夏のルール

  • 河出書房新社
3.85
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感想 : 63
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  • Amazon.co.jp ・本 (48ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309274843

感想・レビュー・書評

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  • 「去年の夏、ぼくが学んだこと。」
    という一文で始まる。

    何度も読み返したけど、これは自分には難解だった。
    例えば、

    「赤い靴下を片方だけ干しっぱなしにしないこと。」

    というナレーションがあり、赤い巨大なうさぎが目を光らせる中、塀の片隅にうずくまる2人の少年が描かれている。

    言ってみれば、一夏に起きた悪夢のような出来事から学んだ教訓、という体裁はとっているけど、その教訓にはまったく意味がないのだ。

    たぶんこれも、ショーン・タン流のユーモアなんだと思う。でも、さも伝えたいことがあるように書かれ(描かれ)ているからちょっと当惑してしまう。

    たぶん本作は何かのパロディのような気がする。
    ノスタルジー×悪夢

  • 兄弟にとっては
    喧嘩をし 争い 助け合い
    二人の特別なルールができる
    そんな 今年の夏だけの一日
    ゾクゾクする様な絵が
    そんな夏を特別に彩っています
    怖いけど 見たくなる
    魔法のような絵本ですね

  • 兎に角絵が素敵。
    いろんなルールがあるなかで、
    『いつでもボルトカッターを用意しておくこと』
    の頁で、男の子が汽車を自転車で追いかけ、それを閉じ込められた子が車輛の中から見つめる絵がいい。仲直り出来る能力って大事。

  • ① この本を選んだ理由
    ショーン・タン作品がとても気になります、一機に図書館で予約しました。


    ②あらすじ 
    テーマのとおり、ある夏のルールのお話

    ③感想
    やはり、変わった世界観です。
    絵については全くの素人ですが、本を見ていて、自分の中にある感性というようなものが、変わっていく気がします。

    この本を見た後に、空を見ていると、
    違った見方があるのかな、、、と、
    ふわっと、視野が変わった気になりました。

    それから、毎回感じるのは、恐怖感。
    普段、この何気なく見ている景色にも、そういった表情があるのかな?と、考えさせられました。

    ④心に残ったこと
    絵、なんだろうな…きっと。

    ⑤登場人物
    たぶん、兄弟

  • 最初にページを開くと、おお、まさに夏の朝の風景。夏が始まる、というあのわくわく感がよみがえる。そしていきなり怖くなる。
    「赤い靴下を片方だけ干しっぱなしにしないこと」「パーティで残った最後のオリーブに手を出さないこと」「カタツムリを踏んづけないこと」。意味がわからないルールは子どもたちの考え出した遊びなのか、それとも世界の秘密を秘めてるのか。
    楽しさと不安と恐怖が見え隠れしながら手招きする。夏はもうすぐ。

  • この世界とは違う世界の少年二人の小さなルール。不思議な、それでいて心がほっとする作品。こうゆうの好きなんだよなあ。。。

  • 「赤い靴下を片方だけ干しっぱなしにしないこと」「パーティで残った最後のオリーブに手を出さないこと」「知らない人に鍵を渡さないこと」「合言葉を忘れないこと」…語り手が『夏のルール』として学んだことが一言ずつ、左のページに書かれ、右のページにはときに優しげに、ときに恐ろしげに、非現実的で幻想的な光景が広がる。極彩色で描かれる、奇妙で奔放な夏の思い出の中を、語り手たち兄弟が生き生きと通り抜けていく。
    怖くてユーモラスで、美しくて温かい、一篇の詩のような絵本。

  • 好きなルールが三つくらいあった。

  • ショーン・タンの展覧会で、この原画を見て、本が読みたくなって読んでみました。
    夏は気を付けないと!

  • タイトルからたまらない…!
    ルール一つずつに沿って、絵で語られる兄弟(多分)の一夏。
    とても雄弁な絵で、どのページもしばらく眺めながら背後の物語を想像して楽しんだ。
    現実と非現実の地続き加減が好き。

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著者プロフィール

1974 年オーストラリア生まれ。幼いころから絵を描くことが得意で、学生時代にはSF 雑誌で活躍。西オーストラリア大学では美術と英文学を修める。オーストラリア児童図書賞など数々の賞を受賞。2006 年に刊行した『アライバル』は世界中で翻訳出版されている。イラストレーター、絵本作家として活躍する一方、舞台監督、映画のコンセプトアーティストとしての活躍の場を拡げている。9年の歳月をかけて映画化した『ロスト・シング』で2010 年に第83回アカデミー賞短編アニメ賞を受賞。2011年にはアストリッド・リンドグレーン記念文学賞を受賞。2019年には日本で初めての展覧会を開催。現在メルボルン在住。

「2020年 『ショーン・タン カレンダー 2021』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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