- Amazon.co.jp ・本 (96ページ)
- / ISBN・EAN: 9784313652927
感想・レビュー・書評
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アクティブラーニングを推奨する啓蒙書のような位置づけの本だ。アクティブラーニングがいかに素晴らしく、効果的であるかを述べているが、この本に限っては具体性に乏しい商品のカタログのような印象を持った。途中に教員の感想などが入っているのも、まるでネットのレビュー記事のようで眉唾な感じがしてしまう。おそらく筆者の狙いはアクティブラーニングとは何かわからない教師がよくわからないままに買ってしまうことを目的にしているとしか思えない。
アクティブラーニングの手法自体には一定の効果があると思う。ただ、本書で述べられているほどの効果は期待できないというのが実感だ。あるいは実行するためには教員側の周到な用意が必要であるが、それをする余裕があるならば、一斉授業の技を磨いた方がよいと感じてしまうのである。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
<目次>
第1章 なぜいまアクティブ・ラーニングなのか?
第2章 アクティブ・ラーニングの実際
第3章 アクティブ・ラーニングはなぜ有効か?
第4章 これから求められる教師の職能とは?
<内容>
文科省が今展開しようとしているアクティブ・ラーニングの啓蒙本。著書は上越教育大学の教授。この人は、「学び合い」を実践することがいいとする。それは、教師の与えた課題(やや難しめのもの)をその時間内に教室の全員が理解するように、生徒が自主的・自発的に「教え合い」(これが「学び合い」らしい)、教師はファシリテーターに徹し、わからない生徒を教えず、わかっている生徒を促して「教えるように」仕向けていく。そこをこの人は「部活」に例えている。この例はわかりやすい。なので、顧問(教師)の役割は、最初に今日の練習(授業)の目標を伝え、あとは練習(授業)を見守り、練習(授業)の最後に今日の達成度を確認して終わる。
頭ではわかるのだが、実践がイメージできない。常に自分の授業に置き換えて読んでみたが、肝心のところがピンとこない(これも時代遅れのためか…)。
どうしても気になるのは、学力が上がったとのコメントが載せてあったが、その部分だ。本当に上がるのか?生徒が慣れないになって、かえって授業のレベルや進度が落ちないのか?理論上2割の生徒はわかり、2割の生徒は落ちこぼれ(ここを救うのが目的らしい)、残りは付和雷同なので、この層をうまく引き込むのが成功のコツらしい…。う~む… -
なるほど
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「学びあい」を主体としたアクティブラーニング入門書。
言葉がけの大切さと、集団をマネジメントするやり方と、部活動の指導法を絡めて説明しています。
これまで読んだアクティブラーニング入門書に書かれていた内容に比べると、多少ふわっとしていて、具体性にかけるところもありますが、別の観点からこの課題を眺めることができたと思います。
読んでいて、やはり最初は生徒の中にも不安があるんだなと感じさせられましたが、それに対して教員がどのように言葉がけをするか、しかりつけるか、ということが大切なのだと思いました。
そういう意味では、教科の知識と同様に、心理学的なアプローチや、集団をまとめる方法も学ぶ必要があると思います。 -
一般向け。高校教師向け?
学び合いを実践しやすいアクティブラーニングとして挙げ,部活指導のようにと説く。
学校や教師の意義や意味をじっくり吟味する時代が来た。 -
アクティブラーニングの実践的な手法について書かれた本が増えてきました。
この本は「学び合い」が基本にあります。
読み始めたときは、「アクティブラーニング ブームに便乗して、内容は「学び合い」で、タイトルだけアクティブラーニングに変えたの?」と思いましたが、違いました。
参考になりました。
お薦めです。