3秒

  • 河出書房新社
3.70
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本棚登録 : 152
感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (1ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309273082

作品紹介・あらすじ

3秒-それは光が90万kmを走破する時間であり、銃弾が1kmを駆け抜ける時間。呼吸をするのに必要な時間。涙が零れ落ち、爆発物が爆破し、SMSが送受信される時間。3秒-それは登場人物と手がかりが奇妙にも錯綜する沈黙の謎。飛行機と銃を構えた人物たちとスタジアムの間に、どのような関係があるのだろうか?このパズルを解くのは読者である。3秒-これは紙の本の形式だけでなくデジタル・ヴァージョンでも読むことができる物語だ。ズームを多用した、めくるめくグラフィックで時空をめぐるさまざまな実験を行った野心作。

感想・レビュー・書評

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  • ミステリーは、3秒間でも成立する。

  • 自分の能力では理解できず、、、。

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    所在記号:726.1||マチ
    資料番号:10225370
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  • <閲覧スタッフより>
    カメラ、鏡や新聞、テレビ、窓、電球、アクセサリー・・・様々なものに映りこむ600コマのヒントが解き明かすパズルのような3秒間の出来事。イームズ夫妻の『パワー・オブ・テン』を連想させるようなスリリングかつスマートな作品です。本作には動画もあり、アクセス用のID/パスワードも掲載されています。

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    所在記号:726.1||マチ
    資料番号:10225370
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  • 「その手があったか」 というアイデアがある。
    「そこまでやるか」 というズームがある。
    「そんなことまで」 というこだわりがある。
    このカメラのズームっぷりと解像度が半端ない。一読では意味不明だったので3回くらい読んでサイトを見てようやくなんとなくわかりました。

  • 貸し出し状況等、詳細情報の確認は下記URLへ
    http://libsrv02.iamas.ac.jp/jhkweb_JPN/service/open_search_ex.asp?ISBN=9784309273082

  • 3×3の正方形のコマに展開される音無き物語。コマからコマへフォーカスを合わせるように直線的に絵は進んでいくけれども、空間的には幾度も反射し、行きつ戻りつ、時には跳躍するダイナミックな展開。絵から物語を読み取るという作品の構図からしても、何度も読み返さないといけない、いや何度も読み返したい作品。

  • 3秒間の光の軌跡を追ったサイレント・ペーパー・ショー、とでも称せば良いのでしょうか。ものすごく不思議な作品です。

    不思議ですが、意欲的にして実験的なのも確か。何を言ってもネタバレになる気がするのでふんわりと書きますが、この発想は無かったし、この表現手法は(手法そのものではなく描き方が、ですが)面白い。

    ただし、そこまででした。この作品の「物語性」については、これは単純に理解力の問題かもしれませんが、ワシにはよく分からなかった。一応、解説とかもあるんですが、作品単体として理解できるものでもなかった、ってのは残念。

    読む価値はあると思いますし、読み終わった後に読み返してしまうのも確かです。そしてやはりこの読ませ方は面白い。ただ、(ワシに取って)肝心のお話の内容が難しい。それは、この手法を用いた時点で仕方ないのかもしれませんが、少し、残念です。(あるいは繰り返しですが、ワシの理解力が低いだけのことかもしれません)

  • 衝撃的!光の反射を追いかけることで本来見えないはずの角度や距離の光景を漫画のようなコマ割りで読み進めます。約3秒間のミステリアスな出来事の謎を追う。百聞は一見に如かずです!

  • 2012/3/16読了。
    たった3秒間の出来事を描いたバンド・デシネ。
    表紙に描かれている男の瞳には、彼が持っている携帯電話が映っている。そこへズーム・インで寄っていくと、携帯電話のカメラのレンズには彼の顔が映っており、その背後で彼に向けて銃を構えている別の男の姿も映っている。さらにズーム・インで視点は部屋の壁に掛けられた鏡へ寄っていき、そこに映った光景の中にある物が別の何かを映していて、それがまた別の光景を映していて……というように、リフレクションとズーム・インをひたすら繰り返していく。ただそれだけ、セリフは一切ない。
    だが、その間に映し出された様々な断片を丁寧に読み取っていくと、それらはすべて、3秒間に起こった事件とその背景を明らかにするための手掛かりになっていることが分かってくる。結論は示されない。だから推理を働かせながら何度も再読せずにはいられなくなる、という濃密なミステリー仕掛けのコミックなのだ。
    ネタバレになるので中身を詳しくは書けないが、リフレクションの経路がよく計算されていて、時間は3秒しか進まないのにドラマチックでミステリアスなストーリーがきちんと展開することに驚かされる。
    なお、本書には版元が開設した特典ウェブサイトのURLとログインパスワードが記載されている。サイトには謎解きのヒントや訳者による解説のほか、本書のデジタル動画版が置かれている(ダウンロードサービスはまだ準備中)。この動画を見ると、同じ3秒間がまったく違った印象になる。一つの作品を二度味わえる美味しいサービスが嬉しい。

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