ひとりあそびの教科書 (14歳の世渡り術)

著者 :
  • 河出書房新社
3.35
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本棚登録 : 203
感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309617503

感想・レビュー・書評

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  • 自分はどちらかというまでもなく群れる事が嫌いで、飲み会も苦手で、「独り」で過ごすことが苦にならないタイプです。そんな自分の過ごし方にくっきりと境界線を引いてもらったような感じです。しばらくお休みしていたランニング、再開してみようかな。

  • ひとりあそびの定義はこれだ!と作者のルールにのっとってひとりあそびを紹介してくれる本。
    大人になって「〜ために」とあそび以外の目的をもってやってしまうことも多いな〜と読んでいて思った。
    大人になって無目的に何かをすることが減ったけどそれだと心が枯渇するから。ここ何年か無目的にあそぶことも大切な時間だと感じてる。
    一人旅で観光を目的とせず現地の生活を送るっていうのは楽しそうだと思った。

  • 目的をもたない。人と繋がらない。人間ではなく、ものごとを楽しむ。

    周りの基準ではなく、自分基準で生きるためのひとりあそび。周りがどう思うかよりも、自分がどう思うかを生きることが大切。

    いつまでも子供心をもって、ひとりをあそびつくそうと思った。

    宇野ファーム物語が面白かった。私もジオラマを始めてみようかなって思った。

  • 「14歳の世渡り術」ってシリーズの一冊。50年前は、14歳にとっては「世渡り」って言葉自体が、ちょっと避けたいものだったような気がしますが、これだけAIに仕事奪われる、とか、アクティブラーニングの必要性とか、少子高齢化とか、未来への心配事が山積していると、現在の中高生にとって「世渡り」はポジティブな能力として始めっから認識されているのかもしれませんね。久々に宇野常寛の言ってること聞こうと思い、手にした次第。非常に「らしい」展開で、一気に読んで楽しみました。なにかというと「コミュ力」とか言ってみんなとの協調性を強要する大人をしり目に、「ひとりあそび力」のこそ必要な能力というメッセージでした。『「共感」するのをやめてみよう』とか『「発信」することで人間はつまらなくなってきた』とかドキッとするものもいっぱいですが、いや、そうかもしれない…と思わせてくれます。『読書とは「ゲーム」をつくること』は自分の中でのアンダーライン大賞かな…。そしてこの本はこれから社会に出る14歳に向けて書かれた教科書という体はとっていますが、これから会社とか仕事とかいう枠組みから外れる64歳にとっても教科書になるんじゃないかな、と思いました。実は「14歳の世渡り術」は「64歳の生き残り術」?

  • ●なぜ気になったか
    思い立ったとき、自分が好きなだけ、誰にも気兼ねしない、で遊べる「ひとりあそび」が小学生の頃から好き。目次は同意できるものばかり。その中身を読んで参考にしたい

    ●読了感想
    僕が「ひとりあそび」が好きな理由を教えてもらえた。ものごとに集中することで感性が高まり、それが心地いいから。また、ひとりであることで煩わしい人間関係に距離をおくことができるから

    #ひとりあそびの教科書
    #宇野常寛
    23/4/26出版

    #読書好きな人と繋がりたい
    #読書
    #本好き

    https://amzn.to/43ihr3Q

  • ☆3.5 あるやうでなかった本
     ひとりあそびを紹介しつつ、終章は評論で締めてゐる。縛りプレイの「目的」どほりにやってもつまらないといふくだりは、おなじ14歳の世渡り術シリーズの『オタクを武器に生きていく』と共通点を感じた。
     1章2章のランニングと虫取りは参考になった。終章の評論は凡庸なインターネットポピュリズム批判みたいなもので、余計かな。

  • 一人あそびの魅力について語っている部分については、全面的に共感するし、周囲の顔色を伺うのではなく、何かの目的のためにやるのでもなく、物事それ自体を楽しむことの大切さについては、その通りだと思う。ただ、序章と終章の、中高生に対する語りには、どうしても違和感があった。

    みんなですることじゃない遊び、一人でいることが好きな子たちを勇気づけること。本を読んだり、ゲームをしたり、一人でいることが好きな人間の一人として、それは大切だと思う。
    ただ、だからといって、自分の身の周りに、それこそたくさんいるSNSで発信することにはまった人たち。飲み会しか趣味のない人たち。そういった人たちを「つまらない大人」として、自分たちの方から一人になろうとしていくことは、違うのではないかと感じる。
    身の周りにいる人たちを「つまらない大人」として、一つのことに夢中になれる自分たちを価値を生み出せる人間とするこの考え方が、まさにその「つまらない大人」たちのやっていることの、ただの裏返しなのではないかと思う。

    この本を支えているのは、オタクであった自分を認めてくれる人がいなかったひとつの世代の、一人の著者のルサンチマンだと思う。そういった自分の中の負の部分と向き合って、「つまらない」と思う大人とコミュニケーションをとることの方が、思春期の子どもたちに向けたメッセージとして、本当は大切なのではないか。
    そうしたコミュニケーションをとろうとし続けることは、世に言う「コミュ力」ではないし、決して他人の顔色を窺うことではないと思う。

    自分の中にあるルサンチマンを、結局、一人であるがゆえに、解消できなかった中年世代が、「他の人の顔色ばかりうかがっている人たち」を「敵」とすることで、自分の考えを認めてくれる仲間を集めようとする。そういう、承認欲求の本だと、どうしても読んでしまう。

    読者対象としている中高生の子たちには、ぜひ、「ひとりあそび」のコツと実際を紹介している部分を読んで、本当の意味で、「ひとり」であるがゆえに、「つまらない大人」も含めた誰とでも繋がれる。そんな「あそび」をしてほしい。

  • 「ひとりあそび」の重要性を分析し、評論している。中学、高校生をターゲットにした本である。
    私自身がその世代ではないからなのか、内容があまりよく伝わってこなかった。しかし著者と私は同世代である。全面的には内容に共感出来ないことが理由かもしれない。
    [共感できる]
    ジョギングの魅力
    読書の魅力
    飲み会(大勢で酔って語る)のつまらなさ
    TVゲームの物足りなさ
    仮面ライダー(怪人)のデザインの良さ

    [共感できない]
    世界には二つの人間がいる(人間二元論)
    オモチャやミニカーを集める
    妄想ジオラマを作る
    カブトムシを捕まえに行く
    TwitterやYouTubeでの発信は良くない


    「ライフスタイルスポーツ」体を動かすことそのものを「楽しむ」スポーツ。
    子供の頃の「集団」で「敵」を倒すために苦痛に耐えて努力する「体育」とは全く違う。61

  • "コミュニケーション能力の必要性を大にして訴える今の時代、協調性を持たない人は、生きる力がないかのようにも感じられてしまうが、筆者はひとりあそびの力の必要性を説いているのが新鮮。"

  • 日々に忙殺されていたり、自身に価値が無いと感じる人に刺さる内容だと感じた。
    ひとり遊びの代表格であるテレビゲームがなぜ面白くなくなっていくのか、それを踏まえた上でどう面白くしていくか、そしてそれを生活にどう転用していくかのパートが特に面白い。

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著者プロフィール

1978年生まれ。評論家。批評誌「PLANETS」「モノノメ」編集長。主著に『ゼロ年代の想像力』『母性のディストピア』(早川書房刊)、『リトル・ピープルの時代』『遅いインターネット』『水曜日は働かない』『砂漠と異人たち』。

「2023年 『2020年代のまちづくり』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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