世界地図から歴史を読む方法: 民族の興亡が世界史をどう変えたか (KAWADE夢新書 217)

著者 :
  • 河出書房新社
3.12
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本棚登録 : 259
感想 : 19
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  • Amazon.co.jp ・本 (205ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309502175

作品紹介・あらすじ

世界史を形づくってきたのは、民族の大移動や抗争の歴史である。各地域、各時代の民族たちはなにゆえに、その土地で、激しい興亡を繰り返してきたのか。"地図"という新たな視点を用いて、より空間的に民族の歴史像をとらえ、世界史を読み直す本。

感想・レビュー・書評

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  • 4-309-50217-2
    C0222¥667E

    世界地図から歴史を読む方法

    2001/04/01.初版
    2001/08/01 7刷

    著者:武光誠 (たけみつ まこと)
    発行所:株式会社河出書房新社


    --民族の攻防が世界史をどう変えたか--
    世界史を形作ってきたのは、民族の大移動や構想の歴史である。
    各地域、各時代の民俗たちはなにゆえに、その土地で、激しい攻防をくりかえしてきたのか。”地図”という新たな視点を用いて、より空間的に 民族の歴史像をとらえ、世界史を読み直す本。
    ---
    手にした理由
    20年以上前の本ですが、読みやすそうなの購入。
    まだ、ロシアとウクライナの開戦前。
    この戦争のニオイの記載はあるかな?

    ----目次
     1 弱小の民族が広大な領土を制覇しえた秘密
     2 峡谷の脅威から文化と誇りを死守した小国の苦闘
     3 宗教対立から国境線を争った民族摩擦の爪痕
     4 列強に挟まれ、翻弄された悲劇の民族たち
     5 今に続く民族紛争の火種を世界地図から読み解く
    ----

  • それぞれの項が年代順でなかったり、地域的にも脈絡なくつづられているようなかんじであったが、アジア・ヨーロッパ・アメリカ・アフリカそれぞれ細かいところまで、淡々と(?)記載されていて、非常に勉強になった。2001年発行の本で、その時点でまだ紛争の火種が残っていると記されているものについては、確かに現在2023年でも燻ぶったままのように思われる。

  • 百年戦争で習俗の異なるイングランド軍に侵入されたことが、フランス側の民族意識を高めた。p.55

    多民族国家イラン。ペルシア人50%、アゼリ人25%、ギラキ・マザンダラ人8%、クルド人7%、アラブ人3%。古くから東西交通の要所だった。p.66

    サンマリノは、国境の出入国管理・通貨発行・関税をイタリアに委任している。p.76

    「アラブ人」は曖昧な概念。肌の白いシリア人も、エジプト南部やスーダンの肌の黒い人もみな「アラブ人」。p.104

    レバノン。イスラム教徒68%。キリスト教徒32%。大統領はキリスト教徒から、首相はスンナ派から、国会議長はシーア派から選ぶルール。イスラム教徒とキリスト教徒の主導権争いが続いた。イスラム教徒のPLO・シーア派武装組織ヒズボラは、レバノンに活動拠点。p.117

    キリスト教を国教にした世界初の国、アルメニア。p.136

    ジプシーの故郷は西北インド。そこから、ペルシア・トルコ・バルカン半島を通ってヨーロッパに移動してきた。ヨーロッパ人はジプシーはエジプトから来た人々だと考えていた。英では「エジプシャン」から「ジプシー」になった。p.154

  • “歴史を読む方法”というタイトルはいくらなんでもウソつきすぎ。“世界の国境の歴史”がいいところ。新書の分量で全大陸網羅しようとしてるから、展開がやばいはやい。1行内で独立した国が滅亡したり当たり前。要所要所で面白いところはあるんだから、もっと1冊としてまとまった本を買いて欲しい。

  • 2018/4

  • 地政学的な理由から、こういう紛争が起きて…的な話だと期待していたのだが、ただ単に、紛争の地図を挿絵に出来事をつづっただけだった。広く浅く、民族紛争について知ることはできました。(記憶に残るかが問題だ)

  • 薄い新書で、書名のテーマには無理がある。断片的な歴史の紹介に留まっている。書名を意識して読むと肩すかし感、大。

  • 世界で起こるいろいろな民族紛争の背景にある過去の帝国の存在などの歴史、そして欧州に残る小国の存在の意味、ユダヤ人・アルメニア人の歴史、など読み物として面白い内容でした。しかし、やや荒っぽく、断定的なところが、学問的に本当?という疑問を感じました。

  • 世界史の新しい楽しみ方

  • 12年も塩漬けにしていた本をやっと読んだ。よい本だった。数ある世界史の入門書の中でも良い本であると思う。

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著者プロフィール

1950年、山口県生まれ。東京大学文学部国史学科卒業。同大大学院博士課程修了。文学博士。元明治学院大学教授。専攻は日本古代史、歴史哲学。比較文化的視点を用いた幅広い観点から日本の思想・文化の研究に取り組んでいる。著書に『律令太政官制の研究』『日本古代国家と律令制』(ともに吉川弘文館)など専門書のほか、『歴史書「古事記」全訳』『古事記・日本書紀を知る事典』(ともに東京堂出版)、『古事記と日本書紀 どうして違うのか』(河出書房新社)など多数。

「2022年 『古代史入門事典』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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