萩と呼んでたそうです。登美子は、晶子にとって短歌、恋愛のライバルでした。晶子はかけひきのない女性。12人の子の母になっても鉄幹への情熱は燃え続けたようです。①別れねばならぬ夕暮れ二人して柱に刻む恋の暗号 ②春みじかし不滅の命などないと弾ける乳房に君をみちびく
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晶子の「恋」は生涯「愛」に変わらなかった。出逢ってしまった時から彼女にはそれがわかっていたのだろう。駆け引きなく、常に全力で真正面から想いをぶつける激流のような彼女を受け入れることのできた鉄幹という人もまたさすがだと思う。
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(2003.07.05読了)(2003.05.05購入)
(「MARC」データベースより)amazon
与謝野晶子の「みだれ髪」を俵万智が思いを重ねて独自の"チョコレート語訳"で大胆かつ官能的に甦らせる。「はたち妻」「舞姫」「春思」の三作品を収めた完結編。
☆関連図書(既読)
「みだれ髪 チョコレート語訳」与謝野晶子著・俵万智訳、河出書房新社、1998.07.06 -
読んで大満足!
与謝野晶子と俵万智の組み合わせは最高です。 -
たとえば、舞姫の気持ちを代弁した晶子の歌「まこと人を打たれむものかふりあげし袂このまま夜なに舞はむ」のチョコレート語訳は「振り上げた手だけど君を打てなくてリクエストしてこのまま舞うわ」である。
チョコレート語訳では舞姫の悲しさや愛しさを伝え、読者はそれを現代の感覚で受け入れ、当時を想うことができる。
100年前に少女たちが心を躍らせ、親たちが眉をひそめたその気持ちを、現代によみがえらせるための上質な触媒となっているのが、俵万智の「チョコレート語訳」だと思う。
当時の感覚をありのままに伝えるのではなく、与謝野晶子の歌を読者が受容する方法までも現代的に翻訳し、その「受容の翻訳」という行為自体が俵万智の作品になっているのではないかと感じた。 -
与謝野晶子と俵万智の情熱が詰まっている。
与謝野晶子と鉄幹のことをもっと知りたくなった。 -
2009/03/29
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手元においておいて、読みたいときにいつでも開きたいなと思える本。これだけの短い歌に、これだけの想いを込めるなんて、やはり凡人には到底できない。字数に制限があるからこそ、一つ一つの言葉がすごい力を持って迫ってくる。
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万智さんに出会って、
日本語とリズムの美しさを知った。
ただの古典国語作品と思っていたものが
芸術作品として届いた気がする。
女の人は、いつの時代も強く美しい。 -
バレンタインデーにちなんで、読んでみました。
面白かったのは、
三たび四たび歌わせられる「京の四季」
うんざりしちゃうわこのオヤジには
元)
三たび四たびおなじしらべの京の四季
おとどの君をつらしと思いぬ