アート・ヒステリー ---なんでもかんでもアートな国・ニッポン
- 河出書房新社 (2012年9月26日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309021331
作品紹介・あらすじ
アートは"希望"の灯火ではない。人々を結ぶ"絆"でもない。民主主義の太陽が生んだ「自由」と「個性」を掲げる美術教育と、資本主義の雨がもたらした増殖、拡大し続けるアートワールド、それらを通して、アートと私たちの関係を読み解く。『アーティスト症候群』から4年、「アート」の名の下にすべてが曖昧に受容される現在を、根底から見つめ、その欲望を洗い出す。
感想・レビュー・書評
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(河出書房さんHPより http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309021331/ )
「これマジでアートだね!」……やたらと「アート」がもてはやされる時代=「一億総アーティスト」時代。アート礼賛を疑い、ひっくり返すべく、歴史・教育・ビジネスから「アート」を問う。
「何なの? これ」「アート」
「え、こんなことやっていいの?」「うん、だって、アートだから」
「アート=普遍的に良いもの」ですか? そこから疑ってみませんか?
『アーティスト症候群』から4年、「アート」の名の下にすべてが曖昧に受容される現在を、根底から見つめ、その欲望を洗い出す。
【!!こんな人に読んでほしい!!】
1:互いの作品を批判せずなんとなく褒め合っているガラスのハートの美大生。
2:「個性と創造性が重要」と「図工って何の役に立つの?」の間で困っている先生たち。
3:「アートは希望」「今こそアートの力が必要とされている」と訴えたい業界回りの人。
4:「普通」を選んでいるにもかかわらず「ちょっと謎めきたい願望」を抱く社会人。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
この批判が近い将来噴出するかも
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美術や図工はどう子どもに指導し、どう評価するのか、そもそお評価できるのか、そこに主観は必ず入るのではないか、客観的に評価できるのか。インプットなしではアウトプットは(よほどの天才でない限り)自動的に発露はしないのではないか、自由に、個性を活かしてというけれど最低限の技術は教えても良いのではないか、自分自身それは学びたい。
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美術
社会 -
フロイトが最初から人文系の批評家だったら、良かったのに。彼が引用されるなんてのは、その分野以外無いもの。いい加減、彼が精神科医だったということを忘れたい。そうすれば、もっと素直に読めるかな。
どうしても、その文字を見ただけで興ざめしてしまう、古臭い、今更父殺しとか笑止。 -
面白かった! アートを異物なるものとして徹底的に純化しようとする試み、とでも要約されるのかしら。
学生への印象をむやみに広げすぎ、美術教育と学生の様子、加えてアートの様子など簡単につなげすぎという感は否めないけれど、それでも文章の切れ味はよい。
さて、この本は異物たりうるのか? -
おもしろいなあと思う箇所がいくつもあり、よかったです。
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伴場一昭さんから。
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なんとなくよみづらくて読むのをやめた。