漫画 サピエンス全史 人類の誕生編

  • 河出書房新社
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感想 : 61
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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309293011

感想・レビュー・書評

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  • インターナショナルな高校生たちとユヴァル・ノア・ハラリさんがネットで対談している番組がすごくおもしろかった。その中で取り上げられていたのが「サピエンス全史」

    こりゃちょっと読んでみたい!
    と思って買ったらすごい分厚さで驚いた~
    でもマンガなのでわかりやすいしすい理解しやすかったのよね

    人類の誕生から進化
    少なくとも6種類はいたであろう人類の仲間たち(ネアンデルタール人やデニソワ人)はなぜ絶滅して、力の弱いホモ・サピエンスが残ったのか?
    自然淘汰?仲間割れ?サピエンスが絶滅に追い込んだ?
    そして人類は地球上の生物を絶滅に導く凶悪犯でしかないのか?

    興味深かったのは番組の対談の時にも話題になった
    「フィクション(虚構)」という概念
    想像上の共通した概念を現実のもとして認識して他人とシェアすることのできること。
    それには人と人での共通した概念の認識とコミュニケーション能力が必要であるって話

    つまり「ドル」=「お金」という概念だけど
    「ドル」紙幣にそんな価値があるものではない(金じゃなくて紙だからね)
    つまり「ドル」紙幣は価値のあるものとして共通の認識(つまりフィクションや神話)を信じているからこそ、そのものの価値を認めるということ

    ある意味哲学みたいだけどそれが人類学者からの発信といいうのがおもしろい。
    そしてそこからサピエンスの進化が加速していくということがまたおもしろい

    私が中学生や高校生の時にこんなおもしろい本に出合ってたら進路や人生が変わっていたんじゃないかな~

    ユーモアあふれる語り口とわかりやすさ
    とにかくおもしろかった!!

  • 先日読んだ『独学大全』と同じく約1.1キロもありますが、
    紙が大きいのでそれほど厚くなく、
    漫画だから時間かかりません。

    漫画といっても歴史上の人物とかいろいろな動物とか
    有名な絵画とか…、
    ダニエル・カザナヴさんが上手なので
    すごく楽しいです。

    学者たち(たぶんハラリさんなど実在の人に架空の人が混じっていると思うのですが)や、それ以外の登場人物の話も、すごく面白い。
    安原和見さんの訳が上手いおかげでもあるのでしょう。

    7万年前に起こった「認知革命」。
    私の大好きな「大航海時代」に何となく似ていて
    でもそれより遥かに壮大で謎に満ち溢れています。

    その「認知革命」と1万2000年前に始まった「農業革命」の間に
    ホモ・サピエンスがどんなふうに生きてきたか
    それを語る会議があるのですが、
    パネリストたちは昼休みランチしながらも熱く語ります。
    楽しそう!!いいなあ。

    続編があるそうです。
    首を長くして待っています。

  • 「絶滅し、失われ、忘れられたものたちへ。集まって形をなしたものは、いずれかならず崩れて塵と消える。」
    ユヴァル・ノア・ハラリ

    人間は自分達を頂点だと勘違いし、戦争をし地球を破壊し続ける。もしもネアンデルタール人が生き残っていたら、人間は別格だとは考えにくかったかもしれない。ホモ・サピエンスも動物の一種であるのに。

  • ホモサピエンスは素晴らしいから生き残れたと思ってるでしょ?
    全てを征服して、色んな力つけて、開発して、生活が豊かになったと思う。
    で、幸せになれたの?
    違いますよ、
    さほど誇れるような成果もなく、ただただ環境と自然動物などまわりに被害を与えてるだけですよ。
    狩猟生活の方が楽だし幸せだったのにね。

    というざっくり内容あってるんだろうか。
    難しいお話。
    アメコミなのも入り込みにくい

  • 全体の概要を抑えるためにマンガ版を手に取ってみた。読み進めるにつれて、マンガの概要もいいけどやっぱり本書を読みたいと思う。

    本筋とは離れるけど、糖分と脂肪の魅力に勝てないのは狩猟採取民の遺伝のせいと書いてあって、今まで読んだ本に脂質中心のサイクルに体が慣れているという内容が繋がって読書の積み重ねを感じた。読書を始めて日も浅いけど、知識が相互補完される感覚があって面白いかった。

  • 面白かった。火の鳥をハラリさんが書いたって感じ。ハラリさんの本読んでみようと思う。
    グローバリズムっていうのかな?
    「虚構のために現実の人間を苦しめてはいかん」
    印象に残ったのは、ゴリラかな?は一夫多妻制で、ボノボだっけかな?はシングルマザーだったかレズビアンが多いってとこ。サピエンスはヒトって意味とか、全世界中の人たちがホモ・サピエンスという同じ種?であることとか。
    ヒトに近い霊長類ですらさまざまな夫婦?形態、恋愛?形態だし、
    本とは別だけど、カクレクマノミなんかは、雌雄転換するわけでしょ。
    自然界の動物みれば、同性愛もシングルマザーも性転換も何ら不自然なことではなく自然なんだなあと勉強になった。みんな生きるための生存本能でやってるんだよねー。同性愛とかを批判する人たちって一体何様どちら様仏様神様なのですかねぇ

  • サピエンスの誕生から、移住による動物種の大量絶滅までの範囲が漫画化されている。原書も十分読みやすいが、さらにエッセンスが抽出されており、気軽に読めると思う。サピエンスが虚構を信じる能力によって繁栄できた、というサピエンス全史の最も重要な点はこの一冊で理解できると思う。

  • サピエンスは、こうして世界中にはびこったのか…と理解できる作品。
    猿から進化したと言われても、猿がいきなり今のヒトになるわけでは勿論なく。
    その過程では、他の人類の淘汰や、石器時代からの環境破壊があり。。ああ、現代の気候変動の問題だって、サピエンスの進化の延長線上のものなんだ。必然的な。
    さあ、、フィクションを信じ、何万人もが協力し合えるサピエンスは、即座に行動変容が可能という特技を生かして、これからも永く繁栄できるのか。
    「賢さ」一歩及ばす、現状を見誤って自滅の道を歩むのか。。

  • サピエンス全史を読む前の関連知識作り。これでとどまってしまう可能性もあるけど。進化心理学の話が中心。ポルトマンの話も出てくる。ホモ族の中でなぜサピエンスが生き残ったか。フィクションを共有できて協力することができたこと。協力するということは仲間の情報を収集することが大事になる。ゴシップ好き。今の常識が人類の常識ではない。家族形態は特に。情報や技術の共有が急速におこなわれる現代以降,ホモサピエンスはどんな変化をするのか。人類はだいたい願望を現実化させてきたのではないだろうか。どんな願望を持つかが人類の行く先を決めそう。

  • サピエンスなんてやめてしまいたいと思う。

    テレビなどの「無人島探検」とか今までワクワクして見てたけど、
    無人島に人間が上陸した途端に、環境破壊して動植物の種類がガクンと減る、と知り、
    もう、未開の地開拓とか、無人島で新種の虫発見とか、深海で未確認生物探索とか、
    もうやらなくてもいいのでは無いかと思う。

    サピエンスであることが悲しい。

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著者プロフィール

歴史学者、哲学者。1976年イスラエル生まれ。オックスフォード大学で中世史、軍事史を専攻し博士号を取得。現在、ヘブライ大学で歴史学を教授。『サピエンス全史』『ホモ・デウス』『21 Lessons』。

「2020年 『「サピエンス全史」「ホモ・デウス」期間限定特装セット』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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