砂漠ダンス

著者 :
  • 河出書房新社
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本棚登録 : 108
感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (132ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309022093

感想・レビュー・書評

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  • 精霊を感じた。あるいは生命という大きな本流。
    いちおう「わたし」という人称で書かれてはいるけれど、どんどんといろんな他者の中へ入り込み、ひいては動物にさえなる。
    肉体の重みを超越して、自在にあらゆるものへと生成できる人間以上神以下のような存在、つまり天使みたいなものがいるとすれば本作みたいなものだろうか。

  • 小説といえばこれだよ! 
    映画化できない、コトバの編み物なんだよ!

    とはいえ、何が面白いのかわからないという気持ちもわからないでもない。

  • あいかわらずのデタラメ文。もういいかな。

  • タイトル通り、まるでダンスをしているように視点・時間軸がめまぐるしく切り替わる物語。
    読んでいるうちに軽い目眩をおぼえるような文体。詩的な印象もあり世界観にぐいぐいと引き込まれる。
    散りばめられた言葉たちは自由に踊りながらも、ひとつの作品・一曲のダンスのように不思議とまとまりをもってページの中に存在する。
    現実世界から少しだけトリップしたいときに、ひらいてみたくなる一冊。

  • 存在が裂ける音を聞いたか。

    時間から弾き飛ばされてしまったわたしは、静寂の底に落とされる。

    何者もいない。

    見渡す限り白銀だ。夜の砂漠は凍えるほど暑い雪原だ。冴え冴えと照らす月の下、意識は気ままに遊びだす。さざめく星を伴奏に、鼓動でリズムをとりながら、円を描いておどるおどる。消えかかる足跡をわたしは幾度も踏みつける。わたしを砂の上に刻むのだ。後ろに付いてくるのは、紛れもなくわたしの過去とこれからだ。振り返れば刹那は蒸発。わたしはわたしに収束する。
    儚い生を循環するダンス。
    手のひらに熱を握りしめ、力強く跳べ。

  • 終盤加速度的に面白くなってきた。途中読むのやめようかと思ったけど、徐々に引き込まれ…。ま、引き込まれない人もいるだろな。

  • 山下澄人著『砂漠ダンス』読了。

  • 初の山下澄人さん。

    評価は高いけど評価は高いけど、読み進められなかったー。

    理系の人なら面白く読めそうと勝手に妄想。

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著者プロフィール

1966年、兵庫県生まれ。富良野塾二期生。96年より劇団FICTIONを主宰。2012年『緑のさる』で野間文芸新人賞を、17年『しんせかい』で芥川賞を受賞。その他の著書に『ギッちょん』『砂漠ダンス』『コルバトントリ』『ルンタ』『鳥の会議』『壁抜けの谷』『ほしのこ』がある。

「2020年 『小鳥、来る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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