- Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309909165
感想・レビュー・書評
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今年ももうすぐ8月6日がやってくる。
私には思いを馳せることしかできないけれど、戦後の世の中しか知らないけれど、子ども達には伝えていきたいこと。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
表紙をめくったところに、
「これは66年前、ほんとうにあったお話です。」
とあります。
作者の中川ひろたかさんのお母さんが体験した、広島の原爆のお話です。
66年前、とありますが、今ではもう75年前のことになりました。
記憶はどんどん風化していきます。
けれど戦争に関しては、まだ当時生まれてもいなかった私たちも、その痛みを知っておくべきだと思います。
実話というだけで、創作とは違った重みを感じます。
中川さんのお母さんと叔父さんはたしかに存在していて、そして広島のピカドンは確かにあったことなんだという重みを。
そして、「戦争はやめよう」と言うのでなく、「おかあさんはどんなきもちだったのでしょう。」と静かに問いかける中川さんの言葉が、じわじわと心に沁み渡ります。
お母さんはどんな気持ちだったのだろうか?
分かるわけはないけれど、考えます。
そうやって想像を巡らすことが、私たちが出来るアクションの最初の一歩であると思います。
「きょうもせとないかいはおだやかなうみです。」という結びに、広島で起こった惨事と現在の平和な日本の風景が対比されます。
いえ、75年前のその日も、瀬戸内海は穏やかな海だったのですが。
戦争や原爆のことを子どもたちに伝える時に、私たちはどんな方法を取ったらよいでしょうか。
私が小学生の時は、毎年夏休みの登校日に体育館で『火垂るの墓』が上映されました。つらい気持ちを追体験することは、どうしても必要なことなのかもしれません。
この絵本では、リアルな表現はありませんが、真っ赤な背景に無数の人びとが倒れている様、そして焼け焦げてしまった赤ん坊のシルエットは、胸に迫るものがあります。
本文は英語が併記されています。
日本語表記を読んでも大丈夫だったのに、なぜか英語表記を読んだら泣けてしまった。
“She lost beloved brother in a blank of an eye.”
という一文です。
日本語と英語では、伝わり方が違うのだなぁと思ったのでした。
「いなくなってしまった」よりも“lost”の方が、「だいすきな」よりも“beloved”の方が、より直接的に愛していたお兄さんを失った悲しみが伝わったのでしょう。
英語併記いいなと思いました。 -
届いてすぐに子どもたちに読んだら、じーっと聞いていました。
原爆で亡くなった赤ちゃん(だと思う)の挿絵に・・母は涙してしまいました。
自分も知らない出来事を子どもたちに伝えていくのはとってもむずかしいけれど・・この本を読み聞かせて、いったいどんなことが彼らの中に残っていくんだろう。もうちょっと大きくなったらそれぞれの感じ方を聞かせてほしいと思います。 -
広島に原爆が落とされた日
ですが、現地にいた人でなく、瀬戸内海から広島の軍にいるお兄さんにお弁当を届けていた妹を主人公にしています
英語表記もあります
1つの爆弾が奪ったものの大きさを考えさせらるお話
読み聞かせ時間は3分位です
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中川ひろたかと長谷川義史の組合せで8月6日を書かれたとは
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2.3年生に読み聞かせ
8月に。 -
広島のお話。
怖い絵はなくて、悲しみがじんわりと胸に広がる。
読み聞かせに使ってみたい。 -
8月6日のこと。平和について考える絵本。せんそうをしらないこどもたちへ。
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「どんな気持ちだっただろう?」と聞かれて、考えることができる子には響く絵本。
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時は過ぎていくけれど、忘れてはいけない。