死者と踊るリプリー (河出文庫 ハ 2-17)

  • 河出書房新社
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感想 : 2
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  • Amazon.co.jp ・本 (472ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309464732

感想・レビュー・書評

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  • "天才犯罪者、最後の物語”

    リプリーの数々の悪が暴かれ、異常な日常が崩壊する様を
    目の当たりにできるのか、というわけではない。
    作者が亡くなったからシリーズが終わってしまった、
    というだけ。
    リプリーは過去の犯罪の暴露の危機(?)に
    『ジワジワ』『執拗に』追い回されて
    怯えたり焦ったりするかと思いきや、鬱陶しいと
    イラついたり、妙に興奮したり、解決するために
    助力とを準備したり、でも日常はあくまで平穏に
    普通の人として過ごしている。
    過去が暴かれることより、日常が乱されることの方が
    問題の様だ。
    純粋で、俗で、あまりに普通なマダム・アネット
    (癒し系)があってリプリーの危ういバランスは
    保たれているのではないか。
    そういう混沌としたギャップの世界。

    それにしても・・・
    『贋作』の続編的物語として成立しているが、グリーンリーフを語る電話、『太陽がいっぱい/リプリー』との繋がり(謎?)は不明確なまま(終わってしまっていないか?(永遠に)

  • リプリー・シリーズの最終作、新装版。
    旧版を読んだ時には余り感じなかったが、トム・リプリーという登場人物の魅力が最大限に発揮されているのは、実はこの最終巻なのではないか、と感じた。

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著者プロフィール

1921-1995年。テキサス州生まれ。『見知らぬ乗客』『太陽がいっぱい』が映画化され、人気作家に。『太陽がいっぱい』でフランス推理小説大賞、『殺意の迷宮』で英国推理作家協会(CWA)賞を受賞。

「2022年 『水の墓碑銘』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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