私は生まれなおしている---日記とノート 1947-1963
- 河出書房新社 (2010年12月18日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (436ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309205540
作品紹介・あらすじ
「生きることを愛し、死ぬことを憎みたい-」彼女が"ソンタグ"になる前の一人の女性の凄烈な姿が、ここに。20世紀アメリカを代表する知識人による、14歳から30歳までの日記とノート。激動する時代と個人のあらわな記録。
感想・レビュー・書評
-
大学生の頃、阿部和重『アメリカの夜』の解説を書いていた東浩紀が気になって、図書館みたいな友達に「東浩紀の本って面白いの?」って聞いたことがある。そしたらその友達は「くだらないよ。何より、東浩紀ってカッコ悪いんだよ。」と教えてくれた。私はすぐにグーグルで東浩紀の写真を検索して、案の定「何だコイツ」って思って、いまだに読んだことNAIしこれからも読むつもりはNAI。24歳のSSもこう書いている。“容姿の美醜は私にはとてつもなく、病的なほどこだわる問題”
これ、絶対に本当。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
半分くらい読んだ。背景を知らずに、断片だけを読んでも、見えてくるものはあまりない。ソンタグの他の著作をある程度読んで、その思想に触れた後であれば、おもしろく読めるのかもしれないが、まだ1.5冊しか読んでいないので、「よく分からない。何も掴めない」という感想のみ。17歳の時に、アントニア・ホワイトの『五月の霜』を読んだとの記述があり、少女小説も読んだのか、と親近感を持った。
-
寝る前にぱらぱらと読んでいる。早熟な知性に驚いている。自分の性や恋愛を知と結びつけているあたり、格好いい。対人間で大きく揺れる心情が言葉に乱れとして表れているところがある。共感したりしている。
-
思索
哲学 -
資料番号:011187572
請求記号:935.7ソ -
この14歳から30歳までの日記には、彼女の娘、妻、母、恋人としての葛藤が綴られていて、思い当たることも多かった。だが勿論それだけには留まらず、膨大な読書と思索と啓発の日々からは、珠玉の言葉も生まれ、読み手をも啓発に引き込む。正気を保つ為に感覚を鈍麻させて生きることもあった少女が、自らを危険にさらしてまで、神経を開放させようとする姿には、胸うたれ刺激を受けた。
-
とてつもなく頭のいい人の、表に出ない部分。
ちゃんと毎日お風呂に入ろうとか、好きな人と気持ちがすれ違ってばかりとか、この人は本当に生きて暮らしていたんだなと実感できる。
人としてのスーザン・ソンタグに興味がある人にお勧め。 -
この年齢になって、自分が走り書きしたものをみつけると、生意気にも恥ずかしかったり。
ソンタグのこの本も昔の自分をみているようで。
でもこの年齢だからこそのものが詰まっています。
若いときは 大していらないと思っても、大人になってこそこそ楽しめるようなものは、場所があれば取っておくのは、オススメだわ。 -
スーザン・ソンタグその人を知らないのに、どこかの雑誌の書評で見かけて以来、この本が心に残っていた。ひとつにはその装丁ー モノクロームの淡い階調のなかで、強い眼差しがひときわ印象的な彼女に、捉えられたのだろうと思う。
彼女の顔立ちや、(書評からイメージした)信条、態度に、なんとなく男勝りで直線的な人物像を頭に描いていたけれど、この若き混乱の日々を綴った文章を読むと、早熟ではあれ、まだコンプレックスに揺らぐ自己像を扱いかねている感じを受ける。
彼女がのちに作家、批評家としての「ラディカルな意志のスタイル」を獲得するに至る過程ー 醜くうごめいていた芋虫が、さなぎとなって内部で劇的な変態を遂げている、そんな生命の記録のようにして読んだ。この一篇に限れば幾分肩すかしではあったけれど、彼女の脱皮や飛翔のその時まで、今後の続刊から見届けたいと思う。 -
2012/3/11購入