青少年のための自殺学入門 (河出文庫 て 1-10 寺山修司コレクション)
- 河出書房新社 (2006年9月5日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (151ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309408095
感想・レビュー・書評
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「“死んでみる”ことも、ときには経験である」
素晴らしいダークユーモア。面白い。浪漫だ。お気に入りの本。
危険な香りを放つ男、死の賭博師、寺山修司。死を弄んでみせるように、私も弄んで・・・。なんてメロメロになりつつ、私も自殺機械を発明して特許を取って大金持ちになって、趣味は遺書を書くことんですのってお見合いの席で皆の度肝を抜いてやろう・・・なんて、この本から授かったいろいろなアイディアに悪知恵を働かせている私。
しかし、この本、真剣に自殺を考えている人にはお勧めできない。本当に自殺してしまいそうだから。不真面目でいい加減な人間こそ、この本の価値が分かるというもの。このブラックユーモア、あなどるなかれ。
デパートの片隅に自殺機械コーナーを設けてもらおう。実演販売。「一家に一台、もしもの時に」なんて。
趣味:遺書 って超イケてる。太宰治と同じ趣味だから、どきどきしちゃう。正統派で堅い遺書より、ぶっ飛んでイカレタ作品にしよう。遺書ブームのカリスマは君だ!遺書は芸術だ!
遺書、動機、場所、日にち、時刻、衣装、メイク、照明、音楽、小道具、同伴者・・・。一生に一度の大舞台、成功させたいよね。
三島由紀夫先輩、大尊敬です。
生への悲観というよりは、死の楽観視。
本当に自殺を考えている青年諸君、どこまで笑ってついていけるか。命がけの戦いだよ、これは。生き残れ。真に受けたら、それでおしまいさ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「純粋に」自殺をするために読みたい本。他人に殺されてはいけない。死ぬときくらい、自分で選ばねば。
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自殺にみせかけた他殺が横暴するこんな世の中だからこそ読んでおきたい。生きる事を考えることはイコール死について考察することでもあるのだ。