- Amazon.co.jp ・本 (177ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309203812
感想・レビュー・書評
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小さな主人公の心理描写がすごい。
色んな気持ちを思い出した。
小さな頃って、考えが及ばなくても
大人の些細な感情を読み取って、
色んなことを感じていたんだな、と思った。
(思い出した、という方が正しいのかな?)
幼い頃に文章力があって、素直さもあったら
みんなこんな文章になるんだろうか。
と思わされるくらいリアルな感じがした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ノルウェーの児童文学。
・・・これは本当に児童文学?!と言いたくなるほどリアリティ溢れる話でした。
精神的に病むパパを持つ子供。ヨアキムのお腹に次第にたまっていく“しこり”のようなもの。
目に見える“悪い人”は存在しません。それなのに、この物語はどうしてこうも胸が苦しくなるのか。どうしてこんなに不安にさせるのか。
人間の持つ弱さが前面に出た作品。人生って、“ほんとうのこと”って、苦しい。切ない。でも、そんな中でも嬉しい発見もあるのです。だからこそ、生きていけるのでしょう。
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風景描写が詩のようだと聞きましたが、まさにその通りだと思います。
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少年ヨアキム・モーを取り巻く世界について。
装丁とタイトルの符合感に惹かれて。
北欧の美しい自然を背景に、心の病に悩む父親に小さな胸を痛める少年の不安を、ファンタジーとリアリズムを見事に融合させた手法で描かれる。きびきびしたテンポですが、どこか叙情的で好きです。他の未翻訳の作品も読んでみたい。 -
繊細で感動しました。
必ず2冊目「ヨアキム」を読んだ方がいいです。 -
原因もよくわからないままに感じる、子供の時の不安感が絶えず流れてる感じ。<br>
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児童向け。でも、小学生の父が鬱になってしまう、というダークな話。さすがノルウェー、鬱の国。途中でだるくなりました。
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こういう不安はすごく分かるなぁ。
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パパは泣いていた。「ぼくは自分の生徒たちが怖いんだ」
パパは仕事をしばらく休むことになった。
ママはそんなパパにどう接すればいいのかわからなくなっていた。
パパは夜、ときどきふらっと家を出て行く。
いったいどこを探せばいいんだろう
そんな時はいつも、ヨアキムのクローゼットで黒い鳥がざわめき、夜を覆うのだった。
これも、現代の親子の問題が題材です。ヨアキム夜の鳥2との2巻に分かれています。
仕事になじめず心の病になる父と、理解しようと努力するが、いらつきを隠せない母。
もうだめなのかもしれない、そして夜の鳥がヨアキムを覆う。
不安感が漂う上巻です。
ヨアキムと父との交流はせつなくも、心あたたまります。 -
なんか救いのない話だったような。児童文学だけど、そこらへんはさすが北欧。ノルウェーではこういう家庭の問題が多いらしいですね。