乙女のロマンス手帖 (らんぷの本)

著者 :
  • 河出書房新社
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本棚登録 : 46
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (127ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309727325

作品紹介・あらすじ

昭和20〜30年代の日本はまだまだ貧しくて、お金も物もない時代でしたが、夢見る力があふれている時代でもありました。そして、戦時下に封印されていた女の子らしいもの、可憐なもの、華やかなものが一挙に花開いた時代でもありました。本書では、そんな時代に生まれた少女雑誌が語りかけてくれる、少女たちの夢や憧れの世界を紹介します。

感想・レビュー・書評

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  • 昭和20〜30年代の少女雑誌を中心に構成。いつも眺めていた大正〜昭和初期の少女雑誌とは違い、どことなく西洋文化の影響も感じる。松島トモ子が少女スターだったなんて知らなかった。ライオンに二回食われかけた人だという認識を改めたいです。バレエに絵読み物に可愛い付録。キラキラとした少女の憧れが詰まってます。母に見せたら懐かしがってました。少女漫画が隆盛になる前は絵読み物だったんですね。りぼんとなかよしが共に昭和30年創刊とは知らなんだ。とにかく可愛さいっぱいの一冊。

  • 表紙の少女が五郎丸ポーズなのが笑える。
    ここで紹介されている雑誌を実際に見たことはないのだが、その流れを汲む昭和の少女漫画は読んでいるので、雰囲気はよくわかる。
    戦後数年といえは、日本はまだまだ貧しく、裸足に下駄ばき、青っ洟たらした子どもも多かった。色鮮やかなもの、綺麗なものが殆どなかったし、テレビもなかったか、あっても白黒。そんな時代に、こういう雑誌は眩しいほど魅力的だったろう。
    個人的には松本昌美の絵が、丸尾末広っぽくて(勿論実際は丸尾が松本昌美っぽいのだが)、丸尾は高畠華宵を基にしていると思っていたが、こういう戦後のイラストレーターの影響もあったのだろう。
    また、昭和40~50年代の少女がピアノを習うことになったのは、こういう雑誌を見て育った少女が母になって、昔かなわなかった夢を娘に託したからかもしれない。
    バレエをしていた松島トモ子、バイオリンが弾けて、ハーフの鰐淵晴子がいかにあこがれの的であったかは想像に難くない。
    それにしても、町で写真を隠し撮りされた上、誌上で「顔のかたちがしもぶくれ」とか「前髪がうるさそう」と貶される娘たち、かわいそう…。あと『少女サロン』連載の「ピカドン娘」って…いいの?どんな話か気になる。

  • 戦後の少女雑誌がたくさん載っています。
    雑誌「少女」の「ここに幸あり」の内容はすごい!昼ドラのような劇的な展開に驚くばかりです!

  • フォローしている内容が昭和30年代までなので、ど真ん中世代と言えるのは50代ぐらいかなぁと思いました。
    しかしカラーの絵などは色の使い方や模様の書き込みなどとても美しく、萌え絵(?)に慣れた今の若いコには新鮮に映るのではないかと思います。
    今もある『なかよし』『りぼん』の初期の物や、現在の少女マンガ雑誌の原点になった雑誌が多く、『これが後の(雑誌名)だなんて!』と、驚くとともに大変興味深かったです。

  • 請求記号:051.8オ
    資料番号:010554251

  • 戦後の少女雑誌に関する読み物

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著者プロフィール

1965年生まれ。跡見学園女子大学文学部美学美術史科卒業。弥生美術館学芸員。編著者に『江戸川乱歩と少年探偵団』『怪獣博士!大伴昌司「大図解」画報』『高荷義之』など多数。

「2019年 『昭和少年SF大図鑑』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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