夏帽子 (河出文庫 な 7-23 BUNGEI Collection)
- 河出書房新社 (2003年10月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (154ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309407043
感想・レビュー・書評
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清涼剤です。
紺野先生の授業も不思議な時間だと思っていたら、だんだん紺野先生の前に表れる世界も不思議なことに。
鉱石や植物、生物も素敵。
雨竜先生の生徒の少年が好きでした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
何度も読み返したくなる。アート
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「でも、きみたちは無理にまっすぐ進むことはないんだ。急ぐこともない。寄り道も遠回りもなかなかいいものだよ。」
各地の学校を転々とする紺野先生と生徒たちとの交流。少年の言葉遣いが丁寧なところも地味に好き。短篇集のようになっていて、十二番目の話はいつか何かの教材でも読んだ。 -
あちこちを渡り歩く非常勤の先生のお話。
トトロのお父さんっぽい雰囲気。
長野作品はやっぱりこういうほのぼのした、文章の綺麗さを楽しめる作品が好きです。
「白昼堂々」系はどうも苦手… -
長野先生、”紺”って好きなのかな…
健全というか、比較的こどもにもやさしい長野まゆみって感じだ… -
再読。
臨時の理科教師として各地を赴任していく紺野先生と生徒たちとの交流や不思議な体験が淡々と描かれる。
印象的なのは、四季折々の美しい叙景。雨の初秋の山歩きや海辺の町の秋の夕暮れと星空、山間の村の冬の青空、寝台列車の春の宵、渓谷の斜面にそって建つ宿の夏…どれもその場に居合わせているかのような風光明媚な映像が鮮明に脳裏に広がって、清涼な気持ちでゆったりした時間にしばし身を委ねた。
一期一会で忘れられない教えを受ける生徒たちも羨ましいが、様々な土地が見せる眩い情景を心にしまっていく紺野先生が羨ましくて仕方ない。 -
ほのぼの。
白い夏帽子が特徴の紺野先生は臨時の理科教師。
夏帽子ってどんなのかな?
子狐の生徒が好き。海の少年と山の少年(子狐)の交流とか。
あとがきに小学校の出入り口を昇降口としてたことに校正者から?マークが付いたってあって、
下駄は一足も入ってないのに下駄箱だし、昇降口って言う。
言いたくないけど年齢ですか、、? -
小・中学生の時の理科の授業って、実験したり観察したり、普段身近にあるけれど知らなかったこととかを教えてもらえて、他の教科とは違った特別感みたいなのがあったなぁ、特に顕微鏡を覗いて植物の葉脈を観たり、天体の授業を聞いているときはわくわくしたなぁ…というのを思い出して懐かしい気持ちになりました。
本作に登場する紺野先生は、各地を転々とする臨時の理科教師で、身近な植物や自然の光を利用した遊び、豆知識を教えてくれる物知り博士のような人。
各地を移動するわけだから、環境が変わればそこで暮らす少年たちの性格や遊びも変わる。そんな変化を楽しみながら巡る季節と、不思議な出会いの連続。年中を通して、紺野先生が被っている夏帽子が涼しげで、爽やかな作品でした。 -
'97.5読了。
一年中夏帽子をかぶっている紺野先生が素敵。