- Amazon.co.jp ・本 (185ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309464695
感想・レビュー・書評
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2020.6.6
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小品だが、想像が膨らむ各編。あっという間に読み終わりそうでいて、後味が何時迄も残ってくる。
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「したがって本書は、ボルヘスのすべての作品と同じく、あらゆる意味において《cryptic》である。すなわち、そっけなくて、ぶっきらぼうでさえあり、それでいて簡潔で、むろん謎を秘めている。そのような話や断片は奇妙にわれわれの知的興奮をかきたてる。」(役者あとがき)
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一通り読み終えたがほとんど何も読後感がない
初めの方の作品は夢と現実の混同 というストーリーが多くまだ理解しやすかったが段々に辻褄の合わない文字の羅列に感じられていちいち考える気持ちもなくなってきた
この本は 私にとっては 理解不能
分からなくて当然、読者を煙に巻く本と理解した
消化不良を楽しみたい人にはうってつけの本 -
2018-4-11
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引用の思わぬ効果。物語の表情が怪しく翳った一瞬を切り抜く。
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ボルヘスが世界中から集めた92の掌編・短編が収録されている。怪奇というより幻想小説っぽいのが多いが、どれもとても面白い。とくに「汽車」か物語としても構成・文体としてもすごくよかった。
ちなみに、各話に典拠となる書名とその作者が明記されているが、それらがすべて本当かどうかは疑わしいらしい。どんなに調べても書名や作者名がここ以外で見つからないものがるそうで、もしかしたらボルヘス自身が書いたオリジナルかもしれないと。世界中から掌編・短編をあつめた、というそのこと自体がフィクションかもしれないわけで、いかにもボルヘスらしい感じがする。
なお、北村薫の短編「水に眠る」の元ネタと思しき短編をこの本で見つけた(エドガー・アラン・ポーの「水の島」)。水の層にナイフを入れるて分離する、というイメージが偶然似通うことはなさそうなので、まず間違い無いと思う’。調べた限り両者の関連について言及しているものは見当たらなかったが、実際どうなんだろう。
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いやー私これダメだわー。全然刺さらない。多分ボルヘスどハマりしてた時は違ったんだろうな。残念。いまはふつうに物語のぜんぶが読みたいんだろな。
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こんな話あったけ?とか、で、その続きは??ってなってしまうような逸話やらを並べられてしまった。。。
『古今東西の書物から選びぬいた…』とかあれば、元書が気になるし、自分の記憶も気になったりするが、最後に解説を読んで…Σ(゚д゚lll)ガーン -
ボルヘスとヒゴオイ=カサーレスの二人が、古今東西の書物から短い物語(やその一部)を抜き出したアンソロジー。必ずしも怪奇という感じではないが、広い意味での幻想文学集になっている。古典も多いため、文体の関係で、短いくせに読み肉いものもあるが、全体としてはなかなか面白かった。それ自体を完成された文学として味わうというより、現代の様々な物語の原型を楽しむべき作品。