- Amazon.co.jp ・本 (236ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309024943
感想・レビュー・書評
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私設図書館に勤務することになった悦子。
元気と体力があることだけが取柄で本も読まない。
図書館は、図書館ホスピタルと呼ばれいて悩みや元気のない人が訪れ、職員が本を勧めて、その人の悩みを解決していく。
著者は大学図書館勤務とのこと。
仕事内容は正確に描写されていると思う。
けれど、設定に無理があると思う。
現実を理解されていると思うからこそ、図書館の仕事はそんなに簡単ですか?と著者に問いたくなりました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
その病院の院長は本が好きだった。だから病院内に図書室があり、専任の司書もいた。
やがて高齢の院長は天寿を全うし、その病院は跡継ぎがいないために閉鎖された。
しかし院長は遺言を残していたのだった。それに従い、病院跡地に私設の図書館が設立された。その私設図書館を人は【図書館ホスピタル】という……。
本作品はその図書館ホスピタルに新任として入職した元木悦子さんの成長物語。
「本は人の悩みを解決する力がある」
と、読書療法だとか読書の効果がテーマです。
そういう意味で、病院に図書室を設けるとはいいアイディアですね。
現在、図書室がある病院はどれくらいあるのでしょうか。
場所を取るのとか管理も大変だし、専任の司書を置くのはもっと大変です。
現状は少ないのでしょうが、今後読書療法の概念が普及して病院図書室が増えていくといいですね。
読書療法がテーマになっているだけあって、本作品でも元木悦子さんが本を勧められたり勧めたりするシーンが出てきます。幸いそれらのお勧めは適切だったわけですが、現実には適切な本を勧めるのは思うほど簡単ではないと思われます。人から勧められた本がつまらないと思ったり、逆に、自分が人に勧めた本が役立たなかったりすることもあると思います。そういう失敗の経験を積んで良き本の紹介者になっていくのです。私を含めて図書館司書の資格を持っている皆様もそういう存在を目指していきましょう!
OLDIES 三丁目のブログ
【図書館ホスピタル】三萩せんや
https://diletanto.hateblo.jp/entry/2023/12/16/200834 -
軽く読める一冊。一気に読んだ。
元気が取り柄の女の子が、縁あって就職した図書館で、自分の仕事に親しみを持って行くお話。
登場人物がみんな優しくて、読んでてほっこりした。
私も図書館で働いてみたいなと、思った。 -
図書館にまつわるお話はやはりほっこりして読んでいて楽しい
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多分、若者向け、それも中学生から高校生くらいをターゲットにした本なのではないかと思うけれど、非常に読みやすく元気のもらえるお話。
患者が元気になって退院していく奇跡の病院の閉鎖後、そこは図書館となり、元気のなさそうな利用者もしばしば訪れる。
元気だけがとりえの新人職員の心の成長を描くお仕事小説。
ビブリオセラピー(読書療法)という言葉を初めて聞いた。音楽療法があるのだから、確かにあっても不思議ではないけれど、心が疲れてしまった人に本を薦めるのは音楽よりも難しいのではないだろうか。
作中、いくつかのオススメ本が出てきたので、今度はそれを読んでみようかという気になった。 -
可愛らしい表紙に惹かれて読みました。
本に救われるってありますよね。この本を読んだら、また新たな本に出会いたいなと思いました。 -
図書館とか本屋‥‥というタイトルがついていると、ついつい気になって手に取ってしまいます。
体力と元気しか取り柄がなく、就職活動がことごとく失敗に終わってしまう大学生、元木悦子が、「体力と元気が必要」と見込まれ、『しろはね図
書館』で働くことになり…。
不思議な力がある図書館。病んでいる人が、図書館に行き、元気を取り戻していく姿が素敵でした。
自信を失いがちだった悦子が、図書館で働くことで、自分を見つけ、少しずつ自信を取り戻していく姿も良かったです。
考えてみると、本は、今は趣味的に読む本が多いけれど、選びようによっては、教科書、指南、その時の自分の心に寄り添ったり、新しい発見があったり、色んな影響を与えてくれますよね。