- Amazon.co.jp ・本 (453ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309225241
作品紹介・あらすじ
人類史上、常に重要な役割を演じてきたコンドーム。製造の歴史はもちろん、古代エジプトから現代まで、人間の行動、技術、病気、政治、心理、宗教にまでおよぶ研究を網羅した大傑作。
感想・レビュー・書評
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2017.06.15 シミルボンより
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BRUTUS 特集 本が好き、つながりで。ローマ帝国の昔から、バースコントロールへの関心があって、使われていたとは。そして、近代にゴム製品として普及するまでは、動物の腸やリネンをはじめとした様々なものが利用されてきた、と。今の基準に照らし合わせると、効果の疑わしいものもあるけれども。そして感染症対策、という意味合いも帯びていく。ただ、素直に使われてきたかというと、バースコントロールへの宗教的な忌避感、あるいは迷信に惑わされて、現在でも使用に反対する勢力があるとは…と。創造的な使用法の紹介は興味深かった。曰く、銃や弾薬を濡らさないようにするために。戦車の無線手はマイクを乾燥させておくカバーとして。沿岸地方に駐留する水兵は装備が湿気で傷む問題を解決するために。出血を止めるため。携帯トイレとして。また、日本、中国など東洋の事例についてはもっと詳細に知りたいと思った。
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やや長いので部分的に飛ばした部分もあるが、優れた良書だと思う。
紀元前から現代まで、コンドームに纏わるとてつもない情報量と歴史が網羅されてる。
物の歴史を知るということは、人の歴史を知ることだと改めて感じさせられた。
個人的に読みなおしたのはエイズの部分。自分が子供のときにやってたCMを少し覚えていて、当時はよくわかっていなかったけど今この本を読むとその背景が見えてきました。
時間ができたら、再び読みなおしたいと思える一冊です。 -
興味深かった。
バースコントロールとしての役割が大きかったコンドーム。
それゆえ罪深いもの、という認識が
ことキリスト教信仰の国々で多い。
最近では感染症を防ぐ役割が大きいが、
罪深きもの=コンドームを奨励することに躊躇したのは、
AIDSの広がりにつながってしまったのかもしれない。
1910年代〜1930年代のコンドームのパッケージが
すごく素敵。