被差別小説傑作集 (河出文庫 し 13-10)

著者 :
  • 河出書房新社
3.14
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本棚登録 : 40
感想 : 2
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  • Amazon.co.jp ・本 (322ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309414447

感想・レビュー・書評

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  • 被差別部落をテーマにした小説集。
    最初の方は旧仮名遣いの古文のような文章がとにかく読みづらくて、なんとなくしか内容理解できなかったけど、悲惨さだけは伝わった。もうちょっと解説を詳しく描いてほしかったな。(森鴎外のだけは読みにくすぎて挫折した)
    一番衝撃的だったのが宇野浩二「因縁事」
    ハッピーエンドなのかと思ったらなんだそのオチ…びっくりだわ。ラスト衝撃の一文だわ。好いた相手と添うよりも、因縁から逃れることを取ったのだろうか…。
    たまたまその場所に生まれたというだけで差別されなければならないとは、なんとも理不尽でやるせない。ここに描かれている物語はフィクションだけど、実際にあった歴史(もしかしたら今も?)の一幕だというのは忘れてはいけないと思った。

  • 印象的だったのは「特殊部落の犯罪」。解説短い!
    <収録作品>
    徳田秋声「藪こうじ」
    小栗風葉「寝白粉」
    清水紫琴「移民学園」
    島崎藤村「三国の新平民」
    森鷗外「鈴木藤吉郎」
    宇野浩二「因縁事」
    伊藤野枝「火つけ彦七」
    豊島与志雄「特殊部落の犯罪」
    平野小剣「関東・武州長瀬事件始末」
    夢野久作「骸骨の黒穂」
    島木健作「黎明」

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著者プロフィール

1938年岡山県生。作家。河出書房新社編集部を経て著述業。主な著書に『浅草弾左衛門』『車善七』『江戸東京を歩く 宿場』『弾左衛門の謎』『異形にされた人たち』『乞胸 江戸の辻芸人』『吉原という異界』等。

「2020年 『差別の近現代史 人権を考えなおす』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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