南方熊楠/柳田國男/折口信夫/宮本常一 (池澤夏樹=個人編集 日本文学全集14)

  • 河出書房新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (544ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309728841

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  • 日本民族学の大家の4人の作品集
    南方熊楠・柳田國男・折口信夫・宮本常一
    南方熊楠は、『神社合祀に関する意見』
    各地の神社が廃止されていくことに強い危機感を
    もって意見書として書いてあるもの。神社をはじめ
    日本における宗教的施設の役割や重要さ、もしくは
    それが亡くなってしまう場合の民族として失う
    ものを体系だてて整理して書かれてある。
    少し難解ではありますが、とても趣のある内容で
    あると思います。
    柳田國男は民族史や古代からの日本の成り立ちに
    ついての考え方や意見、考察がのべられている。
    『海上の道』『根の国の話』『何をきていたか』
    『酒ののみようの変遷』
    折口信夫は、『死者の書』貴族の生活と仏教感
    日本人がとらえる宗教感や死生観が美しく
    語られているのですが、少し難解。
    『我が子・我が母』『声澄む春』『神 やぶれたまふ』
    は鬼気迫った感じで戦争に対しての憎悪が語られている。
    宮本常一は、対馬や九州。日本各地の漁村・や寒村
    の老人から語られる話をもとに、日本の原風景
    や生活風景を克明に語られている内容。
    私が子どもだったころ、うっすらとそういうこと
    などがあったようなことを覚えていることが
    何点かありましたが、もうなくなってしまった
    日本の原風景・風俗・生活なのであろうと思います。

著者プロフィール

1867年、紀伊国(現在の和歌山県)に生まれ、1941年に同地にて没する。在野の民俗学者、博物学者、生物学者として知られる。
著書に、『南方閑話』(坂本書店、1926)、『南方随筆』(岡書院、1926)、『続南方随筆』(岡書院、1926)などのほか、全集や選集、書簡集など多くの文業が刊行されている。

「2018年 『熊楠と猫』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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