- Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309418452
感想・レビュー・書評
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男と女を分けて考えるのって、今の時代そぐわないのかもしれないけれど
男の社会というのは、女の社会と同様に面倒くさくて大変なんだなと思った。
劣等感にまみれた男、虚勢を張る男、流される男、なぜそうなるのか分からない男。
「面倒くさい」男の話が多かった。いろんな「かかわりたくないタイプ」の男たち。
要所要所で、「強い女」が出てきてくれてスカッとした。やっぱりある程度は「男らしい」人が私は好きなのだなぁと。
超短編集。短編というより、これはメモ書きでは?と思うような短さのものもあった。
タイトルはなぜこれにしたんだろう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「あのこは貴族」の作者さん、2冊目。19の話からなる短編&超短編集。
本の半ばまで、おかしくも切なくもなく、どこが“愛すべき男たち”なのかさっぱり理解できない話ばかりで、正直言って読んでいて共感も反発もすらも何の感興も催さなかった(まあ、生きてきた/いる時代が違うよな…)。
後半からは少し良くなって、その時代を知っている者からすると「1989年から来た男」は話としては分かり易かったし、若い人には「おれが逃してやる」は刺さるんだろうなとは思った。 -
タイトルに惹かれて。
大勢の中に居ればいるほど孤独感が増す人も多いはず。
孤独の共有と言う矛盾に満ちた読後感でした。
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ラジオで当選して貰った本。山内マリコさんの作品は初めて。男性の生きづらさに焦点を当てた作品も初めて。女性の生きづらさがあるのと表裏一体で、男性にも窮屈さやプレッシャーなど、色々あるってことをちゃんと分かっておかないと。長くても20頁、短いと1頁の文章で終わるものもあって、さくさくあっという間に読了。「ぼくは仕事ができない」、働くことにおいて男性には逃げ場がないって話にすごく納得して絶望的な気持ちになる。「1989年から来た男」「『おれが逃がしてやる』」「ファーザー」あたりも好きでした。
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男子校だったので、大学時代はかなり無理して陽キャラを演じていたのを思い出す。
年末年始は苗場へスキーに行ったり笑
それで楽しかった部分もあったけど、帰宅後にどっと疲れが出たし、いざ付き合うと直ぐにフラれた。
今思うと、私はかなりガキだったと思う。女性の方が早く大人になるのかな。
でも後悔はしてないです。ホロ苦い良い思い出。
そんな思い出を巡らせながら読了‥。
まだ一人だけ繋がってます。当時一番ムカつく奴だったのに。
追記:
ファーザーに衝撃を受けた。子育ては走馬灯のよう。
ちゃんと育てたのかな? -
短編集。「ぼくは仕事ができない」「心が動いた瞬間、シャッターを切る」が印象的だった。「ミュージシャンになってくれたほうがよかった」も短いけれど胸にぐざっと刺さった。
女は面倒だけど、男も面倒。でも、必ずしも"男だから"面倒とは限らず、男女関わりなく「それって面倒だよねぇ」と感じることもある。もやもやする場所から抜け出せる話もあったり、抜け出せないまま停滞する話もあったり。その匙加減がまたリアルだなぁと感じた。 -
男性特有の生きづらさみたいなのもあるんだなぁ。
与えられた環境の中でどうにかこうにかやっている話が現実的だけど、そこから「俺が逃してやる」というある意味開放される話がかっこよかった。 -
きっと誰にでもあるんだろうな。
と思えるような、情けない部分、恥ずかしい部分を切り取った話がつまっていて、
じわじわーとボディーにきいてくるようなパンチ力をひしひし感じる1冊。
中盤の『ぼくは仕事ができない』で愕然とする思い。1人の人間が、見る人によっては憧れだったり、ろくでもなかったり。人生の表と裏を短い物語で見せられた感じ。
最終の『眠るまえの、ひそかな習慣』
この物語が心に残る。
眠る前に死を想像しながら、人生を後悔する自分を妄想し、友人の顔を思い浮かべる夜の習慣。
もう会えない人たちに想いをはせながら。
向上心の影にあるのは、もう元に戻せない過去。
心にグッと刺さる。