抜け参り薬草旅

著者 :
  • 河出書房新社
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (331ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309018683

感想・レビュー・書評

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  • 江戸瀬戸物問屋の小僧英吉は寝小便を治すためお伊勢さんへ抜け参りする。途中腹の調子が悪くなったことから薬草採りのの庄兵衛と出会い道連れになる。

    庄兵衛さんが簡単に事件を解決しすぎるが、退屈しのぎにはなるお話でした。

  • 結構 面白かった。続きがあるのかな?

  • 続けてお伊勢参りの話が。先の作品は正当なルールに則ってお伊勢参りに向かう話だが、こちらはアウトローな文字通りの抜け参り。正統な方は一年も前から全ての段取りを御師が請け負い、人員も素性の明らかなる者を伊勢神社に導くが、抜け参りは奉公先から飛び出して、他人の喜捨をアテに、謂わば脱走とも取れるやり方で伊勢参りをするというお話だから、フザケタ内容になるのは致し方ないのかも知れない。今流行りの「御自分様」の団体が揃って、抜け参りするのも珍しくなかったらしい。お伊勢参りという免罪符があるものだから、雇い主も指をくわえてお咎めなしで、やりたい放題だった様だ、そんな話に薬草の話が処処に散りばめられて、好きな方にはオイシイ話かも。

著者プロフィール

出久根達郎(でくね・たつろう):1944年茨城県生まれ。中学卒業後、上京、古書店に勤務する。73年から古書店・芳雅堂(現在は閉店)を営む傍ら、文筆活動に入る。92年『本のお口よごしですが』で講談社エッセイ賞、93年『佃島ふたり書房』で直木賞を受賞する。2015年には『短篇集半分コ』で芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。著書に『おんな飛脚人』『安政大変』『作家の値段』など多数がある。

「2023年 『出久根達郎の古本屋小説集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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