サピエンス全史 上: 文明の構造と人類の幸福 (河出文庫)

  • 河出書房新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (354ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309467887

感想・レビュー・書評

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  • 自分はどちらかというと、古生代や恐竜の時代の方が興味あるので、前半のホモサピエンスの初期の繁栄の話は興味深かったが、後半は人間の世界史に近い感じだったのでいまいち乗れなかった。
    しかし、とても勉強になった。
    下巻も執念で読了したい。

  •  単行本は読んだのだが、文庫本で再読してこの本の素晴らしさに改めて感動した。7万年前の認知革命によって、ホモサピエンスは虚構を信じる能力を身につける事によって地球の支配者となった。
     ホモサピエンス以外の人類が絶滅して、我々だけが生き残ったのは伝説や神話などの虚構を信じる事によって、より大人数が協力できるようになって、史上最も危険な種となり地球を支配する事になったのだ。
     しかし我々は、大人数が協力できる能力を持っていながら、これから「自分たちは何になりたいのか」どころか「何を望みたいのか」さえ共通のビジョンを持っていないのだ!

  • ホモサピエンスとはなんなのか、どういう成り立ちなのかが非常によくわかる良著。

    宗教とはなんなのか、なぜ人は噂話が好きなのか、なぜ組織は大きくなると崩壊しやすいのか、、、
    世の中でなんでだろう?と思われる一般的な疑問が7万年前から説明してくれるので思わず頷くしかありません。

    また、何万年、何十万年という長い年月の中で進化を続けるホモサピエンスですが、個人が生きていけるのはわずか100年。

    その間に個人の意思で種に何かをもたらすことは不可能だと悟り、自分の好きなことを自分勝手にやっていこうという気楽な気持ちにもなれました笑

  • 自分たちの今見えている世界がどのようにして作られてきたのか。
    色々な進化の過程を経て、今の世界ができあがっている。
    今となっては生態系のトップに位置しているが、ヒトもただの動物だったのだ。
    過去には今では想像もできない世界があり、未来にはさらに想像できない世界になっているだろう。
    自分たちの生きている今は、歴史の中でなんと少ない時間なのだろう。
    狩猟採集民から農耕民族に変化していくあたりが一番面白かった。

  • 人間の歴史を、ホモサピエンスという生物的な観点と、社会的な観点という両面から進化をたどっている。
    昨今LGBTQについての考え方や啓蒙活動が進んでおり、人種差別や偏見についても、依然として残ることはあれど意識的には変わってきたように思うがそれも自然な進化の一部だという。
    線虫のような私たちの先祖に栄養摂取のために口が生じたわけだけれど、今やその口は、言語を話したり表情を作ったりキスをしたり手榴弾のピンを抜いたり、いろいろな事に使うが、それは自然なこと。当初の目的として生殖のために男女が別れてはいるが、太古の昔に発生した目的にしか使われない器官はもはやなく、同性愛もトランスジェンダーも自然なことなのだ。

    歴史は繰り返す、という。今までさまざまな帝国が人類の統一、世界平和を掲げて設立されたが、達成されたことはいまだかつてなく、いまも戦争や核兵器の問題は解決されない。
    これからの未来はどこに向かっているのだろうか。下巻では明るい展開への示唆を期待する。

  • 認知革命
    唯一生き延びた人類種/虚構が協力を可能にした/
    狩猟採集民の豊かな暮らし/史上最も危険な種
    農業革命
    農耕がもたらした繁栄と悲劇/
    神話による社会の拡大/書記体系の発明/
    想像上のヒエラルキーと差別
    人類の統一
    統一へ向かう世界/最強の征服者、貨幣/
    グローバル化を進める帝国のビジョン/
    以降下巻へ続く

    目次を見て怖気づく。漢字が多くて硬そうだから…
    作者が気になっていたので少し立ち読み。(本屋さんごめんなさい)
    漢字は多いけれど、読みやすいしお面白いじゃない!!
    ふーん へー そうかも そうともいえる etc.

  • ユヴァル・ノア・ハラリによる人類の歴史を述べている本。今作で人類の過去について述べ、『21lessons』では、現在を、そして、『ホモ・デウス』で未来のことを考察している。
    認知革命によってホモ・サピエンスが他の人類や動物たちを押しのけ、食物連鎖の頂点に立ったと考察している。そして、認知革命とは、国家や国民、企業や法律、人権や平等といった概念や宗教までも含めた「虚構」を信じるようになったことである、と言うのが面白かった。
    その虚構によってホモ・サピエンスは集団として協力できるようになった。という。

    さらに、貨幣という発行者への信頼、という虚構もまた最大の征服者であると言うのも面白かった。

  • ひとまず上巻読了。
    読書日記は下巻にて。

  • 思った以上に衝撃をうけた。ただの歴史書、説明文かと思ったら、ある意味哲学書だな、これ。

    結構今までの価値観を覆された項も多かった。
    サピエンスの誕生から狩猟ー農耕ー文明までの流れは知識として知的好奇心をくすぐられる内容であり、推察の部分についても納得感ある流れ。

    虚構という概念については本当に衝撃的。
    宗教なんて全て虚構、人種差別も虚構だし、逆にそれが平等で人権を尊重すべきという考え方も虚構、金も会社も帝国も全部虚構。
    虚構があるからサピエンスは覇権をとれた。
    なるほどねぇ。そういう風にも考えられるのかと、納得した反面、半分モヤモヤ。

    下巻が楽しみです。

  • 宗教も、社会の仕組みも、考え方も全て虚構で、人類は虚構の中で生きていること。虚構の中を生きてるなんて、自分が今までそんなこと気にとめてなく生きてきたのが少し怖くなった。ホモ・サピエンスの歴史というかホモ・サピエンスの考え方の歴史という感じがした。

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著者プロフィール

歴史学者、哲学者。1976年イスラエル生まれ。オックスフォード大学で中世史、軍事史を専攻し博士号を取得。現在、ヘブライ大学で歴史学を教授。『サピエンス全史』『ホモ・デウス』『21 Lessons』。

「2020年 『「サピエンス全史」「ホモ・デウス」期間限定特装セット』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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