- Amazon.co.jp ・本 (185ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309014142
作品紹介・あらすじ
ワールドツアー校の新学期。おなじみ教官の人気ランキング最下位は今年もシンヤ。気の迷いで彼のプログラムをヒットしてしまったぼくは、そこでとんでもない目にあって…。
感想・レビュー・書評
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千年の時を隔てたSFファンタジー。
衛星都市のワールド・ツアー校という学校が舞台なのですが、架空の世界の設定を理解するのに苦労しました。
この世界では女性の存在は極めて稀で、男性の人数に対して数%しかいません。
生徒数700人のワールド・ツアー校には、女性はいません。
男性同士のエロティックな場面もあるのですが、仮想現実的であり、機械的でもあり、あまり感情が見えてきませんでした。
後半は、性別すら曖昧になっていました。
感情移入するのが難しい作品でしたが、長野まゆみさんの文章は好きです。
冒頭から『サファイア、コバルト、藍(シアン)、青玻璃(ビイドロ)、ラピスラズリ、ターコイス、アズライト…』といろいろな青が並べられているのが美しかったです。
ヴァーチャル空間にある建物の中の描写も『繻子の布団で彩った長椅子や寝椅子』『真鍮の小龍口(カスケード)』『花型の透き飾りを持つ丸天井』『胡蝶貝の象眼』『無数の玻璃球(リュストル)をつないだ吊り燈』など、美しいものが散りばめられていました。
美しい文章を堪能できる作品でした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
長野氏らしい独特の世界観で独特の言い回しに、どっぷり使ってしまえば癖になる。
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SF
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テレビジョンシティ系。不思議な絆とジェンダーの曖昧さに振り回される。
結構あからさまにBLです。 -
全てがコンピュータ管理されて、直接脳とプログラムを接続することで学習をするSF的世界観と、古代神話を思わせる不思議な世界観に、エロとBLと幻想を詰め込んで…詰め込んで…よくわからなくなっている。幻想小説として、とにかく雰囲気は凄いのだが、如何せん掴みどころ無さすぎて、ちょっとついていけなかった。
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長野ワールドだ エロチック・近未来・性の境界が曖昧 とてもラストがずるい …
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転生というか、何度も繰り返す生命の話なのでしょうか。
シンヤとリヨン、ルカの。ルカ目線で語られていくから混乱させられるところがあったけれど、後半どんどん色々な謎が解かれていくのはさすが。
でも新世界とかよりはわかりやすいかな。笑 -
独特の世界観。現実とバーチャルとの区別があいまいになっていくのが楽しい。読み返したくなる。
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とりあえず同性愛の少年の輪廻転生?ってことは分かった。
けど話が難しくて理解するのに時間がかかった…
表現は相変わらずの隠喩。 -
テレビジョンシティのような、近未来SFと、古代ファンタジーが混ざったような小説。
千年前に古代都市で生きていた人が、近未来の時代に転生して、徐々につながりがわかっていくが、どこと誰が結びついているのか、しっかり読まないと混乱する。
名前がアルファベットなので、途中で誰が誰かわからなくなったり、近未来のシステムがなかなか理解できなかったりと読むのが大変だったけど、基本は長野ワールド。
つまり、少年同士のシーンが出て来るけど、今作はあからさまにやってるシーンがたくさん出てくる。
普通にsexって単語出てきますし。
ですが、それをまた違う言葉で言い換えたりしているので、あからさまなシーンなはずなのに、やってるようには感じない。
なので、いやらしさや気持ち悪さはないので、読み進められる。
居住区や学校などのシステムが近未来、登場人物が人間もいればアンドロイドもいる。
男なのに、女の役割をしてる人もいる。 -
輪廻転生…というわけではないのかもしれないけれど、ある一定の運命をグルグルと何度も何度も体験するお話。
まぁなんというかセクシャルな部分も多々ありボーダーレスな感じもまたあり。
ファンタジックにして暈している部分もあるけれど、大抵はエロいなぁという一言に集約されるようなそんな気分にもなった。
忘れる事と忘れられる事、覚えている事と覚えていない事。
どちらが罪でより残酷なのかは計れないものだけどその運命の環に巻き込まれる方は堪ったもんではないな…と個人的には思った。 -
わ、わけが分からん 笑 なんとなーくで読んだけど、用語解説ほしい(^o^)
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設定がぶっとんでてもはやわけがわからない(笑)
真面目に読み始めたけど、途中からはおかしく読んでました。
でもぶっとんではいてもその中で世界観はしっかりしていて、これぞ長野ワールドといった感じ。
友達の薦めで読みましたが、自分じゃ絶対に手に取らないし読了できなかったと思うので、新境地です。 -
専門用語が多く、ともすれば物語から置いていかれるような展開の早さでしたが、エロさだけはビンビンと伝わってきました……。
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若き王子(14歳?)が長い旅の末、妻との再会を願ったが、妻はすでに亡くなっていた。彼らが再び出会ったのは映画「A.I.」も真っ青の超未来。みんな半ロボットだ。
久々に読んだファンタジー度100%のお話。複雑すぎてうまく要約出来ない…。困って長野まゆみファンサイトを渡り歩いてみたが、みんな泣けた!としか言っていないのでさらに困った。一度読んだだけでは読み解けないぞ、これは。 -
146ページまでしか読んでない…期限が…
とにかく隠語に笑った。リフト・オフとか。マシンとか。SFっぽくてむずかしい言葉多かったりするけど、想像はしやすい。
お話自体は…うーんあんまり好みじゃなかったかなー何年もの時を超えて再会、みたいな話自体あんまり好きじゃないし。 -
ワールドツアー校の新学期。教官の人気ランキングの最下位は今年もシンヤ。ぼくらは彼を呼び捨てにする。気の迷いで彼のプログラムをヒットしたぼくは、そこでとんでもない目にあう。女が総人口の数%となった未来の物語。
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夏になると読みたくなる長野まゆみの本。はじめて読んだのは中学生の頃だったか。
舞台は近未来の衛星都市にある学園とオリエンタルな雰囲気漂う古代王朝。輪廻転生のようなお話で、長野さん独特の境界があやふやになったり、読者自身も翻弄されてしまう感じが好き。しかし、あくまでも長野さんなので(この本は特に露骨な感じなので)、読む際には注意が必要。