山口小夜子 未来を着る人

制作 : 東京都現代美術館編 
  • 河出書房新社
4.04
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本棚登録 : 132
感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309275888

感想・レビュー・書評

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  • 展覧会図録と思えない充実振り。しかし小夜子さんのことだから写真はもっともっとあるんだろうな。写真集もエッセイも絶版、古書で凄い値になってるので、これは買い!

  • 山口小夜子さんと同じ誕生日であることがわたしの唯一の誇りである。
    山口小夜子さんの切れ長の目は実は化粧によって緻密に作られたものであり、本当は二重まぶたのぱっちり目なのだ。そういえばマリリン・モンローのあの唇も何種類もの口紅を重ねて作られていたのだっけ。そういう、決してナチュラルとは言えない「飾られた美しさ」に、美しくあるということはどういうことなのかを考えるヒントがあるような気がした。

  • 山口小夜子 未来

    身体は心の真の衣服
    着替えることができない身体だからこそ大切にしたい

    わたしたちは一人では生きていけない
    だから自分のことだけ考えるのではなく 他に対して心を向けて欲しい 諦めず見返りを求めず接してみて水や植物鉱物動物機械そして人間に対して。自分中心になりがちの中で、他の物や人の立場に置き換えてみる心がほんの少しでも生まれたら、素敵でかっこいいことです。その心が幸せへの第一歩であり、ファッションなんです。私は今いろいろなジャンルのアーティストと切る意味をテーマに実験的なパフォーマンスのコラボレートを試みていますが、いつかどこかでそのような心を持つ君たちと出会いたいと思っています。

    小夜子にとって、モデルの仕事とは、デザイナーが服に込めた意図を自らの体を持って解釈し直すと言う、他者との能動的なコラボレーションを指しました。(何でも着られる)と言う小夜子にとって切ると言う行為自体が外界に対する身体的な音コラボレーションを意味していたといえます。映像を切る空間を切る。晩年心も身体を切るのだと言った彼女にとって、キルトは存在することそのものを指すようになります。

    写真家とモデルの一騎打ち

  • 美しい人だ。モデルを体現した人だ。凄み。

  • 子どもの頃、CMに映し出された言葉では言い表せない美を表出していたこの人。心ひそかにあこがれていました。

    生き物であって生き物でない。地球上に存在しながら魂は別のところにある感じ。美人薄命。

    残念なのは本で見ると動きがなく、じっと見ていられるから彼女の人間らしい一面が垣間見られる。
    彼女の痩身に夢や希望や活動とか意思があったのがわかるとちょっと身近になった。
    そこが問題でそのまま誰か知らない月の住人のままでおいた方がわたしにはよかったかも。

    時代がこの人を求めた。この人のいた時代は未来を信じられた時代の気がする。

  • なくなってもう10年になる

    構成がとてもよくまとまっているとおもった
    山口小夜子さんがトップモデルであったことがよくわかる
    日本人デザイナーを表現する人はこの人しかいない

    大和というイメージがぴったりだ

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