本を味方につける本 ---自分が変わる読書術 (14歳の世渡り術)
- 河出書房新社 (2012年7月19日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (207ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309616742
作品紹介・あらすじ
本さえ読んでりゃ、なんとかなるさ。本は探さなくていい、バラバラにしていい、内容を忘れていい、歯磨きしながら読んだっていい-本読みのプロが、本とうまく付き合い、手なずけるコツを大公開。楽しいイラスト入り。
感想・レビュー・書評
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図書館でなんとなく借りて読み始めました。
作者さん自身が14歳頃から
読書をはじめたとの事で、
その年代の少年少女に向けて書いたかのような、
とても読みやすくわかりやすい本です。
本の読み方、付箋を貼ってみたり登場人物や状況を整理して
ノートに書き写してみたり好きなフレーズをノートにまとめたり。実践してみたい本の読み方がたくさんのっていました。
途中「本の解体の仕方」がのっているのですが、
男性の方は機械だったりフィギュアだったり
何かしら分解して組み立てるのが好きな方が
多いからなのかなとびっくり!
まさに「その発想はなかった。」でした。
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14歳の少年少女に向けた、読書術の本。
まえがきの語り口、最近読んだような…と思ったら、『広辞苑の中の掘り出し日本語』(バジリコ)の永江朗さんでした。
本との出会い方、おすすめの読書法などなど「本の楽しみ方はただ読むだけじゃない!」…ということを様々な角度で紹介しています。
例えば、「写真集をカメラのファインダーごしに見てみる」というのはおもしろそうでした☆
その発想はなかったです!
第1章「変わるために本を読む」は、とても説得力がありました。
本を読むことは、自分を、他者を、世界を知ること。
好奇心のトレーニングであり、人生のシュミレーション。
平易な言葉とわかりやすい例示で、「だから本は読んでおくといい」という主張が頭にスッと入ってきました。
改めて気付かされたことは、書店や図書館を日常的に利用しない人にとっては、「書店/図書館はどれも同じもの」という印象があるということ。
「どこでも同じ品ぞろえなのだから、どこに行っても同じ」と思っている人に、その書店/図書館の個性をアピールするにはどうするか。
日々、意識しながら業務に当たりたいと思いました。 -
2022.2.6市立図書館
本を読む必要があるのか? 本の何がいいのか? 本を読むとはどういうことか、本が読めるとどう助けになるのか、本と仲よくなる方法を具体的にとても読みやすく説いているし、本の限界についても書かれている。
全体としては本好きさんには自明のことばかりだけれど(いや、ノルマやクエストのように読書をこなしている人も少なくはないだろうから、意外と目を開かれることも多いか?)、こういうガイドを必要としている子(人)は決して少なくはないだろう。
ただ、そういう人に届くためには、図書館に置くぐらいでは不十分で、できれば中学の国語の教科書にでも載せてほしいところ。
1 変わるために本を読む ←本というより、知ることと考えることについての土台の話
2 ぼくも14歳だった ←一冊の小さな本からどのように世界が広がって読書の幅が広がっていったか
3 本が君を見つける ←新刊書店、専門店、古本屋、図書館の特徴がわかる
4 本を手なずける ←愛書家にはちょっと真似できないものもあるけど、自分の本の扱い方はもっと自由でいいとわかる
5 本を読むにはコツがある ←いろんな読み方指南
6 本だけが世界じゃない ←すでに本が好き、本が読めるな人もこの章だけは読んでほしい -
本を読む人には
「本を読まない人をばかにしてはいけない」
これ大切と思いました。
読んでほしいけど。
読むことで、ひろがる世界がある。
読むことで知る、新しい自分がいる。 -
14歳の世渡り術、というシリーズのようで、子供に話しかけるように書かれている。
とても優しい口調で、非常に読みやすかった。
作者のように、様々な角度で本に向き合ったことがないので、驚きがいっぱいあった。
本の楽しみ方は無限だ〜!
印象的だったのは、こんなにも本を味わいつくす方法を書いてあるにも関わらず、締めくくりが「世の中には、本を読むより大切なことがたくさんある」としていたこと。
私も読書を続けていくにあたって、忘れないようにしたい。 -
本とのつきあいかたについて、幅広く教えてくれる。こういう本は、わりと好き。こういうことを書く人は、たいてい本が好きだろうし、俺も本が好きだからね。つまんない人にはつまんないかもしれないけど、好きなものの話は楽しいものだ。本を分解して、どうやってできているかを理解し、今度はオリジナルの本をつくる、なんて発想には、ちょっとびっくりした。
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中学生を対象にした読書術の本。
のわりに、
「世の中の本の半分はクズだね」
とかの発言があったり、
最後は
「世の中には、本を読むより大切なことがたくさんある。」
で〆られてたり、なかなかにロック!
実践している読書法があったり、「おお!」って思う読書法があったり。
勿論全部が全部オススメというワケではないので、学生さんたちには「これなら出来るかも?」ってのを一個でも見つけてもらえればいいかなー。
「本が君を見つける」の章で、実際にある書店の名が出てきた時はニヤニヤしちゃいました。楽しい(*´∪`*) -
読書術の本は数あれど、この本は本を読む姿勢に対する筆者の視点がユニークだ。まえがきで「ひとりで考え、ひとりで生きて行くためには、本の手助けが必要だ」と。(うん、うん、そうそう、そうだよね~)と読書の重要性を踏まえた上で読み始める。
本編に書かれている具体的な読書術は、半分は「そうそう、私もやってる」と共感する内容もあれば、「へ~」と意外な内容もあったりして、さらっと読める。
そして、最後のまとめが衝撃的。
「本を読まない人をばかにしてはいけない。」「本を読むよりも大切なことがたくさんある」と。(え?)当初思っていたのとは、違う意味でちょっと考えさせられた。サブタイトル「自分が変わる読書術」の真の意味を改めて自分に問うてみたいと思う。 -
本の本ってことで。本の読み方に関するエトセトラ。でもこれは、どこか他で見たことのあるような内容ばかりでした。本シリーズがターゲットとしている、少年少女向けという意味では良いのかもしれないけど、新しい発見とか、ピンとくる部分ってのが、自分的には殆どなかったです。
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ティーンズ向けの読書術の本。
中高生の頃に読みたかった。
『本はぼくが1人で考えようとする時、手助けしてくれる。
本を読みながら、本と対話しながら、ひとりで考える。
ひとりで考え、ひとりで生きていくためには、本の手助けが必要だ。』
本が好きだということを周りに言えない、あの気まずさ。
〝趣味が読書なんて、ヤマモトさん、真面目で、ネクラ〟と、言う言葉が聞こえる。生きずらい学校社会、教室から離れて、図書室に行く。
誰に、どう思われるかとか、誰とお弁当食べるかとか、どうでもよいことばかりの教室とは、全く別空間。
ひとりで考え、ひとりで行動することを認めてくれるのが本を開くとある世界で、慰められ、励まされる。
著者もまた、同じ感覚を持つ人なんだろうか。