- Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309616438
感想・レビュー・書評
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実際の右翼左翼活動家のインタビューがよかった
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市原中央図書館でレンタル
常日頃から、国粋右翼を名乗っておきながら右翼・左翼などの思想の概要についていまいちよくわかっていなかった私。
あからさまに易しい入門書的なオーラが出ていたので、借りてみました。両者の概要もよくわかり、自分の思想がどうやら「新右翼」に近いということが分かり、満足です。 -
この本を14歳向けのシリーズに出したことがまず凄いなあと。
右翼も左翼もことばでは知っていて、どちらに寄ってもよくないと言われるけれど、でも実はちゃんと意味を教えてもらったことってないし、今の自分も知らないなあと思い、読むことに。
右翼の人も左翼の人も国や自衛隊、天皇、領土など普通の人なら「避けて通りたい、立場を表明したくない」話題についてしっかりと自分の意見を述べているのが印象的で、自分が恥ずかしくなる本でした。 -
右翼、左翼として活動していた雨宮処凜氏の著書。
14歳の世渡り術というだけあって、非常に分かりやすく、かつ簡潔に右翼と左翼の歴史が記されている。
しかし、ボリュームとしてはかなり少ないので、本当に初学者に向けた本といった感じ。
私自身、右翼の歴史についての本は読んだことはあっても、左翼の歴史について学んだことがあまりなかったので、左翼についての記載は勉強になった。
本書の一番のポイントは、右翼、左翼それぞれの活動家3名ずつにインタビューをしているところである。
右翼活動家の思想については、細かいところで異なる点はあるものの、概論については、私の思想と一致していたが、左翼活動家の思想については、保守本流に身を置く私としては、「国賊」としかいいようのないものであった。
しかし、左翼思想が言わんとせんことも分からんでもなく、その点において対立する2つの思想を供に記している本書の価値があるといえよう。
印象に残ったのは、左翼活動家の、「世界の同年代の人のことを思い浮かべてみよ」という言葉であった。
生まれた場所や環境によって、人々が不平等になってはならない。
それが彼らの思想なのだ。
憲法改正や国軍の設立、核武装や天皇の位置づけなど、左翼思想とは相容れることのない私の思想だが、反資本主義という点では左翼思想と繋がっている。
無論、社会主義がいいというつもりもないし、頑張ったものが報われる社会というのは当然だと思う。
しかし、生まれた場所や環境で、頑張ってもどうしようもない壁が出来てしまうという現代を受け入れることは出来ない。
極論を言えば、生まれて時には人類皆平等であるべきなのだ。
今まで触れたことのなかった左翼思想に触れ、思わぬところに共感をした。
左翼活動家に高学歴者が多いのは、左翼思想の方がより奥が深いからかもしれない。
今後は、右翼思想だけではなく、左翼思想へも興味を持って行こう。
そんな風に思える本であった。
なお、最後になるが雨宮処凛氏のいうように、現在の思想は多様化しており、簡単に右翼と左翼に分けられるものではないと思う。
右翼と左翼という言葉、区切り自体、旧時代の陋習で、今後新たな言葉の定義づけが必要となっていく気がしてならない。 -
右翼と左翼、両方の団体を経験したという雨宮さんによる解説書。
現役の活動家へのインタビューも掲載されおもしろい。
雨宮さん自身が両方を経験したとおり、実は右翼と左翼というのは相対的なものでしかないというので、厳密な違いというのは、実はないのかもしれない。
そのあたり「右翼と左翼 (幻冬舎新書)」に非常によく書かれているので、更に知りたい方はお勧め。
この本は「国家観」のない(考えない)若者向けへのアンチテーゼというべきだろう。それすら触れる機会を与えられることもなく、漠然と漫然と生きていること、それが「この国に生まれながら幸せだと思えない」という日本の姿かもしれない。(と書くと右翼的なのか左翼的なのかわからないが・・・) -
右翼と言われたら私も入ってる人に出会ったことがあるし、なんとなくイメージは湧いていた。
しかし、左翼と右翼の違いは?
と言われると正直答えられない。
実際の右翼左翼の人の話もあり、初めてこのことについて興味を抱いた私でも読みやすかった。 -
27歳になった今でも、よく分からない右翼と左翼…右翼は街宣車など少しでもイメージがあったけれども左翼についてはチンプンカンプン???
そんな思いから本書を手に取った。
通読して分かったのは、右翼であれ、左翼であれ、何かしらの自己主張をしたい人だ!ということ。右翼の反対が左翼だから、左翼はとても平和的な行動をしている人たちなのだろう…と思っていた私にとって、60年安保闘争や赤軍が左翼の人たちの一部であることに衝撃を覚えた。
著者も記しているが、私たち若者は右翼についても左翼についてもよく知らない。よく知らないモノがある日突然やってきて、自分たちにとって魅力的な話を展開させていったらどうなるだろう?
それはきっと、80年代のオウム真理教の信者たちのように、素直に、無条件にその考えを受け入れ、活動にのめりこむのではないのだろうか。
現代はよくも悪くも個人主義の社会である。個人で生きていくためにはより多くの情報を取得し、取捨選択しなければならない。大人たち(団塊の世代)が、教えてはくれなかった、隠してきた事実を私たちは知らなければならない。強くそう思った。
14歳を対象として書かれているので平易で読みやすい。著者のメッセージ力というか、思いの強さには多少辟易とするが、同意できる部分は多々ある。第3者として、客観的に読むことができる人にはオススメ。 -
簡単だけど難しい