時刻表2万キロ (河出文庫 み 4-1)

著者 :
  • 河出書房新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309470016

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  • 面白い。仕事落ち着いたら日本中を鉄道で旅したくなる

  • 鉄道好きとしては面白い内容だった。
    初版は1973年(昭和53年)なので、廃線になってしまった路線やまだ完成していない路線もあり、今読むとその比較が以外と楽しいのと、初版当時時刻表の愛読者の一人だったので、その当時を思い出し懐かしく感じた。

  • 私も子供の頃は時刻表を「読んで」、空想の旅を組み立てては楽しんでいたことがあった。何人か話の合う友達もいたと思うが、大人になってそのような旅を実現できるようなお金を持ったとしても、子供の頃のような純粋な情熱を持ち続けられた人はほとんどいないだろう。国鉄全線に乗るためだけにこれだけの労力をかけるのは馬鹿馬鹿しいと思いながらも、心の奥底で子供の時の気持ちを思い出して本書を楽しむ人も少しはいるに違いない。私もその一人である。

    乗り残しのローカル線の記述が多い。「こんな線あったんだ」と思い、Googleマップを開けると、もうその線はない。ネットで廃線跡や廃駅跡の情報を読み、ストリートビューで確認すると、寂れた場所に記念碑や建物がある。そんなことを繰り返しながら読み進めた。

    乗換案内アプリで最短ルートを調べ、スマホの地図を使って写真付きで、その場所のことがいつでもどこでも分かる時代である。昭和のオタク趣味の記憶は急速に薄れていくだろう。

  • 国鉄全線、ニ万八百キロ完全乗車記録。圧倒的情報量。もちろんスケジュールはビルゲイツのごとく、すべて分単位で記されている。

    著者が最も好きなのは鉄道の旅そのものではなく、時刻表を読むことであるようで、緻密なスケジュールを立てたり、列車の遅延によるスケジュールの崩れを機転と工夫により華麗に立て直すところには筆に熱が篭っています。
    自分には時刻表をすき好む気持ちがあまり分からないので一歩引いた目線で読んでいたのですが、著者が感じた興奮そのものは幾らか受け取ることができ、読んでいて楽しかったです。

  • 過程がすごく丁寧。時刻表好きならなお面白そう。

  • 国鉄全線乗り尽した記録です。
    とにかく凄い!としか言いようがない一冊です。
    著者が乗ったころの国鉄は一日に数往復しかない
    盲腸線が非常に多かった時代です。
    その時代に全線、乗り尽すなんて信じられない。
    凄い、どころか、尋常ではない、どころか、もはや異常です。
    だからこそ鉄道好きや旅行好きには非常にお勧めします。
    鉄道で旅行することが大好きな私には非常に面白い一冊でした。 

  • パラダイス山元さんの飛行機本に鉄道マニアのバイブルと紹介されており、手に取った本。1978年の本なのに色褪せていない感じ。
    鉄道には全然興味ないが、何故だかすごく楽しく読めた。1分刻みのいかにもマニアックなところはふーん、と思いながらも読んでしまう。車窓からの風景の描写や、駅の雰囲気など、想像していると楽しい。最後の完乗のところで、時刻表を読むのが楽しくなくなって、完乗などしようと思わなければよかった、というのは共感できて少し寂しかった。

  • 宮脇俊三 「 時刻表2万キロ 」

    昭和53年 時刻表を手に国鉄全線を旅するエッセイ。こういう楽しみ方があるんだなーという本


    時刻表の愛読者がいることに驚く。時刻表は目的地に最短時間で着くための表にすぎないと思っていたが、時刻表通りに電車とすれ違う楽しみ、時刻表通りに乗換えることに楽しみがあることを初めて知った〜奥が深い。


    国鉄の全ての沿線を乗ることを目的とした旅。駅を出て 美味しいものや温泉を楽しむことなく、歴史を巡ることも、お土産を買うこともない。


    国鉄全線を乗り終えた著者の感想は意外だった「何かが終わり、何かを失った〜停年で退職したり、ひとり娘を嫁にやったりする気持ち」


    夕張線は乗ってみたい「夕張線は観光客なぞ乗らないが〜感銘を受ける線である〜石炭産業の現況が〜迫ってくる」

  • いまのJRが国鉄と言われていたころの、味わい深い鉄道の旅。

  • 旅本は面白い。
    初版は昭和55年!国鉄全線を制覇。調べてはないが、廃線になったところも多いんだろうな。

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著者プロフィール

宮脇俊三
一九二六年埼玉県生まれ。四五年、東京帝国大学理学部地質学科に入学。五一年、東京大学文学部西洋史学科卒業、中央公論社入社。『中央公論』『婦人公論』編集長などを歴任。七八年、中央公論社を退職、『時刻表2万キロ』で作家デビュー。八五年、『殺意の風景』で第十三回泉鏡花文学賞受賞。九九年、第四十七回菊池寛賞受賞。二〇〇三年、死去。戒名は「鉄道院周遊俊妙居士」。

「2023年 『時刻表昭和史 完全版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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